たねまきびより ~いとえのバイオダイナミック農場日記~

小さな1つぶのたねから
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脱都会!いとえ、英国の農場へ行く!

バイオダイナミック農業セミナー2011年度 第4回

2012年01月15日 | バイオダイナミック農法

1月12日 木曜日 ~ 15日日曜日

バイオダイナミック農業セミナー2011年度 第4回~Nutrition(栄養学)~@Botton Village(いとえの住む村)

バイオダイナミックってなにもの?この"いとえ"って人なにやってんの?というかたは、

こちらをご覧くださいませ☆

今までのバイオダイナミック関係の日記

6月に書いた振り返り

今回のテーマ「栄養学」

シュタイナーの「アントロポゾフィー(人智学)」視点からの栄養学のセミナーです。

プログラム内容は、

・自覚、意識のプロセス(導入として、シュタイナー的思考を学ぶ)

・思考(?)のエクササイズ

・消化及び身体への作用

・味の比較

・炭水化物、タンパク質、脂質、ミネラル、ビタミン(各グループによるプレゼンテーション方式)

・BottonVillage内のベーカリー&クリーマリー見学

 

今回の栄養学への理解を深めるために提示された参考書籍。

いとえの英語読解力では全てには目は通せません(>_<)

このうち2冊をちょこっとだけかじりました。

 

シュタイナーはとてもスピリチュアル的視点でモノを考える人なのですね。

そして、土・植物・動物・ヒト・地球・月・天体・宇宙の全てがつながりを持っていて、つながりがあることを強調しています。

 

今回のセミナーで最も大切だったと言えるポイントがこれ。

ヒト(動物)の身体と、植物&大地の働きを以下のように例えています。

「ヒトの身体は、植物&大地関係を上下逆さまにしたようなものである。」

 

はて??どういうことでしょう??(笑)

 

1年草の植物は主に根、茎、葉、花、実の部分にわけることができますよね。

そして、ヒトの頭部は根に、胸部は茎や葉に、下腹部は花や実と関連づけることができるというのがシュタイナー的視点。

植物は発芽する時、根から生長する。そして大きくなると地中からミネラル分などを吸収し、植物体に行き届かせる働きをする。植物の中で、「根」はとても大事(基盤)なところ。

ヒトは成長する時、胎児から乳児期にかけて頭部を中心に成長する。そして頭部を働かせるためには塩分、ミネラルなどが必要。ヒトの中で、「頭部」はとても大事なところ。

植物の中で呼吸をし、そして水分や栄養分をリズムを持ちつつ全体に栄養をおくっているのが葉や茎。

ヒトの身体で呼吸に大事な役割を果たしているのが肺、そしてリズムを持ちつつ全体に血液を送っているのが心臓。

植物の中で最も温度に敏感に左右されるのが花、種子形成。

ヒトの身体で暖かさが大切なのが腸(身体全体大切だけど、それは植物も一緒)

シュタイナーは、触れていないけれど、タネや実をつくるのは花で、人間のBabyができるのも下腹部だな~と。

 

こんな、植物と人間の上下逆さまの関係性を受け入れることができるかできないか、、、

ここがきっと「シュタイナーの農法なんてインチキだ!」って思うか

「ん~~。なんだか興味深いぞ?!」って思うかの境界線な気がします。

 

シュタイナーの提示するアントロポゾフィーの食に体する考えや農業はこの上下逆さまの定義が大前提!

根菜は頭のはたらきに大切ですよ。

葉菜は肺や心臓のはたらきに大切ですよ。

花、果実、ナッツは下腹部のはたらきに大切ですよ。

ともなるわけです。

 

不思議なお話はこの位にしていきましょう。

食べ比べ!!

今回の食べ比べはニンジン!!

この村で育った(バイオダイナミック)ニンジンと、スーパーで買ったおそらくF1品種であろうと思われるキレイに形の揃ったニンジン。

↑どっちがどっちでしょう????↑

 

まず、左の色の濃いニンジンをパクリ。

パリッ!鮮度の保たれたみずみずしい食感!

ニンジン特有の甘さや香りを期待してよくよく噛む。

、、、、、、。味が、、、、薄い!!!ってか、むしろない!!!!

 

続いて右側のニンジンをパクリ。

一噛み。口に広がるミネラルたっぷりの味!濃い味に唾液がたくさん溢れ出す。

噛むたびにその断面からニンジンの甘みと旨みが口に広がるのです。

 

バイオダイナミック農法の講師たちは

「質の悪い食べ物は身体のためになんにもならない。 ただのカロリー摂取にすぎない。

 バイオダイナミックの作物(オーガニックも悪くない)は、きちんと身体の働きに影響するものを持っている」

とよく言います。

なんとなく、このニンジンの食べ比べで言いたい事がちょっとわかった気がしました。

唾液がたくさん出るってことは、口内の酵素がたくさん出てはたらいていることになります。

脳みそが「なんか、分解すべきモノが身体に入って来たぞ~。身体働け~!酵素だせ~!消化しろ~!」って、身体全体が活性化されているんですよね。

でも、素材の味のないものであったり、シンプルなもう分解不要な状態(化学調味料やグルコース)で体内に入って来たら、身体のなかはあまり働かないのです。

きっと、そういうことです。彼らの言いたいことは。たぶんね。

 

続いての味比べは水。

この村の水道水と、この妙な形の容器で撹拌させた水。

この特別な容器で撹拌させると、なんと水に影響が出て味がかわるんだとか。

2つを飲み比べると、確かに味違う!!!!!

すごいじゃんこれ!!!

ってよく聞くと、

この撹拌させた方の水は講師の暮らす地域のわき水だそうで、

「そりゃ味ちがうでしょうに!」って(笑)

この撹拌効果を提示したいなら同じ出所のお水で味比べしなきゃ、意味ないですよね?f(^_^;)

時間が押し気味だったので、とりあえず、わき水と水道水の味の違いがわかったってことでいとえは消化しました。

(この点は、セミナーの最後の振り返りのときに講師につっこんでおきました。)

 

エクササイズは、いろ~んなことをしました。

・想像のしやすいモノ、しにくいモノがあることを理解する。

・モノを客観的にとらえてみる。(ex ジャガイモ、リンゴ)

 

・第三の眼、チャクラを意識する。

などなどなどなど、、、、。

この、第三の眼のエクササイズ!!!! ちょっとびっくりな体験でした。

これは、ちょっと帰国したら色んな人たちと試してみたいので、ナイショです!!

「確かに我々は第六感的なモノをもっているんだ~!!眼に見えないなんかって、あるんだ~!!」って確信した出来事でした。(シュタイナー的には第三の眼で見えているとか言うのかしら??)

(“あやし~。あやし~。いとえが変な団体に飲み込まれていく~”って心配されていそうだわね(笑))

 

各栄養素(炭水化物、タンパク質、脂質、ミネラル、ビタミン)への理解。

これは、各グループ6人程度でプレゼンテーション形式で学びを深めました。

いとえの居るBottonグループは「炭水化物」担当。

そしていとえは化学的視点の担当。

単糖類がどうとか、多糖類がどうとか、スクロース=グルコース+フルクトース、ラクトース=グルコース+ガラクトース、マルトース=グルコース+グルコースだとか、全部実はC6H12O6とか、インスリンがどうとかこうとか、そんな話しをしました。

これはとあるグループのプレゼン↓。

構造式をみんなの身体を使って説明していました。

発想が豊かで面白いです。

 

今回の栄養学のセミナー、なんだかお腹いっぱいなセミナーでした。

クリーマリーを見学し、

乳製品加工の行程を聞き、4種のチーズの試食。

 

ベーカリーで、小麦の入手先や、パンの種類、イーストの種類などの説明を聞き、

パンの試食(バンズまるまる1個)。

見学を終えて、座学をしているライブラリーにもどり、

若干お話を聞いて、ティーブレイク。

既製品と、みんなが手作りで持ち寄ったスイーツとの食べ比べ。

 

そして、毎食美味しいランチ。

 

みんなの手作りのフーマス(ひよこマメのペースト)や、ジャム、チャツネ、バター、サラダなどを持ち寄った夕食。

バイオダイナミックプロデュースの美味しいものた~~~っくさんの今回の栄養学のセミナー。

授業中、アントロポゾフィーの講師はず~っと「どれも、“ほんの少しずつ” が身体にいいんだよ!」って言っていたけれど、

美味し過ぎて、みんなでお腹いっぱい!!(笑)

食いしん坊なバイオダイナミックの研修生たちはアントロポゾフィー(人智学)的な食生活はできなさそうですf(^_^;)

 

最後に、食いしん坊研修生の集合写真☆