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鈴木朝夫のメタンハイドレートのこと、もっと知りたい・・・その1 メタンとは

2011-05-20 | 2011年2月~の記事

鈴木朝夫のメタンハイドレートのこと、もっと知りたい・・・その1 メタンとは   

                            鈴木 朝夫 (高知工科大学名誉教授・東京工業大学名誉教授) 

1) メタンとは                                                    
{メタンの仲間たち} メタン(CH4)、エタン(C2H6)、プロパン(C3H8)・・・の順に炭素の数が多くなる。分子量が、16、30、44・・・と大きくなるにつれて、液体が安定になり、液体から気体に変わる沸騰点(℃)は、-162、-89 、-42 ・・・ と上昇していく。

{温暖化への影響度}フロンのような人工的な化学物質以外では、水蒸気(H2O)、炭酸ガス(CO2)、メタン(CH4)などが大きい。大気は地球環境を暖かく包む毛布の役割である。太陽から受け取った熱エネルギーを宇宙に放散するのを遅らせ、冬夏、夜昼の温度差を緩和する役が大気である。この作用が過度であれば温暖化になる。

{フロンとは} メタンの4個の水素の2つを塩素(Cl)に、残りの2つをフッ素(F)に置き換えれば、代表的なフロンである。オゾン層破壊物質であり、温室効果ガスでもある。

{メタンの発生源} 湿地帯・湖沼、熱帯雨林、天然ガス、海底から湧出、泥火山、家畜の糞尿や牛のゲップ。一方で、森林の土壌がメタンを吸収すると言われている。

{天然ガス}  主成分はメタン。輸送・貯蔵は、気体の1/600の体積を持つ液体状態(LNG)で行うが、温度を-162℃以下に保たなければならない。

{固体・液体・気体} 一般に、物質に圧力を加えれば、体積は小さくなる。そして、気体は液体に、液体は固体に変化(相転移)し、体積を減少させていく。物質の温度を下げれば、体積は縮小する。気体は液体に、液体は固体に相転移し、その時は発熱を伴なって温度を一定に保とうとするかのように振舞う。自然界では、外界からの変動を、自分自身を変化させて緩和しようとしている。物質の変化も同じである。

 

 

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メタンハイドレート の取り組み 記事 目次

設立総会・記念講演の開催2011年7月18日(海の日)、