JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

立川談志 「談志 最後の落語論」

2012-09-08 | BOOK


昨年、家元が亡くなってすぐに買って読んだ。
晩年の家元の出版ラッシュには、ほとほと困ったものがある。
しかも装丁が立派な高額なものが多い。
もう、その時点で談志書籍の買い漁りは諦めました。ただこの落語論だけは義務ですから・・・
「現代落語論」を人に貸して返って来なかったりで2度買い直しているし、その2「あなたも落語家になれる」も手元に大事に持っている。

談志40代の一番良い時期(私として、そう思っているだけかもしれない)に集中的に追っかけをした身としては、立川流を立ち上げてから、寄席の出が無くなり、こっちも学生でなくなった事もあり、足を運ぶ事が激減。
そして病気に倒れた談志を、もう一度見ておきたいと思いながら、とにかくチケットを手に入れるのが容易じゃないため、「何もそこまでして」の思いがあったのだ。
いや、容易じゃないったて、ほんのちょっと発売日に努力をすれば手に入っただろう。寄席より2、3倍高い料金も家元の価値ならやむを得ないだろう・・・

いつものように業の肯定、イリュージョンといった解りやすい解釈を読むうち、終盤に差し掛かり、出くわした言葉。

「家元のチケットに何万円というプレミアがついた、と聞いた。”凄いですねえ”と人は言うが、冗談言っちゃいけない。
家元、世間様になんとお詫びをしていいか、判らなかった。
・・・(中略)
”金さえあればチケットが手に入る”なんという、そんな奴に落語が解るわけがない。」

胸が熱くなった。
ほんのちょっとの努力で、もう1、2回は見ておくべきだったと後悔した。

亡くなった後、今度は弟子を中心に追悼本ラッシュだ。
こちらも大いに魅かれるが新刊買い揃えるなんて事はできない。
ブラック師や談之助師の本は読んでみたいが・・・。
一番好きな弟子、左談次師は、そんな所で稼ごうとしないところが良いね。

思えば、現役時代から家元の弟子に限らず、談志をネタで随分高座で笑いをとった者は多い。

不世出の落語家、五代目立川談志。多くの感動を感謝。

http://blog.goo.ne.jp/imapon1960/e/633e2183b87fcef74a3db23808d1c6f7

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