試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

クハ103-124[ツヌ306F-2] (クハ103-48 改番,運転台側TNカプラーSP白濁対策試行) ※TOMIX製High-Grade製品

2017-04-30 21:00:17 | 国鉄/JR103系
黒色化。

TOMIX製103系High-Grade製品ツヌ306F-2は数少ない黄色5号の国鉄仕様である。
ツヌ306F-1はクハ103-48,クハ103-71が非冷房車時代の1979年4月をプロトタイプにしている。
2両のみの竣工だったが後にツヌ325F-2(Tc105)の中間車を異動し10両編成化した。
この時クハ103-105,クハ103-106は一旦保留車になっている。


国鉄103系ツヌ306F (1985/4)。
ツヌ306F-2:Tc61-M707-M'863-T468-M708-M'864-T469-M709-M'864-Tc48
※TOMIX製High-Grade製品。

編成表を確認すると都合良くクハ103-48,クハ103-61がモハ103-707以下8両と車両番号が合致した。
クハ103-105,クハ103-106(元ツヌ325F-2)をクハ103-61,クハ103-48へ改番し1985年4月現在のツヌ306F-2が出場している。
種車のクハ103-105,クハ103-106は中間車8両の先行増備に連動したため配置に苦労した。
103系国鉄仕様では1985年4月という中途半端なプロトタイプになったのもこの影響でもある。
しかしクハ103-71,クハ103-48(非冷房車:ツヌ306F-1)の存在が勝りツヌ306F-2を組成する機会は多くなかった。
加えて所属する103系ではスポットとなるプロトタイプで離合に相応しい編成が少ない事も追い打ちを掛けた。
最近は専ら休車状態に近くせっかくのTOMIX製High-Grade製品を活かせていない。
そこでクハ103-61,クハ103-48からクハ103-123,クハ103-124へ改番し新ツヌ306F-2へ改める。


入工中のクハ103-48。

先発入場はクハ103-48とした。
工程に改番が含まれるため無理せず1両/日の予定を組んでいる。
ツヌ306F-2は殆ど非稼働でありTNカプラーSPの白濁化が極端に進んでいた。
走行機会の多い編成は都度清掃を行っている。
余りにも白濁が激しい車両は保管品と交換する事もあった。
しかし白濁自体は防げずいたちごっこが続いてしまう。
既にTNカプラーSPの保管品は粉を吹いた個体が大半を占めるまでになった。
クハ103-48ではTNカプラーSPの分解清掃という今まで採用して来なかった方式とする。


激しく白濁したTNカプラーSP。

TOMIX製クハ103形High-Grade製品は配管付ステップを持つ。
TNカプラーSP撤去前に配管付ステップを取り外した。
かつてクハ103-277(ラシ336F-1)で配管が歪んだエラー品を引き当ててしまった。
見附向上のためクハ103-774(ラシ337F-2)と交換入場させたのを機に構造を掴めた。
その後もクハ103-774の他にクハ103-485,クハ103-486(ツヌ328F:TOMIX製旧製品)へ装着しており戸惑いは無い。
撤去したTNカプラーSPは内部まで白濁が見られたため連結器部を含めばらばらにした。


分解清掃により減少した白濁部。

試験的にクリーナーを浸した極細綿棒を併用し各部の拭き上げを行っている。
今までは外観から手の届く範囲内で白粉を除去してきた。
初の完全分解とクリーナーでの清掃となり今後の経過が気になる。
材質が変わらない限り白濁現象は防げないと思う。
ただ少しでも進行度を下げられる可能性があり定期的に確認していく予定である。


黒色に戻った運転台側TNカプラーSP。

可能な限り白濁部を拭き上げたが細部までは手が届かなかった。
品番刻印部やジャンパ連結器モールド上部には僅かに白濁した箇所が残っている。
全体的に見れば部分清掃より黒味が強くなり製品状態に近くなったと思う。
なおカプラースプリングが密着自動式とは異なる引掛式だったことを失念していた。
組立時に難儀したがスプリングを伸ばす事無く組立を終えている。


[クハ103-48]。

クハ103-48は製品付属のインレタを使用していた。
TOMIX製High-Grade製品付属インレタのバラ数字は転写に苦労した記憶が強く余り使用したくなかった。
しかしツヌ306F-1が全車製品付属インレタを用いていたためこれに揃えた。
初期形冷房改造車はリリースから時間が経過している。
これに比例しインレタの劣化も進んでいるはずである。
密かに[クハ103-124]がブロックインレタに存在しないか期待したが無駄だった。
再び転写に苦戦すると思いながらも節約式改番を採用した。


[クハ103-[1][2][4]]。

ところが予想外な答が返ってきた。
バラ数字インレタは適度に劣化が進みシートから剥離し易く変わっていた。
両側ともバーニッシャーで軽く擦るだけで[クハ103-]+[1]+[2]+[4]での改番を失敗せずに終えている。
グリーンマックス製古インレタの劣化に苦しんだ直後だっただけに意外な結果だった。
今後黄色5号編成増備の際にはTOMIX製High-Grade製品用古インレタを活用した方が作業が捗るかもしれない。
そもそも新品時の転写し難さが不親切だと思う。




TNカプラーSPの清掃を施したクハ103-124。

クハ103-124への改番に伴う変更点は無くクハ103-48時代と外観は全く変わりない。
この点は国鉄仕様から国鉄仕様への異動だったため工程を容易にしてくれた。
清掃により黒色化されたTNカプラーSPは前面を引き締める効果を齎したと思う。
胴受部は浮き立たなくなり除去しきれなかった白濁部も目立たずに済んでいる。
後はこの状態をどの程度保てるかに懸かる。




クハ103-124(ツヌ306F-2:改番)。

思いの外時間を要さずクハ103-124が竣工した。
改番よりもTNカプラーSP清掃の方が手間を要したほどである。
ここは程良く劣化したTOMIX製High-Grade製品付属インレタのお陰だろう。
インレタ転写アレルギーは完全に解消されたと思う。
あくまでグリーンマックス製古インレタの劣化が酷過ぎただけたったらしい。


クハ103-48,クハ103-124 (ツヌ306F-1,ツヌ306F-2)。

クハ103-48(ツヌ306F-1)は比較的走行機会が多くTNカプラーSPは簡易な清掃を行ってきた。
マウント内部には激しい白濁現象が見られるが外観からは伺えない。
しかし分解清掃を施したクハ103-124に比べると胴受周りがやや主張している様に見える。
これは乾式と湿式の違いなのかもしれない。


モハ102-865+クハ103-124 (ツヌ306F-2:TNカプラーSP未清掃)。

なお連結面側は全車放置状態で白濁したままになっている。
連結してしまえば影に隠れる箇所のため性能さえ確保できれば問題無いだろう。
さすがに運転台側は放置できず今回の措置に至った。
続いてクハ103-61(元ツヌ306F-2)が入場する。
クハ103-124と比較のため清掃は乾式で行う予定である。

この記事についてブログを書く
« 国鉄103系津田沼電車区312F [... | TOP | クハ103-123[ツヌ306F-2] (ク... »