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【あらすじ・感想】文庫版・『ガラスの仮面』第14巻【ネタバレばれ】

2015-02-12 01:49:29 | ガラスの・・・あらすじ
※※『ガラスの仮面』文庫版読み返してます。あらすじと感想まとめてます。※※
※※内容ネタバレ、感想主観です。※※


仮面年表は こちら
紫のバラ心情移り変わりは こちら

49巻以降の話、想像してみた(FICTION)*INDEX*はこちら

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『ガラスの仮面』文庫版第14巻 ※第10章(最初から)(途中まで)

第10章 冬の星座

日帝劇場で、『ふたりの王女』オーディションがスタートした。
姫川亜弓の相手役ということで、それ相応の実力が伴わなければ
舞台として成立し得ない。
審査方法は、
第1次審査~第3次審査まであり、
今日の1次審査を通過したものだけが3日後の2次審査に進むことができる。
そして2次審査を通過したものが、最終3次審査を受けることができる脱落形式。
今日の第1次審査を受ける者は、

草加みどり 劇団自由人所属
古城由紀 すずき事務所所属
植草葉子 ドリームプロ所属
江川ルリ 太宝プロ所属
藤川令美 劇団ジェッツ所属
雪村みちる 劇団女神座所属
そしてマヤを含む計7名だ。

審査には今回の舞台の関係者があたる。
演出家 風魔鬼平
脚本家 瀬戸哲也
舞台美術 大友静香
制作主任 兼平良介
演技指導 藤倉栄

~~課題1「毒」~~

わたしがこの毒を手にいれたことを知る者は誰もいない
誰の運命をどうすることもすべて思いのまま
あのひと これから先のあのひとの人生 運命 命
それがすべてわたしのこの手の中にある
もう思い通りになんてさせやしないわ
裏切り ごうまん あなたはいつだって身勝手に生きてきた
わたしの心をずたずたに切りさいて
血がふきでるのをあなたは楽しんでいる
笑ってらっしゃい これはわたしの切り札よ
ポーカーフェイスをよそおってあなたの前でいつも通りの
表情をみせてあげる
これが体にはいり 消化されるにしたがって しだいに毒がまわって
4時間後には心臓マヒと同じ症状で死ぬ
毒は体に残らない
これをほんのひとたらしふたたらし
あなたはそれをほんのひと口ふた口
それですべてが終わる
わたしは苦しみの鎖からとき放たれる
わたしの切り札
~~~~~~~~~~~

このセリフを30分で覚え演じる。
こういったエチュードは稽古でよく取り組んでいるせいか、
候補者は誰も皆比較的落ち着いた様子でセリフ覚えに取り掛かるが、
マヤは一人この課題の難しさを感じていた。
この人物はいったいどんな人物なのだろう。
「わたし」が殺そうとしている「あのひと」はいったいどんな関係の人なのか。
なぜ、殺したいほど憎んでいるのか。
毒はどんな容器に入っているのか・・・。
ここには何も記されていない。

速水真澄は、久しぶりに日曜日を自宅で過ごしていた。
そろそろオーディションの始まる時間。
オーディション会場に記者としてもぐりこんだ聖から電話で報告を受ける。
想像通り審査はかなり厳しいものであった。
なにかすることはあるかと問われた真澄は何もせず、ただ経過だけ報告してくれと伝えた。
これからはあの子の実力だけが勝負。
ただ、あの子を見守ってやっていてくれ。
「あなたのかわりにですね」
そう問う聖に真澄は穏やかな笑みを浮かべ
「そうだ・・・」と答えた。

第1次審査がスタートした。
それぞれさすがの実力者ぞろいとあって、そつのない演技が続く。
ある人が震える心の葛藤を演じたかと思えば、
別の人物はそれを高笑いで表現する。
セリフ回しもうまく、感情のこめ方もなかなかいい。
しかしそれは、なんとなく演技が上すべりしているような印象もぬぐえない。
そして最後に、マヤが審査会場に登場した。
おもむろに向こうを向いて立ちすくんだマヤは、ゆっくりと審査員のほうへ顔を向けた。
それはそれは恐ろしい表情で・・・・
ここにいるのは審査員という名の観客

マヤはパントマイムで、台所での炊事作業を演じた。
蛇口をひねる動作、鍋を火にかける動作、
まな板で野菜を切り刻み、調理を始める
そして上の戸棚を開いてそこから取り出した小さな小瓶・・・・
「・・・・毒!!」
マヤの表情は台所の向こう、リビングにいる何者かに対する
恐ろしいまでの殺意を表現していた。
鍋に向かって、今にもその瓶から毒を流し込む寸前、手が震える。
マヤはそのまま毒を元の棚に仕舞い込んだ。
「わたしの・・・切り札!」

審査員は皆、審査を忘れただの観客となっていた。

~~課題2「音楽」~~
ヴィーナスの「キッスは目にして」の曲に合わせて何かをする
曲は2分30秒、ベートーベンの「エリーゼのために」を軽快で
リズム感あふれるメロディーにアレンジした流行曲である。
その曲に合わせて歌ってもよし、踊ってもよし、何をやっても自由である。
~~~~~~~~~~~
候補者がそれぞれ得意のダンスで勝負をかけるなか、マヤは
「この曲にあわせて体を動かす」
と言った。
どうすれば審査員という名の観客を楽しませることができる?
観客に興味を持ってもらえる?
マヤにとってはこのオーディションも一人芝居のひとつだった。

ズボンのすそをまくり、ハンカチを頭にかぶり、
事務室で借りた靴墨を顔に服にぬりたくり、マヤは審査会場に現れた。
「塀にペンキを塗ります」

手にはペンキの缶、もう片方の手には刷毛をもったパントマイムで、
曲はスタートした。
軽快な曲に合わせペンキを混ぜ、リズムに乗せて壁にペンキを塗っていく。
右から左へ、上から下へ
曲の抑揚がそのまま刷毛の動きにリンクする。
ノリノリでペンキ塗りを続けるマヤ、しかし調子に乗りすぎて、
横にとめてあった車にまでペンキを塗ってしまう
あわててタオルでこすりとる、それでもとれない。
うっかり塗りたての壁に手をついてしまう。
張り付いてしまうからだ、必死にはがそうとするがうまく動かない。
その一連の動きが時にリズミカルに、時にコミカルに、
緩急織り交ぜ一時たりとも見ている者を飽きさせない。
「あまりダンスってやったことないから、これなら観る人に楽しんでもらえると思って」
終了後、マヤはそういって会場を後にした。

1次審査終了後、通過者が発表された。
北島マヤ
草加みどり
植草葉子
江川ルリ
雪村みちる

1次審査終了後、週刊セブンジャーナルの記者松本を名乗る聖が
マヤの所にやってきた。
ファンのためになにか一言と、マイクを渡されたマヤは、
紫のバラの人へのメッセージをカセットに吹き込んだ。
その声は、そのまま真澄に届けられた。

~~第2次審査「感動を生む」~~
仮設舞台には、レストランを思わせるテーブルセット、そしてそこに
上手からレストランのマスターが現れる。
途中、鏡を見て身なりを整えたり、テーブルの上の花をかいだりしながら
ゆっくりといくつか並べられた丸テーブルの周りを歩いて周り、
最後に腕時計を確認し右手を挙げると音楽が流れだす。
マスターはそのままゆっくりと下手へさがっていく。
ただそれだけの演技。
このマスターの動きはそのままに、それぞれが何らかの感動を生む芝居を
組み込む、それが第2次審査の課題である。
マスターの動き以外に何の設定条件もない。
季節も場所も時間も、営業中なのか閉店後なのかもなにも決まっていない。
自由な想像力で演じることができる。
今回の課題は自由審査、できる人から挙手して挑戦する形式である。
なんの変哲もない芝居に変化をつけて感動を生む。
参加者が難題に戸惑う中、マヤ一人満面の笑みで
「よかった!こういうのだったらいくらでも演れるわ!」
と言って周囲を驚かせた。
さっそくマヤが挑戦するため手を挙げようとしたその時、
負けたくないと強く思った江川ルリが先に手を挙げた。

江川ルリの演技が始まる。
椅子に腰かけた江川は、待てど暮らせど現れない恋人との別れの夜を
うまく演じた。
去り際に、来なかった彼への「さようなら」の言葉が
失恋した女の哀しさ切なさをうまく表現していた。

そして次はマヤの番。
会場に聖の姿を見つけていたマヤは、紫のバラの人の為にもと
さっそく課題に取り掛かる。
自分の動きだけで笑いや怒りや哀しさを生み出せるなんて、なんて楽しいんだろう。
やってみよう、自分の思い通りに!
マヤの目はきらきらと輝いていた。

マヤは一つのテーブルの下に隠れると、かくれんぼのように
「もういいかい?」「まだだよ」と大声を上げてスタートした。
ここはホテルのレストラン。
親戚の結婚式に参加した男の子だったが、飽きてしまい従弟とかくれんぼを
始めたのだ。
もぐりこんだのは、開店前のレストラン。
テーブルクロスの下に潜り込んだ少年は、自分の事を探している男がいることに気付く。
さっきロビーでぶつかった黒い背広の男だ。
そういえばぶつかった時、何かを落としていた、そう、確かあれは本物そっくりのピストル・・・・。
あいつがレストランに入ってきた!
一つ一つテーブルの下をのぞいて僕を探している!
もしかしたら、あいつらはギャングか、殺し屋・・・!
レストランのマスターはあいつらの事に気付いていない。
どうしよう、助けを求めようか。でも、子供の言う事なんて信じてもらえないかも・・・。
どうしよう、あいつらが近づいてくる。このままでは、つかまる。
逃げなきゃ・・!その時・・・
音楽が鳴った、開店だ!!
あいつらボーイに呼び止められてる、慌てて出て行ったぞ!!
助かった!
よし、今のうちに警察に話にいこう、見たことを全て伝えるんだ。
このホテルで何事も起きないうちに・・・。
あの男たちに見つからないように、ホテルを出なきゃ。大丈夫、僕はかくれんぼの名人だもの。
「もうーーいいかい?」
「まあーだだよ」

およそ誰も思いつかないようなシチュエーション。
最後の「もういいかい?」の声が印象的に演技を締める。
なんであんなセリフをいったのか?と尋ねられたマヤは
「なんとなく、あそこでああ言った方がいいような気がしたので」
と答えた。
理屈でなく本能で、芝居を知っている少女 それがマヤだった。

大都芸能で相変わらずの辣腕をふるう真澄、
女子社員からも熱烈な視線を浴びるが、仕事に一途な堅物は、
どんな美人相手にも興味を示さないともっぱらの評判だ。
そんな真澄が、最近物思いにふけることが多い、もしかしたら恋をしているのでは
ないかと噂されていた。
にわかには信じがたいその真相。
移動の車中でも仕事の書類に目を通す真澄だったが、
ふと時間を見ると、ちょうどマヤが2次審査を受けているころだと気付く。
マヤはちゃんとやっているだろうか・・・
手にした企画書をそのままに、宙を見つめる真澄は、まさに恋をしている目をしていた。

マヤの舞台に圧倒され、ほかに手を挙げる人が現れない中、
「はい!」
と声を響かせたのはまたしてもマヤだった。
さっきとは別の演技ができるという・・・。
もし、ほかに誰もやれる人がいなければ、またマヤに演ってもらうという声に、
負けられないと慌てて手を挙げたのは雪村みちるだった。

雪村はレストランの中央に立つと、清水健太郎の「失恋レストラン」を歌いだした。
そこへ現れるマスター。ひたすら歌い続ける雪村。
2人の動きはちぐはぐで、観ている者ものってこない。
しまいには、舞台上で音楽が流れ始め、歌とかぶってしまい、完全に失敗に終わった。

残る草加みどりと植草葉子はまだ考えたいというので、マヤが2度目の演技を始めることになった。
課題に取り組むマヤは、足元から自信がみなぎってくるのを感じていた。
私は演れる。
次の設定はマスターの影、マスタ―の後ろについて、同じ動きをする。
タイミングも絶妙、しかし微妙に行動が違う。
かぐわしい花の香りは、鼻につく匂いに、
マスターが整えた椅子を、わざとずらしたり、
きれいに張ったテーブルクロスを、ぐちゃぐちゃにしたり、
その一つ一つの動きが絶妙の間で、観客に笑いを生む。
最後にマスターと反対側に回り込んだマヤは、いつしかマスターの先を歩く位置に収まり、
影が本体と入れ替わってしまった。
1度目とは全く異なる演技で、マヤは見事新たな感動を生んだ。

オーディション会場に顔をだした月影千草に、スタッフがマヤはこの課題を2度もやったと
驚きながら伝えたが、それを聞いた千草は静かに笑った。
そして、マヤがさらに3度目の挑戦をしようと手を挙げている姿を見ると、
あの子なら、10回でも20回でも、1日中でも違う演技をやりつづけるでしょう、と言った。
「なにしろあの子は千の仮面をもっているのだから」

もうあとは見る必要はない、そういって会場を後にした千草。
結局オーディションは第3次審査まで行くことはなく、
2次審査を7通りもの違った芝居を演じたマヤの圧倒的勝利で彼女に決まった。
オーディションで争った他の候補者たちも、マヤの演技に圧倒され、競争心はいまや
マヤを応援する気持ちに変わっていた。
さっきまでの敵を味方にしてしまう、マヤの不思議な魅力。
マヤは聖にかけより、紫のバラの人への思いをまたカセットに吹き込んだ。

**
『ふたりの王女』
王女アルディスとオリゲルドはとある北欧の小国の異母姉妹である。
かたや宮殿の中で蝶よ花よと大事に育てられ、生まれながらの王女として気品を備えたアルディス、
人を疑うことを知らない、天使のような笑顔と王女らしいわがままさ、無邪気さ、
立ち振る舞いはあでやかな花ようだとみんなから愛され、幸福に包まれて育った少女

かたやオリゲルドは同じ国王の娘でありながら謀反者の娘として牢獄で育てられる。
国王の謀反を企む者の罠にかかり、無実の罪で謀反者の汚名を着せられ、
母と共に暗く冷たい牢獄の中、疑惑と孤独と復讐心を育てながら生きてきた。
アルディスと対照的な暗い顔立ちの少女

渡された台本を読みながら、マヤはマヤは思う。
オリゲルド・・・私演れそう。

相手役がマヤに決まったと聞いて、いよいよマヤが出てきたことに震える喜びを感じた亜弓。
アルディス・・・・私はアルディスを演れる。

しかし、後日日帝劇場で行われた配役発表では、
アルディスを北島マヤが
オリゲルドを姫川亜弓が演じることが発表された。
あまりにもイメージの違う二人の王女、ミスキャストを騒ぐ記者、そして何より演じる二人。
しかしその配役を推奨したのは、ほかならぬ千草だった。
きっと私にとっては難しい役だと思うけど、私は王女アルディスの仮面をかぶりたい
そして舞台の上で生きてみたい
マヤの体からにじみ出る、これまでなかった自信を感じ取った亜弓は、
これでこそ私のただ一人のライバルと、心を震わせる。
2人で健闘をたたえ合って手を握り合う亜弓とマヤ、
マヤはただ一人、自分を待つと言ってくれた亜弓に恥じないような、軽蔑されないような演技を
することをその背中に誓った。

劇団つきかげ+一角獣も、アテネ座での舞台が決まり、みんなで
それぞれの明るい未来へ向かって決起パーティーを開いた。
そしてマヤは、赤坂クリスタルホテルで開催されていた新作映画発表会場に真澄を訪ねると、
『ふたりの王女』に出演が決まったことを告げに来た。
アテネ座に出られないように仕組んだ相手に、あいにくと日帝劇場に出ることに決まったと言い、
あなたの思い通りにはならないと気色ばむマヤ。
あなたにどんなに邪魔されようと、私はきっと舞台でいい演技をして見せる。
そしてまた、次の舞台に立ってみせる!!
いつかあなたなんかみかえしてやるんだから、と意気込むマヤに、シャンパングラスを渡すと、
「『ふたりの王女』出演決定おめでとう、きみの舞台の成功を祈って」
と乾杯をする真澄。
そして自分を舞台の初日に招待するようにマヤに頼んだ。
おれを見返しててやりたいと思うのならば、おれを招待しろ。
もしきみがヘタな演技をすれば、おれは途中で席を立つ。
もしきみが納得のいく演技をすれば、おれは惜しみない拍手を君に送ろう。
もしきみがおれを感動させたなら、君に望むだけバラの花を贈ろう。

大都芸能の速水真澄が花を贈る、これがどれほどの意味を持つか、そうすればきみは、
次の舞台に立ちやすくなる・・・。
そう言う真澄の真剣な目に気おされて、マヤは何が何でも花を贈らせてやるんだと意気込む。
そんなマヤに、
「色は紫がいいか?」
と意味ありげな言葉を残して、真澄はその場を去って行った。

「ファンとはバカなものだな」
そういって一人、バーで静かにグラスを傾ける真澄。
今度の舞台はマヤにとって失敗の許されない大事な舞台。
成功すれば次の舞台への足掛かりとなり、演劇界復帰のきっかけとなる。
真澄はわざわざ憎まれ役をかって、マヤの闘争心をあおった。
真澄を招待するとなれば、死にものぐるいで頑張るに違いない。
天性の才能に闘争心が加われば、ふつうの2倍も3倍も上達が早くなる。
それほどまでにマヤの事を思っている、密かにマヤとのやり取りを見ていた水城は
そんな真澄の姿に、その思いの深さを改めて感じた。

『椿姫』@明和劇場
招待状を受け取ったマヤは、桜小路がアルマンを演じるその舞台を観劇に訪れた。
あんな別れ方をしたのに、変わらず優しい桜小路君。
桜小路が自分の事を忘れずにいてくれたことに感謝していた。
大人の青年に成長した桜小路の演技はずっと上達し、素敵なアルマンだった。
直接会う勇気の持てないマヤは、”すてきなアルマンでした”とメッセージをつけた
花束を舞台上に残し、そのまま劇場を後にした。
それを受け取った桜小路は、それがマヤからのものと気付き、マヤへ思いをはせる。

**
『ふたりの王女』の稽古がスタートした。
光り輝く王女アルディス
冷たく猜疑心に満たされた王女オリゲルド
マヤも亜弓も、必死に役作りに取り組むが、それぞれその感覚をつかめずにいた。
ある日一緒に帰宅の途についた二人。
会話の中で、マヤの環境が人間を作るという言葉に、亜弓はそれぞれの生活を入れ替えることを
提案する。
亜弓は早速マヤを自宅に連れて行くと、
ここにある物は自由に使っていいので、しばらくここで生活して欲しいと申し出る。
そしてその代り、亜弓はマヤたちの地下劇場で生活させてもらうことになった。
ちょうどつきかげや一角獣のメンバーは、アテネ座の稽古場へ移っていて、今はだれも使用していない。
亜弓の家で、高級家具や多くの使用人に囲まれてアルディスの心をつかむマヤ
地下劇場で、冷たい牢獄で暮らし、人を信じず、嘘・猜疑心・恐怖と復讐心に燃えるアルディスをつかむ亜弓

ふたりの少女の、それぞれの戦いが始まる。

第15巻へは・・・こちらから
*****感想**************************************
ふたりの王女のオーディションは、楽しいですよね。
ついつい細かく描写しちゃいましたが。
これから長い長いふたりの王女がスタートです。
いろいろ言いたいことはあるが、まとめづらい章だ・・・。

真澄が壁ドンしながらマヤに特上の席をおねだりするくだりは、
どきどきものでした。
マヤの事、大切で大切でたまらないんですね。真澄様!!
今巻でも水城さんがもはやストーカーのように、真澄の心情を解説してくれています。

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