建仁寺を訪れた人のほとんどが中庭の枯山水の美しさに目を奪われる。
「潮音庭(ちょうおんてい)」という庭である。小書院と大書院、
そして渡り廊下に囲まれた一角に、いまの季節では新緑が映え、秋になると紅に染まる。
そこにはモミジと石で小宇宙が創られている。モミジはもちろん生きている。
石組みされている石も当然生きている、とこの潮音庭を作庭、監修した北山安夫氏の言葉を聞いたことがある。
「潮音庭」は4方向から観賞でき、三尊石の中央にある中尊石を中心として石が配置され、
どの方向から眺めてもバランスがとれた絶妙なる美しさが保たれている。
三尊石の東側には座禅石が据えられ、その周辺には小石を散らしてある。
これも絶妙な美意識の表れなのだろう。
建仁寺を訪れるたびに、移りし季節の潮音庭を堪能させていただく。
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