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Amature radio のたのしみ。古い無線機のレストアを中心にアマチュア無線やそのほかの話題も。

TS-780 #s その1

2012-08-02 08:52:23 | TS-780

足の痛みも少し収まってきて昨日届いたTS-780をいじり始めました。

外観は傷も少なく比較的きれいなTS-780です。

メインダイヤルが左回りは正常に動作しますが、右回りがスリップしてほとんど周波数を可変することができません。ロータリーエンコーダが不良のようです。

また、受信時ボコボコ音が出て受信不能です。これはPLLの調整不良ではないかと思っています。

 

ロータリーエンコーダ不良

エンコーダーの出力をオシロで見てみるとフォトトランジスタの出力が確認できません。どうもこれが壊れているようです。

フォトトランジスタだけを交換しようかと思ってジャンク機からロータリーエンコーダーを外して眺めているうちに何だかめんどくさくなってアッセンブリーごと交換してしまいました。

もちろんこれでこの件は修理完了

Img_7372

 

受信時ボコボコ音が・・・・

これは以前にも経験がありました。PLLを調整し直すとたいてい直ります。

案の定PLL部を調整してみるとあちこち離調しているところがありました。すべて規定値に調整し直してみるとやはり解消しました。

 

144MHz帯が受信不能

チェックを430MHzでやっていて気付きませんでした。144MHz帯がまったく受信できません。430MHzはOKなのでIF部以降はOKですから、RXユニットの144MHz部に間違えありません。感度が悪いのならあり得ますが、まったく受信できないのは変です。

よくよく眺めてみるとPLLから局発信号を印加するコネクターにケーブルが刺さっていません。基板の裏に入り込んでどこにも刺さらずに宙ぶらりんになっていました。

いつ抜いたのでしょう?私ではありません。前オーナーが何か修理でもしようとして抜いて刺し忘れたのでしょうか??不思議な不具合です。

Img_7373

このNO.68のコネクターが基板の裏に入り込んでました。差し込んだら問題なく受信可能になりました。

 

435.00MHzから上で大きく周波数ズレ

PLLに続いて430HETユニットの周波数をチェックしたら435~440MHzの430MHzバンドのハイ側の発振周波数が大きくズレていました。

TS-780は430HETユニットで430~435と435~440で5MHzごとにハイとローに分けたヘテロダイン周波数を発振させています。

水晶発振子の発振周波数が経年変化でズレていました。トリマーで調整出来るレベルではなくジャンク機から水晶発振子を流用して交換完了。

Img_7375b

基板を外そうとしてビックリ!

タッピングビスとM3のビスをでたらめな場所に取り付けていました。ネジが刺さってないところも2か所。M3のネジは完全にネジ山が崩れていました。幸いM3のメス側は何とか無事で正規の場所に正規のネジで止め直しました。

 

一応これで全体的には動くようになって修理は終了。

リアパネル周りの洗浄をすれば TS-780 #r と同じレベルに作業が追いつきます。