経営者のための聖書講座

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No.200 税金を納める

2009-05-21 19:42:39 | マタイ
「税金」、
この言葉を聞いて、あなたの胸に去来するものは何か?

イエスの時代にも税金があった。

税金についてのイエスの態度は?

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一行がカファルナウムに来たとき、
神殿税を集める者たちがペトロのところに来て、
「あなたたちの先生は神殿税を納めないのか」と言った。

ペトロは、「納めます」と言った。

そして家に入ると、イエスの方から言いだされた。
「シモン、あなたはどう思うか。
 地上の王は、税や貢ぎ物をだれから取り立てるのか。
 自分の子供たちからか、それともほかの人々からか。」

ペトロが「ほかの人々からです」と答えると、イエスは言われた。

「では、子供たちは納めなくてよいわけだ。
 しかし、彼らをつまずかせないようにしよう。
 湖に行って釣りをしなさい。
 最初に釣れた魚を取って口を開けると、銀貨が一枚見つかるはずだ。
 それを取って、わたしとあなたの分として納めなさい。」

  マタイによる福音書17:24-27
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神殿税というものがあったようだ。
税を集める者たちがペトロのもとを訪れ、イエスは神殿税を納めないのか聞いた。

ペトロはプレッシャーを感じたのだろうか、
イエスに意志を確認する前に、「納めます」と素直に回答したのだった。

ペトロが家に入ると、イエスが税金の話を持ち出した。

「シモン、あなたはどう思うか」

ご承知の通り、イエスはよく質問を弟子に投げかける。
シモンはペトロの本名である。

「地上の王は、税や貢ぎ物をだれから取り立てるのか。
 自分の子供たちからか、それともほかの人々からか」

答えは明らかである。ペトロは「ほかの人々からです」と答えた。

ペトロの答えを聞いたイエスはこう返した。

「では、子供たちは納めなくてよいわけだ」

神殿が神の家であるならば、神の子であるイエスが神殿税を納める必要はない。

だが、イエスは続けて言った。

「しかし、彼らをつまずかせないようにしよう」

釣り上げる最初の魚の口の中に銀貨が一枚入っているから、
それを自分たちの分として納めるようイエスはペトロに命じた。

イエスは納税した。
人々をつまずかせないためだった。


ここでイエスの薫陶を受けたペトロは、
後年、自分の手紙の中でこう言っている。

「主のために、すべて人間の立てた制度に従いなさい。
 それが、統治者としての皇帝であろうと、あるいは、悪を行う者を処罰し、
 善を行う者をほめるために、皇帝が派遣した総督であろうと、服従しなさい。
 善を行って、愚かな者たちの無知な発言を封じることが、神の御心だからです。
 自由な人として生活しなさい。しかし、その自由を、
 悪事を覆い隠す手だてとせず、神の僕として行動しなさい。」
                             (ペトロの手紙一2:13-16)