組み込まれたエンジニア

我輩は石である。名前はまだ無い。

FETアンプ

2005-11-10 07:49:56 | Weblog
ちょっと前に我が家のオーディオアンプは真空管アンプであると書いたのだけど、昔から回路設計は好きで色々と試してみたい回路はたくさんある。真空管アンプの良いところは回路がシンプルで作りやすいという点である。
それに比べ、トランジスタのアンプはどうも回路が複雑なものが多い気がする。
もっとシンプルに作ってもいいんじゃないのという思いが昔からあり、シンプルさを追求したトランジスタアンプを作りたいなぁと考えている。

パワーを求めるのでなければ、全体にずっとシンプルになるはずなのであるが、シンプルさと同時に真空管と同じような回路構成としたらどうなるのかも興味がある。

一時期、真空管関連の部品は全く入手が困難な時期があったが、このところ真空管が再度ブームになって部品も入手しやすくなっているらしい。

そこで、今、試してみたいと考えているのが、真空管の出力トランスを使ったMOS FETアンプである。というのも、MOS FETには電源電圧をかなり高くできるものがあり、真空管と特性上良く似ているからである。

たとえば、オーディオ用のMOS FET 2SK2203などを見ると、ドレイン・ソース耐圧が180Vもある。ドレイン電流は1A程度であるが、ドレイン損失は25Wしかないので、180Vに1Aなんて流したらあっという間に昇天するので、100mA程度に抑え、ハイインピーダンスな出力トランスを使って駆動するとちょうど良さそうなのである。
入力はラインレベルをそのまま突っ込めば十分だろうから、トランジスタのエミッタフォロア程度にして、片チャンネル二石のアンプなら簡単に設計・製作可能かな。


バイオリンの魂柱調整

2005-11-08 00:03:12 | バイオリンキット
自作バイオリンはE線、A線の音がおとなしかったので、魂柱の位置が悪いと
判断し、位置をチェックする冶具を作成し、魂柱の位置を調べてみた。
すると明らかに、本来の場所より低音側に外れている。

魂柱の調整は魂柱立てで少しずつ動かして行うのであるが、
fホールから魂柱立てを差し入れて多少押してもビクともしないので
力を入れたらパタンと魂柱が倒れてしまった!

魂柱なしで弦を張っていると表板にストレスをかけるので、
あわてて弦を緩め、バイオリンをひっくり返してfホールから
倒れた魂柱を引き出す。

で、次は、これを再び立てなくてはならないのである。

何度やっても(魂柱は一度で立つことなんてないので、何十回となくやっている)、
この作業は慣れないというか、無理だろう普通と思いながら努力する。

fホールの隙間から、魂柱立てに突き刺した魂柱をいれ、狙った場所の近くで
表板と裏板の間に挟むように魂柱を立てるのである。

無事立ったところで、駒の足から右端から0.5~1.5mm、後ろに2~3mmの範囲に
魂柱を移動しなくてはならないのである。

前回、これが後ろに大きくずれていたので、高音がうまく伝わらず
A線、E線がおとなしい音になってしまったので、今回はなるべく
このあたりに持っていく努力をした。

大体あってきたのであるが、後一歩のところで、調整し切れていない。
駒の真下くらいになってしまったので、このままでは高音が出すぎて
硬い音になるだろう。でも、横に動かすのと違い、前後は多少力を
入れると倒れそうな気がして(というか、今日も2度倒している)
中々踏み切れず、結局多少硬い音になるのを覚悟でそのままで
セットアップをすることにした。

無事(?)立った魂柱であるが、音を出しての確認は夜はできないので
また今度のお楽しみである。
カラオケにでも楽器を持ち込めば思い切り音を出せるのであるが、
一人でカラオケに行ったことがなく、近くの店はなんとなく行きにくい。

ALWAYS 3丁目の夕日

2005-11-07 01:41:58 | Weblog
封切られたばかりの映画「ALWAYS 3丁目の夕日」を見てきた。
東京タワーができる頃、古い東京の情景の心温まる人情物語である。
まだ見ていない人も多いだろうから、ネタばれしてもいけないので、
内容については細かく書かないが、懐かしい時代の風景だけでなく、
みんなが未来を信じて前向きに生きていこうとした時代のこの物語には
人をひきつけて離さないものがある。

時代的にはまだ私は生まれていないし、生まれは東京ではないので、
あんなにぎやかさとは無縁の子供時代を送ったのであるが、
駄菓子屋でくじを引いたり、ゴム動力の飛行機を飛ばすなど
重なるところも多い。

しかも子供たちが向かった先が、私が大学の頃、ずっと暮らしていた
高円寺である。東京タワーのあるあの辺りから高円寺までは
おそらく15km程度であろうか、都電がそこまで伸びていたというのは
知らなかった。

古い町並みなどCGを多用しているらしいが、違和感なく
生き生きとした躍動感が伝わってくると同時に、人々の人情に
熱いものがこみ上げてくる。

この映画、漫画が原作らしい。原作は読んだことがないのであるが、
映画としてしっかりとまとまっていてお勧めできる。

そういえば、この映画、観客の年齢層がずいぶん高かった気がする・・・

シリコングラフィックス上場廃止

2005-11-06 07:30:09 | Weblog
シリコングラフィックス上場廃止というニュースが出ていた。
ワークステーションから並列スーパーコンピュータまで一時代を築いた会社であるが
独自路線から汎用CPUを用いた機種へ移行してからというもの
あまりパッとしない感があったたが、株価は正直である。

以前、クレイリサーチが新興メーカーに買収され、名前はクレイで継続されたのと
同様にシリコングラフィックスの名前と販売網を使いたい会社が出てくるかも
しれないなぁ。

それにしても、スーパーコンピュータは儲からないビジネスなので
この分野に固執するかぎり、株価は向上することはないのであろう。

元々、画像関係のワークステーションメーカーであったのであるが、
PCの画像関係がここまで向上してくると、プレミアを払ってまで
高価なワークステーションを買う客はいないだろうから、
大胆な分野変更をしないと生き残りは厳しいかもしれない。

SGI Japanはどうするのだろう・・

[SF] ジェームズ・P・ホーガンの「揺籃の星」

2005-11-05 16:59:05 | 読書感想
最近、東京に出張が頻繁にあるため、電車で読む本として、J.P,ホーガンの
揺籃の星(上)
揺籃の星(下)
の2冊を買ったのであるが、昨夜、読み始めたら止まらず、結局朝の4時までかけて
一気に読んでしまった。これでは、出張用の本をまた買わなくては・・(笑)

ホーガンのSFは結構お気に入りで、何冊も読んでいる。
今回のは三部作の1作目ということなので、しばらくは楽しめるのだろう。

今回は、「衝突する宇宙」のヴェリコフスキーの話をベースに、論を進めている。
SFの醍醐味は「本当らしさ」をベースにマジシャンのように観客を
違う世界に引き込むことであるが、揺籃の星では解説にも書いてあるように
「本当らしさ」というところで、?を禁じえない記述もあるのである。
ところが、そんな懸念を吹き飛ばすかのように非ユークリッド幾何学の
世界のように常識を否定するところからスタートして新たな体系を
構築する試みが行われているこの本の話の流れに身を任せ漂っていくのは心地よい。

(ガス型の惑星から地球タイプの惑星が生成されるのはやっぱり不自然だとは思うが・・)

ロボコンフェスタ開催

2005-11-03 23:19:28 | 組込みシステム
ETロボコンとほぼ同一レギュレーションによるロボコンを開催した。
遠く、金沢や兵庫からも参加してくれたチームもあり、大人から子供まで
同一ルールで楽しく和気藹々と楽しめた。

景品の分配で子供たちががっかりしないようにと、参加全チーム分の
景品を並べ、一位のチームからくじを引いて景品を決めるようにした。
ETロボコンに優勝経験のある強豪チームが、
二回の走行で両方とも完走し1位だったのだが、
彼らには番外景品となっていた「明日を照らすライト」が当たり、
全く走行できていなかった親子チームに「LEGO MINDSTORMSキット」が行くなど
狙い通り楽しい分配になった。(せっかく遠くから来てくれた1位の
チームには景品は物足りなかったかもしれませんが、大人の余裕で許してください)

参加チームの皆様、協賛各社の皆様どうもありがとうございました。

司会をお願いした方は技術的な解説を頼まれ、マイクを持たされたので
司会以上にたくさんしゃべってしまった・・・笑

真空管アンプ TU-870アップグレード

2005-11-02 08:55:07 | Weblog
昨日、秋葉原によったついでに、我が家の真空管アンプTU-870の音質向上(?)のためコンデンサを買ってきた。このアンプ、エレキットから出ているキットなのであるが、オプション部品としてグレードアップパーツセットが2100円で販売されており、その中に電解コンデンサが入っている。真空管のガードネットは不要なので、必要なのは電解コンデンサだけである。そこで(というか秋葉原にいって思いついたのだが)、電解コンデンサだけ買えば基板のパターンは配線済みなので簡単にグレードアップできるはずと購入してきた。
ところが、こんな無計画なものだから、容量も耐圧も分からない。容量過剰は多少は問題ないけれど、耐圧不足はかなり危ないため、迷ったのだが、確かプレート電圧は100V台だったような記憶があるなぁと、250V耐圧のコンデンサを買った。
昨夜、取り付けようと説明書を探し出し回路を見ると、ACで170Vを整流してプレートにかけている。正弦波は√2倍のピーク電圧になるので、240V程度と耐圧ぎりぎり。
10%もACがぶれればオーバーするという結構危ないものだった。
が、経験上(笑)メーカーは規格よりも多少はオーバスペックで製造するので、多分問題ないだろう。容量のほうはオプションは100uFであるが、購入したものは220uFと倍くらい大きいが、これは音質が上がる方向だからOK。
ということで、夜遅く半田ごてを取り出して取り付けを行った。

結果、う~ん、違いは分からない~
確かに残留ノイズは減って、ボリュームを最大にしてもスピーカーからはノイズは聞こえないが・・・(オプションの説明には残留ノイズが低減すると書いてあるから、これで正しいのであるが、コンデンサの追加で低音の改善が図れるかと期待していたので、自分の耳の問題でもあるが、オーディオは難しい・・)

ところで、我が家のスピーカーはタイnOrh社のnOrh 3.0 Drumである。
このスピーカー、丸太をくりぬいて作っていて、形も面白いし、音も悪くない。それでいて、値段もタイからの送料を入れてもとっても安く、変わった物好きにはたまらない一品である(笑)


Tu-870とnOrh-3.0の組み合わせで使っている人間なんて、日本では珍しいかもしれないと、ふと思ったりする。

ラジコン飛行機シミュレータとコントローラ

2005-11-02 03:25:44 | Weblog
FMSというラジコン飛行機のシミュレータがある。
このシミュレータは簡単なインタフェースを自作することでラジコンの送信機(プロポ)を接続可能となっている。送信機はラジコンを長くやっている人なら余ったものがあるはずということで、H氏にお願いして使っていないものをもらった。
東京での会議のついでに、秋葉原に寄って、送信機に接続するためのDINコネクタとコンピュータ側のマイクケーブルを入手してきた。普段使っているノートPCのマイク端子に接続したらうんともすんとも言わない。
受信レベルをチェックしてもどう考えても受信しているとは思えない波形しか見えない。そこで、ノートPCはあきらめ、ディスクトップに変更するも、こちらもフロントのマイク端子は無反応。
一応、H氏から借りたCSM 3in1というソフトに専用パラレルアダプタをつけて動作確認をしようとしたが、ノートPCにはパラレルがついておらず、かつ、DOSで動くこのソフトはPCカードのパラレルインタフェースは認識しない。

というわけで四苦八苦して、結局ディスクトップに接続することにした。

ラジコンコントローラを使えば、簡単かとおもったけど、やっぱり難しい。