散日拾遺

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菜の花の朝

2016-04-02 07:39:19 | 日記

2016年4月2日(土)

 ・・・昨日はだまされなかったんだよね、たぶん?引っかけられたのに気づいていないという名人芸にハマったなら別だけど。

 通っていた患者さんの、親御さんやお子さんが来られたことは、これまでにも何度かあった。そのお子さんが現在子育て中で、そのまたお子さんの発達上の相談を受けるとなると、三代にまたがるおつきあいである。冥利に尽きるところがあるが、考えてみれば地域で開業する臨床医ならばごくあたりまえの風景で、そういうところから家族ぐるみの健康対策や、地域全体を見渡す援助というものも自ずと出てくる。医療の原風景というわけだ。

 メンタルヘルスも、そういうことを考える客観条件がようやく整ってきているかな。しかし都市部ではかえってそこから遠くなる。かといって、精神科医療については他科以上に深刻な都鄙格差があり、田舎では別の事情で難しい。

 研修医時代を過ごした南東北の地方都市などは、ちょうど狭間にあって面白いことができる地域だったかもしれない。皆、元気でやっているかな。

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 車内の吊り広告で宮本先生の新著を知る。『すべての若者が生きられる未来を』というのだが、副題がさわやかに挑発的である。『家族・教育・仕事からの排除に抗して』 ~ 宮本先生らしい。

 副学長として超御多忙の間、いつの間に書いたんだろう。なのに忙しがっている風なんか少しもなく、今日もこれから校務でお目にかかる。

 偉いなあ!

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 朝ドラ最終回のエンディングは一面の菜の花畑、昨年三月の予讃線沿線、司馬遼太郎の『菜の花の沖』など思い出す。このあたりに菜の花は見当たらず、代わりにレンギョウが桜並木の下を飾っている。

 

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