試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

モハ300-11[ミツK10F] 青帯未更新車 吊手部品再取付,車体傾斜修正 (元モハ102-470 吊手部品転用)

2017-08-30 21:33:10 | 国鉄/JR301系,103系1000番台
復旧。

マイクロエース製JR301系モハ300-11青帯未更新車(ミツK10F)は吊手部品を撤去していた。
動力ユニット整備時に1箇所の紛失が判明した。
当時はこのまま竣工させたが後に全て撤去している。


JR301系ミツ10F 青帯未更新車。
ミツK10F:Tc6-M16-M'11-M18-M'c6

ミツK10Fは原則マイクロエース製103系1200番代ミツK9F青帯冷房改造車と5+5編成を組む。
その特異性もありミツK10Fは走行機会が多い。
103系1200番代ミツK6F青帯冷房改造車も10両編成化をWIN製サハ103-430に頼り吊手は揃っていない。
そのためミツK10Fも現状のままで構わないと思っていた。


103系元モハ102-470 西日本更新車 岡山色(ジャンク車両)。

対策の取りようがないサハ103-430は外観も揃わないため流せた。
しかし吊手部品の無いモハ300-11にはどうしても目が行ってしまう。
あるべき部品が無い状態が気にさせる原因だと思う。
都合良く元モハ102-470(ジャンク車両)が回着した。
部品取名目で導入しており吊手部品をモハ300-11へ転用する。
動力ユニット保守部品確保が主名目だったが意外な部品が役立つ展開になった。


モハ300-11 青帯未更新車(ミツK10F:動力ユニット搭載車)。

モハ300-11は全窓セル交換により未更新車化した製品には存在しない仕様である。
動力ユニット整備後の駆動状態は良好だった。
ところが時間の経過と共に1エンド側が浮き立つ現象が出始めた。
ミツK9Fとの併結が主なため唯でさえクモハ102-1203+クハ301-6の連結部を境に車体高差が生じる。
異形式混結に加え103系1200番代と301系では雨樋位置が全く違うためまだ我慢できた。
しかしミツK10F内での車体高差は編成外観を乱すだけになる。
吊手部品復活と同時に車体傾斜修正を行う。


入工中の元モハ102-470,モハ300-11 (部品取車,ミツK10F)。

モハ300-11から撤去した吊手部品は車両ケースへ保管していた。
復旧に当たり吊手部品は紛失部を補填する形を採る。
よって元モハ102-470から転用する吊手部品は1箇所のみとなった。
1-3位側の1エンド寄7人掛座席部が紛失した箇所である。
301系用と103系用での形状差は無いと考え極力流用とした。


吊手部品の無いモハ300-11用ユニットカバー。

当初再紛失対策として吊手部品を溶着する予定だった。
ユニットカバー裏面から流し込み接着剤を投入するため動力ユニットを分解した。
この際に1エンド側のユニットカバーがしっかり嵌合されていないと判明した。
車体傾斜の要因はこれだろう。
一項目の原因追究を不要となり早急に吊手部品溶着に取り掛かった。
ところが吊手部品の嵌合が意外に固く溶着は中止されている。


原形に戻ったユニットカバー。

予定より早く作業を終えてしまった。
そこで初期動力ユニット整備車に採用していたコンパウンドの除去を項目に加えている。
この当時はコンパウンドで酸化部を磨き3M製研磨フィルムにより仕上げを行っていた。
クリーナー拭き上げが甘く導電板はやや変色が始まっている。
状態が悪くなる前に再研磨も併せて実施した。


反り返った導電板。

先に装着した吊手部品が作業をし難くさせ手順を誤ったと思った。
予定に組み込んでいなかった再研磨作業だが持ち難いユニットカバーが入力を半減させてしまう。
せっかく復旧した吊手部品を破損させない必要が生じたのは計算外だった。
再研磨にはラプロス#4000を起用し最近の竣工車に倣っている。
同時に台車集電板への押圧を高めるために角度を起こした導電板を元に戻した。
その後の動力ユニット整備で通電性向上は高押圧化より摺動部の清掃が効果的と判った。
全く意味の無い施工で現在では廃止している。


再研磨,整形を施した導電板。

導電板の角度再修正は平ピンセットで行った。
一度変形させた導電板を元に戻すのは非常に困難で一部には歪みが残った。
角度自体は大凡の修正を図れており反り返っていた導電板は姿を消している。
なおコンパウンド除去はラプロスでの研磨時に大半が剥離された。
現在はユニットカバー凹部の一部へ残るだけに至っている。




モハ300-11(吊手部品再取付,車体傾斜修正)。

施工を終えモハ300-11が竣工した。
吊手部品の紛失も気掛かりだったがそれ以上に1エンド側の浮きが引っ掛かった。
これは単純な動力ユニット組立ミスで自身の都合に拠るものだった。
301系の動力ユニットはΩ形ストッパーで動力台車を固定する旧仕様である。
現行LOTとは大きく異なる設計で今後の分解,組立時には注意したい。




モハ301-16+モハ300-11 (ミツK10F:非動力車+動力ユニット搭載車)。

ユニットを組むモハ301-16との連結部は段差が手に取れるほどの状態だった。
入場前の状態を見直すとモハ300-11の連結面が傾き車体裾とカプラーポケット間に大きな空間があった。
これに吊手部品撤去による側面見附の変化が加わり印象を更に悪くしていた。
共に今回の入場で解消に至っている。

ミツK10Fは全車吊手部品取付に戻り製品仕様へ復帰した。
マイクロエース製103系の吊手部品は廃止,復活が繰り返されており今後の扱いが気になる。
ただ標準装備車は極力原形維持に努める。
やや脆さのある部品であり今後も元モハ102-470からの転用があるかもしれない。
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