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ライブ インテリジェンス アカデミー(LIA)

日本の伝統文化の情報を国内外に配信していくための団体です。 その活動を通じ世界の人々と繋がっていく為の広報サービスです。

停雲思親友也 友を想う!

2018-07-12 21:19:36 | 文化想造塾「煎茶」
残念ながら、今週の稽古は伺えなかった。
稽古に行く前にいつもながら頭を巡らすことがある。それは、どんなお軸がかけられているのだろうか。またどんなお茶が楽しめるのだろうか、と。

今週は、稽古仲間から写真を送ってもらった。お茶は、氷水で淹れる玉露。玉露は喉を下るほどの量はない。口の中にキレのある玉露独特の味が広がる。夏の夜に、ひとりで想いにふけるのには堪らない。

その想いに合わせたかのような、このお軸。
中国 東寧の山々の景色が描かれている。山裾の川で釣り糸を垂れ釣りに興じる姿が見てとれる。
そこで、想いを起すのが、陶淵明の「停雲」の詩である。

停雲思親友也 
樽湛新醪園列初栄 
願言不従歎息弥襟

という一節がある。
雲たちこめて懐かしき友を思う 樽には新酒が満ち庭の花は咲きそめている 君と会い語ろうと思うが叶わない、ため息で胸がいっぱいだ…
という訳になる。

停雲靄靄 時雨濛濛 八表同昏 平陸成江 有酒有酒 閒飲東窓 願言懐人 舟車靡従

たちこむる雲は靄靄(あいあい) 春の雨は濛濛(もうもう) 八方すべて暗く 平地は川となって水があふれる 酒がある、酒があるではないか 東の窓にもたれてゆったりと杯を傾ける 友と旧交を温めたいと願っても (この雨は)舟も車も止まってしまっているだろう

これらの詩が今週の稽古の題目だったようだ。遠くの友がどうしているだろう、と思いを馳せるが、この雨では会いにいくのもままならない。その心情を詠んでいる。
この度の日本各地にもたらした豪雨を連想させる。
爽やかな冷たい玉露が、苦く渋い味に一変してしまいそう。





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闘い続ける。

2018-07-08 14:18:47 | 雑感
先日、職場の同じ部署の方から写真にある「DAYS」という雑誌を見せてもらった。
雑誌を見せてもらうまでの経緯は、報道写真家の広河隆一さんの話題からである。私もこの方の名前は知ったいた。75歳にして今もなお中東の戦場を駆け回り取材を続けている方であり、この「DAYS」誌の発行人である。

この「DAYS」を見て久々の衝撃を感じた。それは、雑誌の中身の濃いさに圧倒された。欧米ではよく見かけるタイプの雑誌。ワールドワイドに情報を伝え、中でも世界の経済的格差、人種的、宗教的対立等々が渦巻く極限の地の情勢を写真と文章で伝えている。眼を伏せたくなる写真や文字などが心を抉る。
一方で、国内情報では風化させてはならない出来事や社会を揺るがした出来事などを改めて取材し現状を的確に伝えている。

この雑誌は「闘い」ドキュメントである。闘っている姿、それも命を賭けて。取材している人も命を賭けて闘い続けている。
こんな情報は、日本では共感されない。必要な情報ではないのである。遠いところの出来事にすぎない。昔、そういうことがあったな、という程度のものしかない。私もそう思っている一人であるが、むかしこの道を志した者として、改めて目に触れると心が震えてくる。











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自然の猛威に成すすべなし。

2018-07-07 11:19:22 | 雑感
西日本全域に広がる被害。異常気象による自然の猛威に成すすべもない。ニュースを見て被害惨状に心が痛む。

近畿地方は、二日前からの豪雨で川が増水し濁流の如く流れている。京都では左京区、右京区あたりの土砂災害警戒情報がけたたましい音とともに一日スマホに入ってきた。
やっと小降りになり、電車乗り換えの際に四条大橋を渡った。鴨川の濁流も凄まじ勢いで流れている。
昨日はさらに鴨川の水位が上がり激流と化していた。このまま降り続くと想像を絶する結果になり兼ねない。自然の驚異は恐ろしい。

そして、昨日からは四国、九州、中国地方と被害が拡大している。
少しでも早く猛威をふるう前線が通り過ぎてくれるのを、ただ祈るだけだ。









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時代劇は、京都の伝統工芸に支えられた。

2018-07-03 12:25:10 | 伝統文化
TVや映画で時代劇を観る機会がほとんどなくなった。
私らの世代では、時代劇を観ることが最大の娯楽だった。それに馴染んだファンにとっては観る機会が極端に減ったことは残念至極である。

先日、時代劇の巨匠の一人である「中島貞夫監督」の話を聞く機会があった。お会いするのは当然初めてである。時代劇、やくざ映画ファンとして中島作品観賞は欠かせない、という時代を過ごした。その巨匠が20年ぶりにメガホンをとるという。それに関してはまたの機会に紹介するとして、監督の話を聞きながら心に響きことが随所にあった。

中島監督が時代劇をつくるとき、とくに気にすることが「小道具」だという。時代劇では小道具の代表が「刀」ある。刀の製作には監督の目が光る。そしてもう一つが「草鞋(わらじ)」らしい。
草鞋は、その時代の履物で、侍や武士にとっては、いまの時代で言うならアスリートのシューズのようにモノ。旅に出る、闘いで走り回る場合等々の動きの時もすべて草鞋である。

時代劇等で使用する場合、当時の草鞋をできるだけ忠実に再現する必要があり、しかも動きの激しい立ち回りでは昔のままでは当然履物として機能しない。そこに小道具をつくる人たちの知恵と工夫がいる。いいモノができれば、これが、時代劇をつくるものにとっての喜びにつながり、隠れた資産になっていくようだ。

たかが、草鞋 されど、草鞋である。

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第一歩を踏み出す。

2018-07-01 15:49:14 | 教育現場
伝統工芸士への道程は長いが、まずは第一歩を踏み出した。
木に文様を彫っていく。日本の伝統的文様は美しい!







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