経営者のための聖書講座

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No.149 エズラ(2):衣を裂き髪をむしる

2008-10-29 23:58:58 | エズラ、ネヘミヤ、エステル
問題が発覚したらどうするか?
危機管理のことを言ってはいない。
これは経営者自身の価値観にかかわる問いである。

エルサレムに新たに赴任した指導者エズラは、
先に帰還していた民の状況を耳にした。

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このような事があって後、長たちがわたしのもとに来て、言った。
「イスラエルの民も、祭司も、レビ人も、
 この地の住民から離れようとはしません。
 カナン人、ヘト人、ペリジ人、エブス人、アンモン人、モアブ人、エジプト人、
 アモリ人と同様に行うその住民の忌まわしい行いに従って、
 彼らは、自分のためにも息子たちのためにもこの地の住民の娘を嫁にし、
 聖なる種族はこの地の住民と混じり合うようになりました。
 しかも、長たる者、官職にある者がこの悪事にまず手を染めたのです。」

わたしはこのことを聞いて、
衣とマントを裂き、髪の毛とひげをむしり、ぼう然として座り込んだ。
また、この捕囚の民の悪事に対するイスラエルの神の裁きの言葉を恐れる者は皆、
わたしのもとに集まって来たが、
夕べの献げ物のときまで、わたしはぼう然として座り続けた。

  エズラ記9:1-4
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先に帰還していたイスラエル人は、現地の住民と平気で婚姻関係を結んでいた。
その「悪事」に最初に手を染めたのは、役職にある者たちだった。

エルサレムに到着したエズラは、その事実を知ると激しく怒り、嘆いた。
彼は着ていた衣とマントを引き裂き、自分の髪の毛とひげをむしり取った。

人々は、裂けた衣とマントをつけたまま、
ショックのあまり夕方までぼう然と座り続けるエズラを見た。

エズラから発せられた悔恨のエネルギーは、会衆に波及した。


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エズラは神殿の前で祈り、涙ながらに罪を告白し、身を伏せていた。
イスラエル人が彼のもとに集まり、
男、女、子供から成る非常に大きな会衆ができた。
この人々も激しく泣いていた。

エラムの一族のエヒエルの子シェカンヤはエズラに言った。
「わたしたちは神に背き、この地の民の中から、異民族の嫁を迎え入れました。
 しかしながら、今でもイスラエルには希望があります。
 今、わたしの主の勧めと、神の御命令を畏れ敬う方々の勧めに従って
 わたしたちは神と契約を結び、その嫁と嫁の産んだ子をすべて離縁いたします。
 律法に従って行われますように。
 お立ちください。あなたにはなすべきことがあります。
 協力いたしますから、断固として行動してください。」

エズラは立ち上がり、レビ人の祭司長、およびイスラエルのすべての人々に
この提言どおり実行することを誓わせると、彼らは誓った。

  エズラ記10:1-5
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エズラの態度が民を動かした。

彼らは、異民族の嫁と子はすべて離縁するという過激な決意をエズラに申し出た。

リーダーの組織に与える影響力をここに見る。

それまでこの会衆は異民族との婚姻を難なく行っていた。
指導者層が率先してそれを行っていたのだから当り前だ。
ところが、エズラが激しくそれを嘆くと雰囲気が一変してしまったのだった。

組織はリーダーのようになる。

昨今、官民を問わず次々と偽装問題が発覚している。
結局は、指導者自身が不正に対し無感覚であったことにそれは起因するのだ。

あなたはどんな情報に接した時、上着とワイシャツを引き裂き、
髪の毛とひげをむしり取るのだろう?

仮に不正がある場合、そのような態度にならないのであれば、
それは会社の社風となっている可能性が高い。

リーダーの心に社員たちは敏感に反応するのだ。