クローズかヒザ下

　徳地の山奥の得意先の帰り道、早く日本海に出て、海の案配を見たいと思っていた私は、すこしあせっていて、狭い山岳道路を若干急いで走っていました
　ついてないことに前から観光バスがやってきました　普段は道を譲るのが大嫌いな私ですが、バス相手ではやむを得ません　左に寄せながらバックするという華麗なテクニックで道をあけようとしました
　ちなみに車は今月から新車でオートマチックです　そうです先週迄ミッションというクラシックな車だったのです
　乗り馴れない新車はあっという間に左前輪を溝に落とし、走行不能となりました
　
　早く海を見たいという邪念が脱輪を招いたのです　

　私はバスの乗客みんなでもちあげてもらうという甘い夢を見ました
　乗客はお年寄り三人でした　今はやりの後期高齢者です
　バス運転手もいい年で、どうにもなりません　困ったことです

　けれど私は人身事故を起こすよりはましだと建設的に考えました

　しばらくして、軽四が来て、事態を察してくれたそのかたはどこからかブロックを持って来てくれてそれを敷いて無事脱出できました
　
　ありがとうございました
　やはり人は助け合わないといけませんね

　また一つ悟った私は海に向かいました　台風の影響でぐちゃぐちゃでだめでした　　急ぐことはなかったですね　新車傷物にしたし報告がたいへんです