法輪寺は嵐山の中腹にあり、今昔物語、枕草子、平家物語などにも登場する古刹です。
本尊の虚空蔵菩薩は「嵯峨の虚空蔵さん」の愛称で親しまれ、知恵と福徳をさずかるため、数え年13歳の男女が全国から「十三まいり」に訪れることで有名です。
十三まいりの参詣期間は、春は3月13日から5月13日、秋は10月から11月となります。
昔から「十三まいり」の後は、渡月橋を渡るまで後ろを振り返らないとのこと。これは振り返れると折角授かった知恵を落とすからだそうです。
このお寺の行事は他に、「針供養」があります。
これは針仕事で使った針をコンニャクに差し供養するという珍しいもので、毎年2月8日と12月8日に行われます。これまで一所懸命働いてくれた針をコンニャクに刺して休んでもらうということだそうです。
さて、この法輪寺の本堂は、山門をくぐって石段を上がったところにあり、本堂前には狛犬ならぬ、右手に虎、左手に牛の像が迎えてくれます。これは、虚空蔵菩薩が寅年、丑年生まれの人の守り本尊だからでしょう。
また境内には今年の干支、「羊」の像があります。虚空蔵菩薩が姿を変えたといわれるこの羊の像に触ることで知恵を授かるといわれております。羊にまつわるお寺や神社は全国的にも少なく、京都にはほかに左京区一乗寺の野仏庵に狛羊があります。
このほか、境内には先の「針供養塚」、電気・電波の守り神「電電宮」、「人形塚」などもあり、展望台からは渡月橋や市内を望むこともできます。
私どもからは、市バス93系統、または地下鉄東西線の京都市役所前から乗っていただき、終点の太秦天神川で叡電に乗り換えて行くことができます。
京都好き男