白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
ブログ移転しました→https://note.com/shiraishi_igo

黄竜士杯第2ステージ開幕

2018年06月05日 20時24分42秒 | 囲碁界ニュース等
皆様こんばんは。
本日、第8回中国姜堰黄竜士精鍛科技杯世界女子囲碁団体戦の第2ステージが開幕しました。
第2ステージ初戦に登場したのは、韓国の呉侑珍五段と日本の上野愛咲美二段です。
それでは感想を述べたいと思います。



1図(実戦)
上野二段の黒番です。
黒△が攻められている状況で、黒1とツケて白2と換わりました。
この交換によって白4のボウシを誘発し、さらに左辺黒が弱くなっています。
しかし、黒はそれを承知の上で、白△を切り離すことを優先したのでしょう。
いかにも上野二段らしい、強気の発想!





2図(実戦)
91手目を打ったところですが、双方2つずつの集団が絡み合い、わけの分からない状況になっています。
持ち時間1時間しかない対局でこんなことになったら、私にはとても手に負えません。
両者共に、読みに相当な自信を持っているのでしょうね。





3図(実戦)
左上一帯の激闘の片が付き、白△と飛んだ場面です。
ぱっと見た感じでは、白がだいぶ優勢かと思いました。
しかし、ここから上野二段が猛追し、勝負は分からなくなったのではないでしょうか?

最後の方は、呉五段も必死だったように思います。
ただ、残念ながら結果は呉五段の中押し勝ちでした。

本局に勝った呉五段も次の周泓余四段との対局に敗れ、韓国も残り1人となっています。
周四段はまだ無名と言っても良いのでしょうが、実力は本物なのでしょう。

後が無くなった日本チームですが、藤沢里菜四段の奮闘に期待しましょう!
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