Jariaの玉手箱【更新終了】

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京急 久里浜線延伸区間の免許を一旦取り下げ

2005年10月08日 23時03分58秒 | 大手私鉄関連ニュース
関連:
京浜急行電鉄ホームページ:報道発表資料

京急では、同社久里浜線の延長区間(三崎口~油壺間)の免許を一時取り下げると発表しました。

と、言われただけでは意味不明の方も多いと思うので、ちょっと解説。

本来、京急久里浜線は三浦市の中心部に近い三崎が終点となる予定でした。(その為に、今でも旧1000形等には"三崎"という幕が入っています)
しかし、用地買収や自然環境保護、その他の紆余曲折から昭和45年に油壺~三崎間の免許が取り下げられ、そのまま今に至っていた訳です。

ちなみに、油壺以南の免許取り下げから35年間経った今でも、京急側に建設の意思はあるようで、三浦市の最新版の地図には、必ずと言って良いほど延長線のルートに点線が引かれています。
京急としては、現在の三崎口駅が三浦市中心部から離れていること。そして、油壺に自社の観光施設「油壺マリンパーク」をもってことなどから、延長による収益増を期待しているのでしょう。
三浦市としても、市中心部が陸の孤島になっていることを考えると、便利になるのは歓迎のはず。

で、関連のリンク先によると、今回の免許取り下げは延長線の工事を周辺開発計画と一体的に進める為としており、今後は区画整理の進歩状況などに合わせて路線計画の再検討と免許の再取得が行われることになっているようです。
35年もの長きに渡って放置状態だったことを考えると、具体的な話が出てきただけでも少しは前進したといえるのかも知れません。

ただ、気になるのは、同じリンク先に「事業性等の計画を進め」という記述があること。
これはプラスに解釈すれば、路線計画が良い意味で変更されると考えられるのですが、当然逆パターンもありうるのです。

何でもかんでも無責任に建設することは確かに問題ですが、三浦市の事情を多少知っている神奈川県民からすると、建設した方が良いのではないかとも思ってしまう訳で。

まあ、そこら辺は三浦市と住民の皆さん、そして京急がきっちり話して決めることですから、今後の動きは要注目と言えるでしょう。

詳細は関連のリンク先へどうぞ。

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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
これもいったい (ヒラノエクスプレス)
2005-10-15 00:34:14
30年ほど前から開通させるという記事を鉄道雑誌で拝読しているんですが、すっかり「あれはどうなった」化してしまいましたね。

観光路線というより、三浦市の中心部に乗り入れて通勤路線として活性化してほしいと思っていたのですが。
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Unknown (ケンチャナヨ@管理人)
2005-10-15 19:46:09
ヒラノエクスプレスさん>



>三浦市の中心部に乗り入れて~



私も理想的としては、それが一番良いと思うのですが、現在あれだけの交通量がありながら、道路を拡幅できないというスペース上の問題を考えると、難しい気がします。

今後の計画は区画整理とあわせて行われるようですから、三浦市側も車に強く依存している現市街地から、新たな土地に移動させたい部分はあるかも知れませんし。



そういう意味では、この路線の開業が現市街地にどのような影響を与えるのかも、十分に考える必要は当然ながらあるでしょうね。
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Unknown (ヒラノエクスプレス)
2005-10-16 22:20:35
ご回答ありがとうございました。

やるとすれば、地下線化しかなさそうですね。

まあ、智乃花のようにもぐるのが好きな東急と違って、京急は突っ張るように頭を下げずに山をぶちぬきたがりますからね(相撲にたとえるとは?)。

近鉄などには鮮魚列車というのもあったから、新鮮な魚を輸送するにも鉄道に分担させることで市街地の交通量緩和にも一役買いそうなものですが。
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Unknown (ケンチャナヨ@管理人)
2005-10-20 22:09:08
ヒラノエクスプレスさん>



>京急は突っ張るように頭を下げずに山をぶちぬきたがりますからね



なんか、分かります、その感覚。



>新鮮な魚を輸送するにも鉄道に分担させることで市街地の交通量緩和にも一役買いそうなものですが。



その場合は、京急がJRに乗り入れられない以上、三浦側だけでなく、都心側のどこかにも荷物の積み下ろしスペースを設ける必要性があります。

そうなると、地代やその他諸々の事情を考えると難しいかなと。

でも、難しいといって否定するだけならば簡単ですから、何とかして実現して欲しいものですね。
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記載されていることは違います (のんき)
2009-11-22 09:49:47
>免許を一時取り下げる
 一時取り下げという制度はありません。免許は返上され失われました。なにも無くなったということです。

>昭和45年に油壺~三崎間の免許が取り下げられ、
>そのまま今に至っていた
 免許は大正12年の取得し、昭和45年7月に京急が三戸・小網代宅地開発計画を発表し、これにあわせて同年11月に工事施工認可が下りています。この時点で延伸工事は着工されたことになります。

>35年もの長きに渡って放置状態だったことを考え
>ると、具体的な話が出てきただけでも少しは前進
>したといえる
 放置状態であると国から「たいへん厳しい指導」を受けて廃止届けを出さざるを得なくなったのです。前進したのではなく、開発計画が破綻したことを意味します。なぜ逆の話になるんでしょうか?
 延伸免許が無くなり、宅地開発計画も破綻したことからそれを隠す為に、発生土処分場計画が2006年に出て来てた。
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京急の湿地破壊を許していいのか? (のんき)
2009-11-22 09:57:19
 延伸事業免許は失われました。
 沿線開発計画は延伸免許があったから発表されました。
 延伸免許が無くなって沿線開発は進捗しません。

 三浦市は人口が減少しています。神奈川県の他の地域と比べてみれば分かります。宅地開発は鉄道が通り駅が出来るということがなければできません。湿地を埋めて区画整理を行なえば、市道やライフラインの建設に多額の市税が使われます。公園も緑地も必要ですから、地権者の所有地は大きく減少します。それを補うには高い値段で売れないとなりません。そうしないと区画整理組合は膨大な赤字を抱え地権者は負債を抱えて動けなくなります。結局、膨大な赤字を抱えた組合は市税で救済することになります。宅地は売れませんから、荒れ地のままに放置されます。
 残るのは環境破壊の結果だけです。
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