つむじ風

旅の途中でひとりごと

非正規雇用労働の悲しみ怨嗟が聴こえる

2016年03月18日 | Weblog

「ガラパゴス」(相場英雄著)を読んだ。

 

今や、全労働者の30%を超える非正規雇用労働者の現状を描いている。

怒りと悲哀が込み上げて、やり切れない思いに打ちのめされる。

大企業のコストカットの間で、自殺をよそ覆った殺人事件の捜査の過程で

浮び上る労働環境。人材派遣会社の倫理、矜持の無い暴力まがいのやり方。

 大企業にとって、非正規労働者は部品と同じである。

 世界でいちばん企業が活躍しやすい国とは、世界でいちばん労働者が

 こき使われる国かなしみである。

捜査にあたった刑事が呟く。

 普通に働き、普通にメシが食えて、普通に家族と過ごす。

 こんな当たり前のことが難しくなった世の中って、どこか

 狂っていないか?

なにがGDP600兆か、空しさだけが吹きぬける。

              合掌

 

コメント
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