試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3600形モハ3668[3668F] 現行色 VVVF制御車 種別表示器交換,側面行先表示器基準幕化

2016-02-25 21:41:22 | 京成線:3600形
無駄骨。

中途半端に第一次整備を終えていたマイクロエース製京成3600形3668F現行色VVVF制御編成モハ3668。
3668Fはモハ3621から本整備に切り換えたがそれなりに得たものがあった。
予めパーツ構成を理解できたため先頭車のモハ3668は減光対策に大凡の見当がついていた。


京成3600形モハ3668 現行色 VVVF制御車(3668F)。

一度入場したモハ3668だがその際に分解は行わなかった。
先頭車は点灯機構を持つため前面は貫通扉・種別窓セルの取り外しだけで良い。
側面窓セル撤去時に異変に気付いた。
海側の運転台側にはS字部分が無い。
事実上の2pcs構成で無理矢理接着したらしい。


S字部の無い側面窓セル。

接着剤量を節約したためか各セルとも端だけ固定されていた。
取り外し自体は楽だったがまさか隠されたメーカーエラーが有るとは思わなかった。
以前はこの様な製品によく当たったが最近は安定していた。
ただ単に当たりを引いていただけかもしれない。
そもそもS字部を廃止する手を考えないのだろうか。


入工中のモハ3668。

無事に分解を終えたが2pcsの側面窓セル取付が面倒になる。
しかもライトケースを支える部分だけにやや不安が残る。
先に側面行先表示器基準幕化を施し減光対策に移った。
天井からの接着剤流入はなくライトケースは簡単に取り外せている。
ライトケースは前面窓同様パーツ構成数が多い。
プリズムは行先表示器用,運行番号表示器用,通過標識灯用の3種類。
ケースに加えて運行番号表示器用プリズム押えまで有している。


思ったより複雑な構造のライトケース。

行先表示器用プリズムはマイクロエース製京成3200形,3300形とほぼ同形状だった。
新たなプリズムの運行番号表示器用も基本的構造は変わらない。
モハ3661を試験点灯させた際に光量が強く感じた。


モハ3661 点灯試験[□ □ □]:製品仕様。

新京成8000形,8800形は後端部塗潰式で減光させている。
しかし3200形,3300形,新3000形は塗り潰していない。
3600形はどちらに振れるのだろう。
取り敢えず塗り潰して様子を見ることにした。


減光対策を施した行先表示器用プリズム。


減光対策を施した運行番号表示器用プリズム。

塗り潰す位置は採光部から最初に曲がる部分である。
上面が斜めにカットされておりここをマッキーで黒色化した。
別形式で既に定番化した減光方式でその効果は抜群である。
唯一3600形とのマッチングが心配なだけとなる。
プリズム減光対策の次は運行番号,行先方向幕の貼付に移った。
製品付属のステッカーは余り期待していなかった。
3300形現行LOTの酷さに呆れたためである。
ところがややまともな路線に回帰していた。


3668F専用ステッカー。

[A9988]と記載されており3668Fのために刷られたステッカーである。
3300形現行LOTの妙な色合いや印刷ずれは無くなっていた。
ただ行先方向幕が直角で切り出しに不安がある自分には改悪になっている。
運行番号表示はLED式で大分表現は良くなったがまだ判読性に劣る。
ステッカーの出来に左右されないよう手配しておいた富士川車輌工業製ステッカーの出番が来た。


[B19]:富士川車輌工業製ステッカー。

判読性が抜群の富士川車輌工業製ステッカーはLEDらしさを再現している。
失敗したのは貼付後にステッカー厚に気付いたことである。
新3000形の行先表示器で判っていたがすっかり失念していた。
マッキーで厚みを誤魔化したが光線角度次第で小細工した痕がばれてしまう。
しかし3600形のライトケースはやや引き込まれた位置に収まるため救われている。


中間車化改造車とは形状が異なる貫通扉・種別表示窓セル。

行先方向幕は後回しにして種別幕交換に入った。
内側掲示が確定しており貫通扉・種別表示窓セルを分割する。
窓セルを取り外して驚いたのはHゴムモールドがなされていたことである。
先頭車用と中間車化改造車用は別部品だった。
別金型のためこの様な違いが出たらしい。
ただコストを考えるとどちらが有利なのか微妙なところである。
そして貫通扉窓と種別表示器窓の中間には黒線が引かれていた。
間違いなく遮光のためだろう。
セルにスリットがあるのは中間車化改造車と変わらなかった。
この位置でセルを分割し貫通扉窓と別体化している。

黒地[普通]種別幕を内側に接着し車体を組み立てる。
貫通扉窓と2pcs構成になった側面窓セルはゴム系接着剤で固定した。
運転台側側面窓セルは乗務員室扉窓と第一客窓の中間に接着剤を乗せている。
ライトケースは片側の窓セルを撤去すれば取り外せるため今後このセルは手を着けない。
なおライトレンズは尾灯赤色化を検討するため一時的にモハ3628から拝借した。


仮組したモハ3668。

減光結果次第では再分解が必要になる。
そのため妻面窓セルを嵌込まずに仮組している。
なお黒地[普通]幕は富士川車輌工業製ステッカーを採用した。
一方行先方向幕はマイクロエース製だが3300形用1stLOTステッカーを起用している。
3600形用ステッカーと色温度を比べた上で3300形用がより良いと判断した。
いよいよ点灯試験である。
減光は吉と出るか凶と出るか。


モハ3668 点灯試験[B19 普通 上野]:前照灯→不合格(減光過多)。


モハ3668 点灯試験[B19 普通 上野]:尾灯→不合格(減光過多)。

答えは凶だった。
運行番号,行先表示器は点灯しているように見えない。
3600形は3200形,3300形と同じ考えで良かったらしい。
尾灯レンズ赤色化は前照灯点灯時の漏光によりバランスが崩れる。
先頭車は手を入れない方が良いと思う。

再び車体を分解してライトプリズムを原形復旧させる。
妻面窓を取り付けなかったのは正しかった。
プリズムの黒色化はマッキーのためペイントリムーバーにより簡単に除去できる。
運行番号表示器用プリズムは着脱が面倒で綿棒で拭き上げた。


手を加える必要のなかったライトプリズム。

再び車体を組み立てる。
ライトレンズは手を加えず製品状態のまま戻している。
今度は分解不要であり妻面窓セルを接着固定とした。
そして改めて点灯試験を行った。




モハ3668 点灯試験[B19 普通 上野]:前照灯(減光廃止)。




モハ3668 点灯試験[B19 普通 上野]:尾灯(減光廃止)。


モハ3333 点灯比較[B59 普通 (千葉) ちはら台]:前照灯(新ライト基板)。


モハ3265 点灯比較[B29 普通 上野]:前照灯。

その結果運行番号表示器,行先表示器共に視認可能な点灯状態を取り戻した。
光量は3300形現行LOTに劣っているがLEDチップとプリズムの位置関係が異なるためだと思う。
3300形より3200形の方が近い。
これで3600形の点灯関連は行先表示器用プリズムの先端青色化だけで良いことが判った。
なお種別が[普通]のため通過標識灯は消灯させている。

1つだけ失念した点がある。
黒地[普通]幕はベースとなるプラ板の周囲を塗り潰していたがこれを忘れてしまった。
3300形と異なり種別表示窓部に凹みが無く直接車体に種別窓を貼り付けた。
剥がす際にステッカーを傷めたくないためこのままとする。
救いは富士川車輌工業製ステッカーの幕サイズがマイクロエース製ステッカーより大きく漏光が激しくならない事だろう。




モハ3668(側面行先表示器基準幕化)。

減光対策で時間を要する事は分かり切っていた。
ところが結果的に何もしなくていいという答でやや拍子抜けした。
加工項目が減るため整備は楽になる。
モハ3661が最終入場になる3668Fはやっと出場が見えてきた。
変なメーカーエラーが無い限りモハ3661整備は順調に進むだろう。

この記事についてブログを書く
« 京成3600形モハ3628[3668F] ... | TOP | 京成3600形モハ3661[3668F] ... »