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ライブ インテリジェンス アカデミー(LIA)

日本の伝統文化の情報を国内外に配信していくための団体です。 その活動を通じ世界の人々と繋がっていく為の広報サービスです。

出会った、屈原を思い出させる一幅の木蘭

2024-05-01 13:29:12 | 趣味

先日、大阪梅田の阪急古書のまちのお店に木蘭(もくれん)と思わしき墨画の掛軸があった。その右上には「朝飮木蘭之墜露兮 夕餐秋菊之落英」という賛(漢詩)が書かれていた。ちょっとした驚きの出会いだった。

 

同じ人物が絵も賛も描いている。この木蘭と漢詩だけでちょっと大げさかもしれないが、戦国時代の楚の政治家で詩人として名を馳せた「屈原」の話につながる。

中国では花を君子と呼ぶことがあり、昔から四君子と呼ばれる花がある。
「蘭」「菊」「梅」「竹」。
この4つの花を文人・詩人に例えて表現する場合が多々ある。
蘭は「屈原(くつげん)」、菊は「陶淵明(とうえんめい)」、梅は「林和靖(りんなせい)」、竹は「蘇東坡(そとうば)」と言われている。それぞれ中国の歴史上有名な詩人である。

 

その屈原が書いた「離騒(りそう)」という詩は、屈原の代表作である。離騒では、屈原がありもしない事で追放され、失意のあまり投身を決意するまでの心境を夢幻的にしたためた詩である。その一節が・・・

朝飮木蘭之墜露兮 夕餐秋菊之落英
苟余情其信以練要兮 長頷亦何傷

「朝に木蘭(もくれん)から落ちる露を飲み、夕べには香しい秋菊の花びらを食事としてとる」。そして「私は、ただ君主と国のために仕えて来たし、ただ国を守りたいがために身も心も高潔に修養を積んだのにどうして分かってくれないのか」という清らかな心情を表している。

屈原は心情を表現する場合、「蘭」や「菊」などの花で描写することがよくある。とくに「蘭」は精神性の高い高貴な花として頻繁に詩に登場している。紀元前の話がいまも脈々と流れつながっている。墨画に賛を添え屈原に倣ってその時の心情を表現するのに四君子は今もよき題材となっている。

 

その一遍が、古書のまちで出会った軸である。残念ながら写真におさめることはできなかったが、どなたが描いたものかは知らないが、屈原の心情を想いながら描かれた作品だと推察した。かなりの値がついていた。ジャストルッキングで堪能させていただいた。

 

 

 

 

 

 

リポート/ 渡邉雄二

写真/ 「木蘭」フリー画像を転載

 

#阪急古書のまち #木蘭の一幅 #ただ眺めて思いをはせる #四君主 #屈原は蘭 #離騒 #蘭と菊

 

#尾道 #尾道観光 #尾道千光寺 #尾道観光大使 #仏画曼荼羅アート #佛日寺 #福泉寺 #法楽寺 #渡邉雄二 #ライブインテリジェンスアカデミー

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春 爛漫 -紅時雨- 

2024-04-06 20:21:54 | 趣味

咲きかけも また美しい 紅時雨

 

 

 

 

写真/ 渡邉雄二

#桜満開
#紅時雨
#咲きかけ
#美しい
#薄曇り

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春爛漫

2024-04-04 10:51:06 | 趣味

先日、近くの夙川沿いで孫と一緒に

ちょっと早めのランチ花見をした。

 

座ったベンチの真ん前に、

しだれる枝に白い小さな可愛らしい花

「ユキヤナギ」が咲き乱れていた。

 

後ろには紅椿、

そして川沿いには、これからは私の出番よ、

と言わんばかりにソメイヨシノが咲き誇っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

#春爛漫

#夙川

#ランチ花見

#ユキヤナギ

#紅椿

#ソメイヨシノ

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武道精神の支柱になるものを探しに日本へ、そしてそれが世界に伝われば・・・

2024-01-26 13:58:11 | 趣味

二十数年前、縁があって空手を基本にした総合武術である「南武道」を始めた。神戸出身の空手家の南部義尚氏(故人)との出会いからである。南部氏(南武道道主)は学生時代に熟達した空手で学生チャンピオンになり、大学卒業と同時に渡仏。それ以来、半世紀以上パリを拠点にヨーロッパ・アフリカ地域で空手の普及に尽力した達人のひとりである。

 

ヨーロッパで多くの弟子に恵まれヨーロッパ全域と、現在ではアフリカに多くの南武道愛好家が存在する。道主は一昨年に亡くなられたが、弟子たちが南武道を引き継ぎ活動している。

 

道主がクロアチアのザグレブで普及キャンプをしていた時に、4歳だった子供が父親に連れられ南武道と出会った。それ以来、かれこれ40年、ずっと南武道に励んでいる青年がいる。いまではヨーロッパの各地で南武道をけん引している大師範のひとりになっている「レオ・ラフォルト」さん。彼は、地元ザグレブに「NANBUDO 平和」という自宅兼道場とザグレブ大学で指導している。

 

彼と出会ったのが、思い出せば古い話である。私が50代前半の頃、神戸出身の道主が里帰りを兼ねて十数人の弟子の方々と来神され、友人の勧めで南武道の模範演技デモンストレーションを見たことが南武道との関りの始まり。道主・南部氏と話すなかで、道主が、私の生まれこの街 神戸で南武道場を開場したいと、という思いがヒシヒシと伝わってきた

 

それならというので、神戸で道場を探し見つけたのが二宮神社の社務所の2階。トントン拍子で会場が決まったが、肝心の先生は、というと、その時に同行していた一番若いノルウェー人の青年(二段)が、そのまま神戸に残って指導してくれることになった。半年間、帰国するまで何にも知らない我々を丁寧に指導。入れ替わりにスロベニア人の女性の先生が神戸に。そしてその後、スイス人の女性が約1年間指導してくれた。

 

さらに、スイス人の女性の先生に替わり来日したのが、レオさんである。もう20年近くの付き合いである。私は南武道をリタイアし15年近く経つが、レオさんとは親交が続いている。それは、彼がコロナ前まで毎年一回程度仕事で来日していたことから会うことに。彼は、ザグレブ大学の教授で、東京大学の交換教授として日本に来ていた。

コロナで4年間はその制度が中断していたが、今年から復活ということで再会を果たした。一昨日は、南武道神戸で稽古していた方たちを含め同窓会をし、昨日はレオさんと二人で京都散策を楽しんだ。

 

武道を愛する欧米人にとっては、武道の聖地「日本」への憧れは強い。そして武道を楽しめば楽しむほど武道の精神の支柱を求めたくなるものである。それを探しに日本を訪れる。訪れると彼らにとっての日本の素晴らしいファクターが見えてくるようだ。我々も、彼らに刺激され日本を改めて見つめなおす良きキッカケになっているのかもしれない。

 

 

 

 

 

南武道同窓会後にルミナリエを見学

 

 

 

昨日、京都建仁寺でのレオさん

 

 

 

リポート&写真/ 渡邉雄二 レオ・ラフォルト

 

#南武道 #南部義尚 #南武道道主 #レオ・ラフォルト #南武道大師範 #交換教授で来日 #クロアチア #同窓会 #京都散策 #武道の聖地日本

 

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松久宗琳佛所の「仏教美術展」を観て—

2023-11-11 10:28:56 | 趣味

先日、嵐山の福田美術館で、伊藤若冲、円山応挙、長沢芦雪の江戸絵画を鑑賞したあと、京都文化博物館で行われていた「仏教美術展」を観に行った。

 

この美術展は、松久宗琳佛所(京都市中京区)と、同佛所が後進の指導にあたっている宗教芸術院の主催で毎年行われている。松久明琳・宗琳(共に故人)師を師として修行を積んだ一門、並びに芸術院で学ぶ方たちの美術展である。ここ数年、ご縁があって観に行かせていただいている。今回は、友人が仏画をこの芸術院で学び始めたということで誘っていただいた。

 

伺ったのが、最終日の出展作品の搬出時刻に近かったので人出も多く賑わいでいた。そんな中で、会場の一番奥には宗琳師の小さな金剛力士像や九面観音像などが展示されていた。その横に渡邊勢山と書かれた仏像があった。ご無沙汰しているが、むかしお世話になった大仏師の方である。同師は、その昔、松久佛所で内弟子として修行されていたので、同門の筆頭として仏像が当主の隣に展示されていた。

 

仏像をしばし眺め、顔をあげると、たまたまその先に勢山師がどなたかと立ち話されていた。タイミングを見計らい声をかけた。お互いに “久しぶり~” が第一声だった。立ち話ではあるが、同世代なので昔話などで花が咲き親交を温めた。

 

会場には多くの仏像作品と仏画が飾られてあったが、プロ・アマ問わずすべて人の手によって造りだされた貴重な作品である。これらの作品が存在感を示し、仏としての役割を果たす場所がもっと身近にあれば嬉しい。

 

 

 

会場入口のメイン展示

 

 

 

松久宗琳師の金剛力士像

 

 

 

松久宗琳師の九面観音像

 

 

 

渡邊勢山師の観音様

 

 

 

リポート&写真/ 渡邉雄二

 

#仏教美術展 #京都文化博物館 #松久宋琳佛所 #宗教芸術院 #渡邊勢山師 #大仏師 #久しぶりの立ち話 #仏像の存在感 #見る機会が増えれば

 

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