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No.88 王たちの系譜~ヒゼキア(2):油断

2008-04-14 22:29:40 | 列王記
ヒゼキア王の治世は29年に及んだ。
彼は途中、死の病にかかるが一命を取り留める。
しかし、ヒゼキアはこのとき思わぬ油断をしてしまう。

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そのころ、バビロンの王、バルアダンの子メロダク・バルアダンは、
ヒゼキヤが病気であるということを聞いて、
ヒゼキヤに手紙と贈り物を送って来た。
ヒゼキヤは使者たちを歓迎し、銀、金、香料、上等の油など宝物庫のすべて、
武器庫、また、倉庫にある一切のものを彼らに見せた。
ヒゼキヤが彼らに見せなかったものは、宮中はもとより国中に一つもなかった。
預言者イザヤはヒゼキヤ王のところに来て、
「あの人々は何を言ったのですか。どこから訪ねて来たのですか」
と問うた。ヒゼキヤは、
「彼らは遠い国、バビロンから来ました」
と答えた。更に、
「彼らは王宮で何を見たのですか」
と問うと、ヒゼキヤは、
「王宮にあるものは何もかも見ました。
 倉庫の中のものも見せなかったものは何一つありません」
と答えた。そこでイザヤはヒゼキヤに言った。
「主の言葉を聞きなさい。
 『王宮にあるもの、あなたの先祖が今日まで蓄えてきたものが、
  ことごとくバビロンに運び去られ、何も残らなくなる日が来る、
  と主は言われる。あなたから生まれた息子の中には、
  バビロン王の宮殿に連れて行かれ、
  宦官にされる者もある。』」
   列王記下20:12-18
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当時バビロンは、強国アッシリアの支配に反逆する、
ユダと同じ立場の弱小国家だった。
ユダの王ヒゼキアが病気と聞き、仲間意識を感じたのか、
バビロンの王は見舞いの使者をエルサレムに送った。

ヒゼキアは嬉しかったのだろう。
誰にとっても同情は嬉しいものだ。
だが、嬉しすぎて舞い上がってしまったのだろうか、
ヒゼキアの歓待は少々度を越えたものとなった。

彼は、バビロンの使者に、国家の宝物庫と武器庫の全てを公開した。

後にユダを苦しめるのはアッシリアではなく、バビロンであることを
このときヒゼキアは夢にも思っていなかったのだろう。

イザヤの預言は的中する。
約100年後、バビロンはユダの首都エルサレムを陥落させる。
バビロンへと宝物は残らず持ち去られ、人々は捕囚として連れ去られる。

ヒゼキアの大盤振舞いが、バビロンにとってユダ征服の誘惑の種となったのだ。

このときのヒゼキアは人が良すぎたと言わねばなるまい。


◎今日の設問
・あなたの会社に関わる情報の公開・非公開のラインはどこにありますか?