JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

「潤一郎ラビリンス〈14〉 女人幻想」

2020-06-15 | BOOK
活字復帰以降、なんとなく読みたいものが一杯出て来たけれど家や通勤ではいろいろと邪魔が入り進まない。邪魔の多くはラジオ、インターネット、SNSなんだが。。
敢えて読書時間を作るため4度も喫茶店で5~6百円の珈琲を飲む嵌めになって案外高くつくのだ。

「潤一郎ラビリンス〈14〉 女人幻想」

「創造」
「亡友」
「女人神聖」

の3編

最後の中編「女人神聖」が最高におもろかった。
美貌に恵まれてはいるが学業成績芳しくない兄・由太郎と妹・光子。美を競い張り合うような二人が思春期を迎え、より美しくなっていく妹と第2次性徴の変化で部が悪くなる兄。
相場師の父親の急死で貧し、伯母宅に引き取られる。伯母の実子兄妹との生活は可愛い光子の方は実子同様に扱われますます美しく。書生のような身になった由太郎は残った美貌で女を騙して成り上がろうとするが最後には底が知れて悲惨な末路へと・・・。
途中の展開心情描写の面白さと、今読むと女性礼賛と女性蔑視の表裏一体感が堪らない。当時は礼賛一辺倒で読めたように思われる。

「創造」は交配みたいな話で「亡友」は府立一中時代の友人との童貞か既に体験か探る感じが面白い。

やはり変態チックでいいな。




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