試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3600形モハ3628[3668F] 現行色 VVVF制御車 種別表示器交換 ※失敗記録:通過標識灯レンズ紛失

2016-02-24 21:25:24 | 京成線:3600形
悲劇。

マイクロエース製京成3600形3668F現行色VVVF制御編成はモハ3628の入場で中間車化改造車の整備を終える。
サハ3601は種別表示器点灯試験の分だけ竣工が延びた。
仮に試験が無ければ30分程度で仕上げられただろう。


京成3600形モハ3628 現行色 VVVF制御車(3668F)。

モハ3628竣工への壁は低いと読んで作業に入った。
種別幕用のプラ板を先に切り出しておいた。
こうすれば各所色挿し後にプラ板を貼り付けるだけで工程が捗るはずである。
分解→色挿し→種別幕取付→組立の流れで一気に進める。


入工中のモハ3628。

側面窓セル撤去は流し込み接着剤が殆ど役に立っておらず容易に取り外せた。
ところがプリズムケースが脱落しない。
捩って取り外せたが外れない原因は流し込み接着剤だった。
モハ3628は防護無線アンテナが存置されている。
アンテナを固定する接着剤が大量に盛られておりプリズムケースまで接着されていた。


接着剤痕の残るプリズムケース。

先頭車のモハ3668,モハ3661は運行番号ステッカー貼付のためプリズムケースを取り外す。
同時に減光対策も施すため取り外せないと非常に困る。
防護無線アンテナを持つ先頭車は同様に接着剤が流れている可能性がある。
気を付けなければならない点だろう。
また天井から接着剤が流れ込んだせいで前面窓セルの一部が溶着していた。
これに気付かず窓セルを引き出そうとしたため折損寸前の歪んだ形になってしまった。
個体差が頭から完全に抜け落ちていた。
幸い組込に大きな影響は見られなかったが油断は禁物である。


組立準備を終えたモハ3628。

種別幕取付を済ませ組立工程に入った。
前面窓セルは歪みがあるものの嵌込みだけで固定はできた。
ただ三平面折妻の角度に合わなくなったため行先表示器窓が若干斜めになる。
それでも3300形ほどの傾斜ではなく我慢できる。
更に中間車化改造車という事も有利な点だった。
不運は続くものでピンセットで通過標識灯レンズを摘まんだ瞬間に弾き飛ばしてしまった。
瞬時のことで何処に飛んだかも判らなかった。
一度だけ接地した音が聞こえたがその方面にそれらしき部品は無い。
必死に探したが結局見つからないままだった。
室内でありいつか出てくることを信じたい。
このまま通過標識灯孔が残る状況は回避したい。
応急的にプラ棒で通過標識灯レンズの様なものを取り付けておく。
たまたま手元にあった0.56mmの角棒が一番簡便に孔埋めをしてくれそうだった。
ただ正方形で余白が出来てしまう。
それでも無いよりはましでこのプラ棒を用いる。


応急通過標識灯復旧中のモハ3628。

プラ棒の先端を整えた後に油性ペイントマーカーで銀色化した。
この作戦はグリーンマックス製京成3150形の通過標識灯擬似点灯化がヒントになった。
これに紙マッキーでオレンジ色を重ねれば擬似点灯化になる。
モハ3628は擬似点灯させる必要がなく銀色化だけに留めている。
プラ棒は10mm弱でやや長めに切断している。
これは通過標識灯レンズが見つかった時に備え固定を木工用ボンドに頼るためである。
もちろんこの長さでプリズムケースに接触しない事を先に確認した。


木工用ボンドで固定した通過標識灯レンズ擬。

ボンドの乾燥を待ってから組立に入った。
ここまで計算外の事が3度も生じたが組立は大丈夫だろう。
妻面窓セルは通過標識灯レンズ擬と同じく木工用ボンドを使用した。
これも次回の着脱を容易にするためである。
何とか窓セル類を嵌め終えた。
最後のカプラー交換を行えば工程終了である。
連結面側はKATOカプラーでカプラーアダプターをそのまま用いる。
アーノルトカプラーを撤去する際に再びトラブルが発生した。
湯口のバリ取りが殆どなされておらずカプラースプリングピンの様な形状になっていた。
ここに引っ掛かったカプラースプリングは伸びてしまい使い物にならなくなってしまった。
たまたまマイクロエース製京成3300形整備関連で発生品となった純正カプラースプリングが手元にありこれを再用している。


車体組立を終えたモハ3628。

何度もケチがついたがようやく全工程を終えた。
ピンセットで部品を吹き飛ばすのはよく有ることだが代替品の無い部品は厳しい。
通過標識灯レンズ擬はそれなりにカバーしてくれたが明らかに別物と判る。
中間車化改造車最後の入場でやらかすのは少々悔しい。




モハ3628(側面行先表示器基準幕化)。

自分の失策も加わり最長時間を要してモハ3628が竣工した。
通過標識灯セル紛失はかなり深手の傷を負ったが中間車化改造車だったことを幸いと思うしかない。
モハ3668,モハ3661は前面窓セルさえ外す必要が無くこの様な失敗は起こさないだろう。
なおこの後追加加工した点が1つだけある。
中間車化改造車の前面貫通幌は何故かスナップスパンが合っておらず上を向いてしまう。
指で押さえると垂直になるが反力ですぐに車体から浮き上がる。
全体が浮くのならまだしも上部が嵌合を保つため上向きになり側面見付が悪くなる。
この対策として貫通幌下部をゴム系接着剤で固定した。
3300形モハ3313新赤電色で効果を発揮している貫通幌のゴム系接着剤固定は2点止めだった。
3600形用貫通幌は上部がスナップで1点止めに変更した。
これによる脱落は無いと思う。
追ってモハ3621,サハ3608,サハ3601も貫通幌固定を施した。


モハ3621+サハ3608 (貫通幌固定前)。


サハ3601+モハ3628 (貫通幌固定)。

追加工程になった貫通幌固定は気になる傾斜を解消してくれた。
モハ3628で数少ない手応えを感じた部分になった。
貫通幌への負荷が軽減されているわけではなくこの裏では接着剤と反力が戦っていることになる。
仮にゴム系接着剤で耐えられなくなるようであれば下段のスナップを細工すると思う。
さすがに流し込み接着剤は怖くて使えない。


元3628F(モハ3621,モハ3628)。

モハ3621から本竣工に切り替え4両の整備を終えた。
編成都合もあり中間車化改造車グループの締めは3628Fで編成を組んでいたモハ3628だった。
動力車で種別窓が埋められたモハ3621と非動力車で種別窓が残る上に通過標識灯レンズ擬になったモハ3628は対照的に映る。
対照的な両車のうち1つは自分が付加したものであり工具の取扱いから見直さなければいけないだろう。

この記事についてブログを書く
« 京成3600形サハ3601[3668F] ... | TOP | 京成3600形モハ3668[3668F] ... »