"礼"に始まり"礼"に終わる。
武道精神の根底にある行為であり、相手を敬い、自分と律するための作法である。
この作法が、海を越え海外にも浸透している。この精神に強い関心を寄せる人たちが多くなっているは言うまでもない。
筆者の友人である欧州武道家たちもそうである。ヨーロッパ各地で、半世紀以上前に渡欧し広めた武道家 南部義尚(故人)という人を崇敬し、武道で自己研鑽に励んでいる。
彼らは「道主(南部氏)に礼」の掛け声ですべて始まり、そして終わる。日々の研鑽の大事な真言なのである。
彼らの場所は道場などの屋内だけにとどまらず、自然に対峙しながらの鍛錬も欠かさない。
これも、南部義尚氏の教えである。
文/ 渡邉雄二
写真/ レオ・ラフォルト(クロアチア)
#礼に始まり礼で終わる