試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3700形3708,3701[3708F-2] 1次車 元登場時仕様 [K'SEI]CIマーク転写施工 (灰色成形FS-547装着車改装)

2018-02-16 21:38:03 | 京成線:3700形
窮地。

グリーンマックス製京成3700形3708F元登場時仕様(1次車:3708F-2)の後期仕様化は3708,3701が未入場で残る。
所有する3700形では3728F後期仕様(1次車:3728F)以降の再出場から3700形M2c車への前面車体断面黒色化を採り入れている。
工程は上記とジオマトリックス製[K'SEI]CIマークインレタ転写の他にスカート装着も加わる。


京成3700形3708 1次車 元登場時仕様(3708F-2:灰色成形FS-547非動力台車装着車)。

3818F中期仕様(5次車:3818F)との台車相互交換に端を発した休車以降の3708F-2は部品供出が続いた。
特に3708,3701は3700形他編成の回着整備,入場に連動し各部品が入れ替えられている。
行先表示器部品は更新編成の3708F登場時仕様(3708F-1)へ表示類を維持したまま移設した。
更に運転台側ライトケースも3728Fからの発生品が廻され3色LED式種別表示器仕様に変わっている。
そのため作業項目は行先表示類のステッカー貼付を伴い回着整備とほぼ同等になる。
3707以下6両に対し大幅な工程増加が見込まれた。
時間的余裕により3708のみを入場させ後期仕様化を進める。


入工中の3708。

何とか[K'SEI]CIマークインレタは残1のまま踏み留まっていた。
3708の転写が上手く行けば3708F-2の後期仕様化に光が射し込む。
一切失敗の許されない状況から2/3の成功確率で3701の転写に取り掛かれる。
それだけに3708への[K'SEI]CIマークインレタ転写は重要だった。
インレタ転写前の事前準備は3707以降に準拠する。
戸袋吹寄部の埃等をクロスで拭い塗装被膜を整えた。
切り出した[K'SEI]CIマークインレタの台紙をセロハンテープで車体に貼り付ける。
ここで大失態に気付いた。
台紙の裏表を間違え[K'SEI]CIマークが鏡写しになっていた。
無駄な努力とは判っていたがセロハンテープからインレタを乱さず台紙を剥がそうとした。
当然ながらセロハンテープの糊面に敵うはずは無い。
セロハンテープに移った[K'SEI]CIマークをただ呆然と見つめるしかなかった。
初歩的な失策によりインレタは残0になってしまい背水の陣を敷かざるを得なくなっている。
とにかく3708F-2の後期仕様化を達成させたい。
後は必死にインレタを擦り続け転写ボーダーを守る事しか考えなくなった。




残0から開始となった[K'SEI]CIマークインレタ転写(海側)。

インレタ台紙の裏表に注意を払いセロハンテープを被せる。
3702では癖でセロハンテープを狭幅としてしまったため広幅保持を強く意識した。
その後海側の[K'SEI]CIマーク戸袋吹寄部転写位置を合わせバーニッシャーを手に取った。
バーニッシャーはこれまでになくセロハンテープ上を長時間擦り続けている。
インレタ潰れは気にせず丸形と平形の両方を強く当てた。
そしてセロハンテープを剥がし転写状況を確認する。
徐々に台紙の角度を起こすと全て[K'SEI]CIマークが戸袋吹寄に移っていた。
ひとまず海側は必死さが伝わったらしい。
山側も続くことを願い執拗にバーニッシャーを当てている。
セロハンテープはよれよれになるほどでもう執念しかなかった。
すると山側も一発での転写に成功した。
転写ボーダーには十分達しており厳しい条件を乗り越えられた。




3708(ジオマトリックス製[K'SEI]CIマークインレタ転写)。

予定では3708の作業を続行するはずだった。
しかし予備インレタが無くなり危機的状況に置かれている。
仮竣工よりも3708F-2全車への[K'SEI]CIマークインレタ転写を優先するべきと考えた。
そこで3708の工程はインレタ転写で打ち切っている。
残りの項目は3701(3708F-2)の結果を待ってから再開する事にした。


3701元登場時仕様(1次車:3708F-2 灰色成形FS-547非動力台車装着車)。

3708,3701は復帰に備え分解したまま休車になっていた。
現状では転写時の押圧に車体が耐えられない。
行先表示器部品とライトユニットを除いた各部品を嵌合させ剛性を高めた。
屋根板の装着は余り効果が無いと思える。
ただ3706以下6両と同一条件にする名目だけで取り付けた。
3701の下準備を行い大台紙から[K'SEI]CIマークを切り出す。
あと1面分しか残っていない大台紙は嫌でも目に入ってくる。
雑念を払い退け3708と同一方式でインレタ転写を開始した。


入工中の3701。

ここまで来れば転写結果を祈るしかなかった。
予備インレタの喪失は痛恨の極みで余裕など無い。
唯一台紙擦り漏れでの失敗だけは避けたい。
3708と同じく無心でバーニッシャーを擦り続けた。
セロハンテープは擦過の繰り返しで表面こそ痛む。
但し破れるまでには至らないセロハン強度があり強引な転写を後押ししてくれた。
何度も擦り続けた甲斐はあった模様で先ず山側に[K'SEI]CIマークが転写された。
しかも一発で完了し奇跡が3連続で訪れている。
いよいよ3708F-2最後の一面である海側への[K'SEI]CIマークインレタ転写を迎えた。
インレタ大台紙には使用用途の無い白地ベースの[K'SEI]CIマークだけが残る。
全て透明ベースであればもう少し気楽に作業を進められただろう。


最後に転写された海側戸袋吹寄部の[K'SEI]CIマーク。

最終転写も油断は出来なかった。
マイクロエース製3600形3618F芝山色(3618F-2),3500形3540F更新車中期仕様(3540F-1)から転写に苦しんできた。
不得手のインレタ転写でも特に難航した[K'SEI]CIマークである。
ここで失敗するとプロトタイプ再変更かインレタ投入待ちの何れかを選択しなければならない。
バーニッシャーを当てる時間は3708,3701山側の倍以上にまで伸ばしている。
打てる手を全て尽くした後にセロハンテープの剥離へ移る。
奇跡は4回目が巡ってきた。
海側の[K'SEI]CIマークも許容範囲内に収まる一発転写となった。




3701(ジオマトリックス製[K'SEI]CIマークインレタ転写)。

追い込まれた状況から一発転写が続く幸運に恵まれたと言える。
たまたま[K'SEI]がばらばらにならなかったため一面を終える度に落ち着けられた。
各車の転写状態は大なり小なりの差がある。
しかし現在の技量と厳しい条件下では上出来だったと思う。

3701も他項目には手を着けずこの日の作業は終了させた。
取り敢えず3706から開始した3708F-2全車への[K'SEI]CIマークインレタ転写は完了し一区切りとする。
この後は休車解除へ向けて動き出す。
3700形M2c車への各種施工と3706の動力ユニット更新が手間を要する入場になる。
但し[K'SEI]CIマークインレタ転写よりも軽度に感じられる。
抑止や後退に繋がる確率は低く自然体で作業に臨めるだろう。

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