試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3600形モハ3621[3668F] 現行色 VVVF制御車 カプラー交換,側面行先表示器基準幕化

2016-02-21 21:28:12 | 京成線:3600形
本整備。

マイクロエース製京成3600形3668F現行色VVVF制御編成入場3両目は動力車のモハ3621である。
3668FはVVVF制御改造に際し3000系列の発生品も使用している。
車体と床下のミスマッチ感が面白い車両だと思う。


京成3600形モハ3621 現行色 VVVF制御車(3668F:動力車)。

運転台側のTNカプラーSP化が壁になりこれの解消を図らなければならない。
ところがモハ3621は動力車で床下構成が異なる。
仮にTNカプラーSP化が成功しても非動力車の解決には至らない。
単に上野寄から入場させただけだったが順番を誤ったかもしれない。


入工中のモハ3621。

モハ3621も補強梁が作業効率を下げる車体裾を持つ。
動力ユニットを取り外そうとしたところモーターカバーが撓んでしまった。
以前よりプラスチック厚が薄くなった気がする。
万が一を考えモーターカバーを外してから動力ユニットを分離した。
床板はTNカプラーSP化,KATOカプラー化で完了するため車体から手を入れる。
構造確認のため完全分解に挑む。


車体から分離した動力ユニット。

ところが意外に複雑な構造で簡単には部品を取り出せない。
もちろん側面窓セルには流し込み接着剤が使用されているため慎重に作業を進めた。
側面窓セルは妻面窓セルに抑えられ取り外せない。
またライトレンズも支障しそうな感じがする。
先ず妻面窓セルを取り外した。
U形の妻面窓セルには流し込み接着剤が投入されており剥離にはニードルを用いた。
ライトレンズはそのまま押し出して撤去している。
側窓セルはS字部に接着剤が使われており折損させないよう丁寧に車体から浮かせた。
そして後位側から少しずつ上方に引き抜いてようやく取り外せた。


窓セル類を撤去したモハ3621。

プリズムケースは側窓セルに支えられているだけだった。
前尾灯非点灯都合で固定されていないのかもしれない。
ただ運行番号表示器へステッカーを内貼りするには完全分解が必要だと判明した。
前面窓セルも複雑な取付がなされている。
ライトレンズも含めて各々が重なり合う様になっていた。


運転台側室内とプリズムケース。

前面セル類は4pcs構成である。
前面窓セル,貫通扉窓セル,通過標識灯レンズ,前尾灯レンズとなかなか手が込んでいる。
京成3300形と同じ様に考えていたため面食らった。
前面窓セルより先に通過標識灯レンズを取り外す必要がある。
新ギミックの通過標識灯点灯切換のためこの様な組合わせになったと思われる。
モハ3621は中間車化改造車でプリズムケース内は空だった。
この構造からすると3600形の減光はプリズム後端塗潰式が通用するかもしれない。


取り外した前面窓セルと通過標識灯プリズム。

行先表示窓は前面窓セルと一体成形で3300形で悩まされた傾斜は心配ない。
行先方向幕ステッカーを内貼りされるオーナーさんは大変だろう。
ここまで分解するのに約30分を要した。
自分は行先方向幕こそ外貼りながら運行番号表示は内貼りとする。
よって手間のかかり具合は変わらない。


唯一車体に残った貫通扉窓。

ここまでの構造を見ると種別表示器窓セルは貫通扉窓と一体かもしれない。
一体成形かと思いきやかなりばらばらに組み合わせてある。
種別幕が内貼り出来るかはサハ3601で判明するだろう。
せっかくここまで分解したのでこのまま本整備に入った。
行先表示器の白幕は前面窓セル内側にタックラベルを貼付しそれらしくしてみる。
中間組込車のため目立ちにくい部分であり京成形式では初の内貼りを試用した。
モハ3621は運行番号表示器も前桁白幕である。
ここもプリズムケース内にプラ板を設置し再現している。


タックラベルで白幕化した行先表示器。


プラ板で白幕化した運行番号表示器。

種別表示器の白幕化はプラスチック厚のせいで殆ど効果が無かった。
ただ白幕化した事実は残るのでこれで納得させる。
製品付属ステッカーはLED式の先頭車用しか印刷されておらず中間車化改造車は考慮されていない。
新たに3600形用運行番号表示器ステッカーを製作しても良かったが再分解の手間と釣り合いが取れない。
残る中間車化改造車もプラ板方式で統一する予定である。


基準幕化された側面行先表示器。

続いて側面行先表示器の基準幕化を行った。
3600形は側面窓セル表面にHゴムモールドがなされている。
そのため表面の塗り潰しは見合わせ裏面だけ青マッキーで塗り潰し基準幕化した。
凹部だけでは端部がクリアのまま残り見附が良くない。
側面行先表示器用の突き出た部分全てを青色化している。
ライトレンズは尾灯の色挿しが無く赤マッキーで表面を塗り潰した。
側面もクリアだが前面から見える部分だけに留めている。


マッキーで赤色化を施した尾灯レンズ。

分解時とは逆の順番で組み上げていく。
側面窓セルはプリズムケースと妻面窓セルに抑えられるため接着剤は使用していない。
妻面窓セルだけは側面窓セル抑えに重要な役割を持つため微量のゴム系接着剤で固定した。




車体が組み上がったモハ3621。

前面見附は一応雰囲気が出せたと思う。
運行番号表示器は奥まった位置にあるせいで白幕化が余計に判り難くなった。
一方尾灯への色挿しは効果的だった。
モハ3668,モハ3661への波及は未定である。
一度ライトレンズだけ交換し点灯試験を行っても良いだろう。


動力ユニット嵌合前のモハ3621。

いよいよ床板と嵌合させる。
動力ユニットのカプラー交換は終えており車体への支障部を確認を残すだけだ。
ところが何のストレスもなく嵌合出来てしまった。
非動力車では受け入れなかったTNカプラーSPだが動力車では問題なかった。


嵌合したTNカプラーSP化済動力ユニット。

やや拍子抜けしたと同時に非動力車の原因解明には至らなかったのが引っ掛かる。
車体は同一だと思われTNカプラー用ボス位置に違いがあるのかもしれない。
TNカプラーSP化の追究はサハ3608に持ち越された。




モハ3621(側面行先表示器基準幕化)。

側面見附は行先表示器が基準幕化されただけに見える。
しかしここまで来るのにかなり時間を使った。
中間電動車も含め3600形の整備はかなり手こずりそうな予感がする。
つい雑にならないよう気を付けたい。


サハ3608,モハ3621。

次に入場するサハ3608はまだ原形である。
比較するとそれなりに手を費やした甲斐があったと思う。
実際に分割することは無いだろうがTNカプラーSP化が出来るようしたい。
※サハ3608にて原因解明。

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