Dr. Jason's blog

IT, Engineering, Energy, Environment and Management

偽物が横行する国は大国にはなれない.

2005-06-06 | Weblog
 2005/6/5 の産経新聞に「日本製プリンター インク海賊版横行 中国で数百億円の被害」という記事が出ていた.
 
 昔から,香港では,プランドもののバッグや時計のニセモノが横行していることは,よく知られている.
 また,近年では,中国のオートバイメーカーが,日本製のオートバイのコピー的な製品を販売していることが問題となっていた.

 カラープリンターのカートリッジは,位置づけとしては,消耗品だが,継続的に繰り返し購入されるため,メーカーに取って重要な利益の源泉となっている.
 プリンターのトナーやカートリッジに関しては,安い「互換製品」は以前から,あちこちで販売されている.これは,ニセモのではなく,あくまで「メーカー純正品」に対する,「サードパーディの互換製品」であり,ユーザが購入する場合には,品質と価格のトレードオフの中で,それを選択している.
 今回問題になっているのは,パッケージなどの外見もそっくりに模倣した,ただの「ニセモノ」である.互換製品を,本物そっくりのパッケージにいれて販売しようとしているものである.
 これに対して,キャノン,エプソンなどの日本メーカーは,本格的な対策に乗り出すということだ.


 中国政府は,これまで,ブランド品の偽物,オートバイ等のコピー的製品,音楽CD,ソフトウェアの海賊版などを,ほとんど,野放しにしてきた.

 http://bizns.nikkeibp.co.jp の過去の記事
 「コーエー、中国の海賊版ソフトに一撃」
に,以下のような記述があった.
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 中国政府は、3年前の世界貿易機関(WTO)加盟時に知的財産権保護の強化を公約。知財権保護に関する法律を整備し、海賊版の摘発に力を入れているが、業者とのいたちごっこが続いているのが実態だ。
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 しかし,実際のところ,中国での,知的財産権保護の強化は,実質的には進んでおらず,欧米の政府や大企業がそれを放置しておくとは,考えられない.


 これまでの,人権問題,エネルギー問題,環境問題に加えて,今後は,
  「知的財産権問題」
 が,中国政府の「アキレス腱」になっていくだろう.
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