たねまきびより ~いとえのバイオダイナミック農場日記~

小さな1つぶのたねから
ぐんぐん伸びていくその姿
ずっとながめていたくなる

脱都会!いとえ、英国の農場へ行く!

いまのわたし。これからのわたし。

2012年04月24日 | Contents of 3kb

ここ、Botton village に来て、まもなく11ヶ月が過ぎようとしています。

 

2008年夏に3週間ほど滞在&お手伝いさせてもらったシードワークショップのボス(ハンス)から数年ぶりに突然メールをもらい、
ほとんど勢いで始めたこの1年のボランティア生活。

「1年間、バイオダイナミックの種の生産しているところで働いてきます!!」そう言って、
周囲の「まじで?なんで?」とうキョトンとした眼をよそに、日本を離れた2011年の春。

 

ハンスと、この村のトレーニングリーダー(ピーター)の厚意によって、バイオダイナミックのトレーニングに"ゲスト"としてだけど、参加させてもらえるようになり、講習や、シードワークショップの仕事、このコミュ二ティーライフの村での生活で毎日充実して過ごしていたら、あっというまの11ヶ月でした。 

 

そして、クリスマス期間中、時間に余裕があったことから、今後のことをいっぱい色々考えはじめ、なんだかブログの更新に手が着かなくなってしまい、ほったらかしにしていました。

2012年になってから、更新がガクンと減ってしまったのは、色々とモンモン考えていたためです。

 

今、わたしの考えていること。そしてこれからのこと。

少しだけ、お伝えしておこうと思います。

 

まず、バイオダイナミックとわたしのこと。

こんなにも、人間、動物、植物、大地、惑星、宇宙のつながりを考えて植物を育てるなんてことはバイオダイナミックに出会っていなかったら、あり得なかっただろうなと思います。

これって本当に貴重な時間なのです。

植物だって生き物なのです。そして、“大地”も生き物で、“地球”そのものが生き物です。

現代の科学が発展した社会で生活しているとすっかり忘れてしまいそうになること。すべてのつながり。

天空の城ラピュタのシータの台詞
「今、ラピュタがなぜ滅びたのか、私よくわかる。ゴンドアの谷の詩にあるもの。
 『土に根をおろし 風とともに生きよう
  種とともに冬をこえ 鳥とともに春を歌おう』
 どんなに恐ろしい武器を持っても、たくさんのかわいそうなロボットを操っても、
 土から離れては生きられないのよ」

バイオダイナミックに向き合っている時間は、それをしっかりと思い出させ、認識させてくれる時間です。

バイオダイナミック農法は、わたしにとって、まだまだいっぱい謎だらけです。

わたしの3kbの脳みそでは100年経っても理解しきれないんだろうなと思いますが、もうちょっと心と身体で接して学びたい。1年はやっぱり短過ぎだと。

 

園芸、植物とわたしのこと。

私は恵泉園芸短期大学の卒業生です。

なぜ、恵泉園芸短期大学に進学したかというと付属の高校に通っていたのと「園芸療法」に興味があったから。

園芸療法の第一人者としてあがる名前の中の1人に“澤田みどり”先生がいらっしゃいます。

その澤田先生が教壇に立っていたのが恵泉園芸短大だったのです。 

先生の授業はとても興味深く、やはり「園芸療法ってすばらしい!」と感じる授業でした。

しかし、当時のわたしは精神的に十分強くはなく、「福祉施設等での勤務には自分はむいていない」と判断し、
“療法”への道から遠のきました。

療法からすっかり離れ、東京は六本木のど真ん中にある花屋に就職しました。

季節の花に囲まれて、お花を目の前にステキな表情を浮かべるお客様と毎日接し、お花や鉢植え、植物を媒体にとるコミュニケーションが幸せな幸せな時間を与えてくれていました。

季節感のある、植物本来の美しさをいかしたアレンジメント。その花屋のポリシーであるそれも、私の肌には心地よく、苦しいときも乗り越えつつ楽しく過ごしていました。 

切り花を中心とした花屋、そして六本木のど真ん中で過ごす毎日。

3年目も終盤にかかったとき「土に還りたい!!!東京を離れたい!!!!!」という衝動にかられ、2008~2009年、
1年間の英国WWOOFの旅に出たのです。

約10カ所のオーガニックファームに滞在しながらの英国1周の旅。

土と肌でふれあう楽しさ、土を愛おしむ大切さ。

食物を生産するということの大切さ、そして 誇り。

様々な地域の色んなファーマーに出会って、「野菜づくり」ってすばらしい!って、そう感じて帰国しました。

帰国後は短大時代の恩師 藤田智 先生と一緒にお仕事をするチャンスが与えられ、出版社で野菜づくりの魅力&How to を広く多くの人に発信するお手伝いをさせてもらっていました。

短大で園芸の基礎を学び、

花屋で植物を媒体にとる人とのコミュニケーションの魅力に気づき、

WWOOFの旅で、食物を育て、収穫、加工する喜びを再確認し、

出版社で、人にそれを発信するということの難しさ、やりがいを感じました。

 

多くの人に植物&土と肌でふれあってもらいたい、

そして植物に接した人が「きゃ~!発芽ってかわいい~!すてき!」「植物ってなんて力強いんだろぉ」ってなにかしら感じてくれたら嬉しい。

わたしの中での“園芸”は、植物を育てる喜びや、達成感、癒しももちろん大切ですが、それを通じての“人とのつながり”が大事だなと思っています。

 

今回の渡英前、東北は宮城&岩手へたったの数日ですが行ってきました。

その数日の間に、避難所で生活されている方々と共にプランターにお花を植える作業をしてきました。

東京で生まれ育ったようなわたしたちとは違い、生活に植物があってあたりまえの方々。

植物の芽吹き、開花、落葉と共に時を感じている方々。

大切にしていたお庭が、ようやく芽を出したチューリップが、、、全てが流されてしまった方々、、、。

一緒に植え込む植物達の状態を見て、季節を感じ、時の流れを感じられていたようです。

そして、日々苦労も多いでしょうに、笑顔だったんです。

楽しそうに、みんなで植物たちの成長を楽しみになさっていたんです。

この東北の方々とプランターの寄せ植えをしたとき、“植物と時と人間”のつながりを痛感しました。

 

 仕事とわたし。

マクドナルド。レストラン。結婚式場。花屋。
店頭販売促進イベント。訪問営業。出版社。飲み屋。

アルバイト&就職先、出版社を除いて、全て接客業。

そして、出版社の仕事も人との接触がとても大切なお仕事。

お客様の求めていることに早く気づき、サービスをする。

先生の求めていることに早く気づいて、パパッと動く。

なかなかできない事も多かったけれど、お客様が「また来ます」や「じゃぁ、これも!」とか、

おっしゃってくださる嬉しさ、楽しさ。

先生が「オギハラ~!また手伝ってくんないか?」とおっしゃってくださる嬉しさ、充実感。

人の役にたっている実感や、人の生活になにかキラキラな時間のお手伝いをすることができているような感覚。

その“感じ”がわたしに生き甲斐を与えてくれていました。

 

 そう。わたしは園芸が好き。

 それ以上に、人とのつながりが好き。

 植物を通して人と接することができたとき、最高に幸せ。

 

今、わたしは障害者と共に労働を共にし、寝食を共にするコミュニティーで生活をしています。

学生時代に一度あきらめ、遠のいた「福祉」の環境に居るのです。

そして、彼らと友のように労働を共にし、家族のように寝食を共にしているなかで、

「彼らのことをきちんと理解しい。プロとしての知識、スキルを持ったうえで接したい」そう感じるようになってきました。

福祉の知識をきちんと身につけよう。

耳をすませばの雫の台詞
「あたし・・・、あたし、書いてみてわかったんです。書きたいだけじゃだめなんだってこと。
もっと勉強しなきゃだめだって」。

雫は中3で気づいていたこと。「好きなだけじゃダメなんだって。勉強しなきゃダメなんだ」ってこと。

福祉のプロの人たちが通る道の勉強をしよう!身につけようって思うのです。

 

ここでの今までの11ヶ月、共にシードワークショップで働いてきた障害者の方々は“障害者”として国から援助をもらっているけれど、とってもケーパブル。

「これやって」ときちんと説明すれば、完璧にこなしてくれるような方々ばかりです。

この村にはもちろんレスケーパブルな方々も大勢居て、この村の真ん中に位置するガーデン(ピーターがメインガーデナー)にはそんな方々がたくさん働いています。

誰かが目を離さずに作業しないとならないような、、、。

ガーデンの仕事効率だけを見ると明かに、効率は悪いです。

しかし、彼らに「一緒に働いている!ぼくがここで働く意味がある!」ときちんと感じられるように作業を考え、また、それによって彼らの生活がなにかしら向上することができたら、、、。

そういったことに目を向けて働く事ができる場所が、その村の真ん中にあるガーデンなのです。

そのガーデンでの仕事をじっくり経験&理解できたら。。。。。

 

 

以上、今現在のいとえの頭の中です。

結果、どうする予定なのかと申しますと、、、。

 

VISAが切れるので、5月31日に日本に帰国します。

9月にバイオダイナミック農業の講座がスタートするので、それに間に合うように再度VISAを申請して再渡英します。

バイオダイナミックのことをもうちょっと知りたいからです。

ハンスとピーターに話しをして、9月に戻って来た際はピーターのガーデンで働かせてもらうことにしました。

ハンスは目を真っ赤にしてショックを受けていたけれど、最終的(話すと長くなるw)には理解してくれました。

レスケーパブルの方々との園芸作業を学び、少しでも身につけたいからです(VISAの申請が無事に通ればの話ですが)

通信の大学福祉科3年次編入に合格(?)したので、福祉の知識&クオリフィケーション取得を目指します。

「経験」だけでなく、きちんと示せるものが欲しいからです。

 

長々といっぱい書きましたが、一番わたしがお伝えしたいこと。

6月~8月末は、日本に居ます。

がっつり働きたいので、お仕事ください or 紹介してくださいm(_ _)m 

3ヶ月間、いとえ氏エンジンフル回転で働きます!!

この村での生活は「ボランティア」なので「無収入」なのです。2年間の無収入生活は、ちと辛い(T_T)

「求!いとえ!」みたいな求人広告、周りにありませんでしょうか??

 

アピールポイント:度胸と愛嬌は人一倍!!

 

6月~8月末

お仕事の紹介 & I miss japanese foodな いとえ へお食事のお誘い 絶賛大募集中です!!!!!!


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
これからが楽しみだね (Minori)
2012-04-26 08:51:57
いとちゃ~んっ

長い近況報告&これからの人生について、ありがとう!
楽しく読ませていただきました!!

バイオダイナミック・・・すごく素敵な農法(と限定できないほどに)いいものだよね。私もWEREDAの商品を使っていて、日本や消費主体の社会ではbeautyやhealthの側面で取り上げられる事が多いけど、それ以上に宇宙に存在する生き物らしい営みだと思ってる。

いとちゃんは都会っこだけど笑 私や東北のひととは違う新たな発見もあるんじゃないかと思う。


日本に帰ってきた時に会えたら嬉しい!福祉の勉強してくれるのも嬉しい!

また会いましょう~have a beautiful days!!
返信する
ありがとう。 (いとえ)
2012-04-26 14:33:09
>Minori
ありがとうね!!
そうなのよね。知らぬ間に、意識せずに都会ッ子。。。
利便性とか、時間の短縮とか超大事!!笑
アスファルトが敷き詰められた、呼吸をしない地面の上だけを、
鉄の塊に押し寿司のようにつめこまれながら移動して、
小走りに通学&通勤する毎日が当たり前の子です。

あたりまえすぎて「間違ってる」とか思わない子です。

今、目を向けている事以外に目を向けて「何故それを選ばないのか」と考え始めると、ちょっと3kbは混乱し出すから、今、目を向けている事に集中して吸収しようかなと。

会えたらいいな♡

わたしもみのりに会いたい♡
返信する
まずはここでしょう。 (加藤です。)
2012-05-01 16:42:54
荻原さん。
すごい決断!頑張れ!3か月は短いけど、仕事ならきっとたくさんあるからね。まずはどこに寄るより前に、ここでしょう。帰国したらすぐ連絡ちょうだいな~。加藤
返信する
ありがとうございます。 (いとえ)
2012-05-01 18:39:08
>加藤さま
きた~~♡
ありがとうございます!!!!
31日帰国なので、すぐに伺います♪

編集部にみなさんがいらっしゃる日が良いな☆と思います。
メールさせていただきます!!
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