田舎侍ランナー

~長月~ 21日県大5000m、23日三瀬30㎞、27日春日32㎞、28日披露宴、10/5大牟田10マイル 「いようき」

『父親たちの星条旗』

2006年11月28日 | 映画鑑賞記
『父親たちの星条旗』

★★☆☆☆

監督 クリント・イーストウッド




帰還兵や遺族への聞き取りを行い、それになぞったようなドキュメンタル映画だった。
硫黄島の激戦は知っていたが、詳しく知ったのはこの映画をきっかけだ。太平洋戦線で、「真珠湾」の奇襲以外に、アメリカに大きな被害を負わせた戦地として、アメリカには思い出される地名のようだった。負けた日本からすると、「広島」と「長崎」、そして「沖縄」だが。

この映画を観て、太平洋戦争を仕掛けた日本の無謀さも哀しいが、戦争を仕掛けさせるまで追い込んでおいて、やり始めると資金繰りに苦労しながら、大量の兵器と若い戦士を繰り出し、最後には早く終わらせるためとソ連に対してのけん制の意味で、人類最大の虐殺「原爆投下」を行える国なのだなと思った。

ただの暇つぶしで行った国旗掲揚をした者が英雄に祭り上げられて、本当に勇気を持って戦ったもの達は死んでいく。このギャップに馴染める者、馴染めない者。どちらが人間らしいのだろう。私は、後者の人間なりたい。
 

日本側もアメリカ側も、犠牲になるのは若者だ。戦争をすると決めた指導者たちは遠い海の向こうで、美味しい食べ物と酒。かたや、硫黄島をはじめ、戦線の兵士たちは醜い殺し合い。この現実は・・・。本当に哀しいし、悔しい。
ナレーションの言葉に、
兵士は、国のために戦争にいく、戦友のために命をささげる
とあった。まさしく、国のためと勇んで戦地にいってみると、そんな綺麗ごとのきく場所はない。心の支えは、隣の仲間と、心の中にいる家族だけ。国とか言ってられない。


人間の歴史は戦争の歴史。歴史を習うと必ず戦争があったことを教わる。なんの気にせず教わる。これは、落ち着いて考えると怖いことだ。しかし、逆の心も持っている。それに懸けたいし、最後の海辺でのシーンにそれを見たようなような気がする。無邪気で無垢な気持ちを忘れずにいきたい。


なんかすごく主観的感想になってます。評価が低いのは、ちょっと期待し過ぎたから・・・。ボチボチでした。えぐいシーン多ありますので、デートには不向き。こどもも厳しい。
「硫黄島からの手紙」の方が本命なので、来月が楽しみ。

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