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人生そのものがフィールドワーク。

10月26日(月)

2015年10月27日 08時14分28秒 | 2015年

  今週一週間は、東京都東大和市にある中小企業大学校(東京校)で研修である。昨日の夜から寮に入った。一部設備やルールに変更はあったものの、寮の部屋は以前と同じだ。決して広くはないし、お風呂もトイレも共同だが、十分快適に過ごすことが出来る施設である。

  7時起床。変わったルールのひとつに、寮費が値上げになった代わりに、食堂の朝食がセットになったというものがある。以前の寮は素泊まりで、食べたい人だけお金を払って食堂で朝食を食べていたのが、全員に朝食パスポートなるものが配られるようになった。というわけで、せっかくなので朝食を頂くことにする。メニューは和定食と洋定食の2種類。今日は、和定食を選んだ。予想通りあまり美味しくはないが(ここの食堂はどのメニューも安定して美味しくない)、朝からアジの干物が食べられるのだから感謝しなければならない。

  授業開始は9時40分なので、ゆっくりと時間を過ごすことが出来る。せっかくなので外へ出て、中庭で朝日を浴びる。こんなに心穏やかで、心地良い朝を迎えたのはいつ以来だろう。

  今回の研修は、中小企業支援担当者研修の専門研修「小規模企業の目利き力アップ」。中小企業の中でも特に小規模零細企業を対象に、製造業と商業に分けて、それぞれの企業の現状把握をどのように行うかを学ぶ研修である。今日と明日は製造業が対象となる「小規模ものづくり企業の目利きのポイント」がテーマとなっている。講師の先生が以前から仕事で何度かお世話になっている方なので、恥ずかしいような心強いような、複雑な気持ちである。

  午前中は、製造業の特徴について、基本的な事項を確認する。同じ製造業でも、企画や設計から手掛ける企業もあれば、純粋に加工のみを行う企業、最近は企画と設計だけを行う企業(俗に言うファブレス企業)など、様々な種類がある。ただ、いずれにおいても「何で価値を生み出すか」という視点が重要で、反対に「価値を生み出さない部分」に焦点を当て、その部分を減らしたり無くしたりすることで、業務の効率化を進めるというのがポイントである。そのために必要な知識として、QCD(品質、原価、納期)の考え方や生産の要素となる4M(人、設備、材料、方法)、生産方式や発注方式などについて、グループワークを交えて学んだ。ほとんどが知識としては既に知っていたことだが、それを具体的な事例や体験として再確認することで、より深いところで理解することが出来たように思う。

  昼食は、東大和市駅前まで出て、最近出来たらしいステーキ屋「ボストン」で。すぐ隣にステーキの老舗「テキサス」があるにも関わらず、よくぞここに出店したものだ。そんな勇気ある経営者の出すステーキに興味をそそられたのだ。注文は、ランチの200グラムのステーキ。初日の昼からがっつり良いものを食べてしまった。この調子でいくと、今週は食費が跳ね上がるだろうな。

なぜかサービスでヤクルトがついてくる。嬉しいが、なぜ?という疑問は残る。

  午後の研修は、グループ演習が中心。具体的な製造ラインの工程を診断し、どのようなアドバイスをするかについて考える。とは言っても、ひとつひとつ見るべきポイントが提示されるので、前提となる現状分析は誘導されるがままに把握できる。そこからどのようなアドバイスが考えられるのか、グループの他の方の意見や先生の解説も大いに勉強になったが、現場に出たら、そもそもの現状分析をヒントなしにこなさなければならない。そこの部分を、今回は何とか学んで帰りたいものだ。

  夕食は、再び東大和市駅前まで出て、インドカレー屋「デリー」で。ここは、私が初めて大学校の研修に来た5年前からあり、同期たちと何度も来た思い出のお店である。注文は、バターチキンカレーとラム肉のシシカバブに、ラッシー。焼きたてのナンが運ばれてきた瞬間のバターの香りがたまらない。カレーは味はもちろん見た目も綺麗で、最初のナンをくぐらせるのが残念なくらいだ。ちなみに、ここはインドカレーのお店だが、辛さは日本人向けになっているので、安心して辛口を頼んでも大丈夫。何なら、一番辛い辛さにしても美味しく食べられる。私は、卓上のチリペッパーを振り掛けて食べた。ただ、おかげでカレーの味がシシカバブの味を消してしまった。カレーを食べる前にシシカバブを食べれば良かったと後悔している。

  食事を終えて寮へ戻り、入浴を済ませても、まだ夜の7時。そこから洗濯機を回しつつ、談話室で同じグループの金沢の方とお喋りしたりしながら、夜をまったり過ごす。ここへ来て一番嬉しいのは、このように何もせず夜を過ごせることかもしれない。テレビもないので、本当に何もすることがなく、ただただのんびりとすることが出来るのだ。


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