皆様こんばんは。
昨日に引き続いて高校選手権のニュースです。
本日は個人戦が行われました。
熱闘の結果、男子優勝は津田裕生さん、女子優勝は辻萌夏さんとなりました。
おめでとうございます!
それでは対局の模様を振り返って行きましょう。
なお、決勝は団体戦と同じく幽玄の間で中継されました。
男子決勝、黒番は松本直太さん(島原高等学校)、白番は津田裕生(浦和高等学校)さんです。
白1、3が隅へのサバキを拒否して頑固な打ち方なら、黒4もまた頑固!
黒A周辺なら普通ですが、ハネツギを拒否して相手の注文を外しました。
気合と気合が激突した場面です。
左下の戦いで黒の動きがやや重かったか、白△と打って白好調の流れになっています。
しかし、白1と狭い所に行ったのは考えすぎでしょう。
黒4と切られては薄くなりました。
黒1の下がりを無視して白2は好感覚、対して黒3も気合良くボウシ!
この手はたぶんノータイムだったでしょうね。
戦いが進む中、黒1が凄い手!
黒Aの封鎖を狙っています。
勢い白1と反撃して激戦になっています。
手の解説は余計ですね。
両者の気合を感じ取ってください。
黒は左辺の白を取りに行く展開になりました。
黒3ではAがより厳しい筋で、そちらなら取れていたかもしれません。
とはいえこの後攻め合いになり・・
ここまで進みました。
一体どうなっているのでしょうか?
黒からダメを詰めて行ってみましょう。
最後はこの形になり、白1と取ってコウです。
白がAと繋げばセキ、黒がコウを取った状態でBと打てば攻め合い黒勝ちです。
白だけに負担の重いコウで、こんな手が残っては黒優勢と思われました。
しかし、持ち時間が無かったのでしょう。
打ち切りか、秒読みがあったとしてもかなり短い時間のはず。
切羽詰まった状況でミスが出て、最後は黒時間切れ負けとなってしまいました。
実は15年前に私が優勝した時も時間切れ負けで決着しています。
そのせいか、翌年から秒読みが付くようになったと記憶しています
しかしこれも対局者同士が極限まで力を出し切った結果です。
決勝戦にふさわしい熱い戦いでした!
女子決勝、黒番は福島みのりさん(渋谷教育学園幕張高等学校)、白番は辻萌夏さん(戸山高等学校)です。
白1の打ち込みに黒2でお返しするとは、すごい気迫です。
左辺は白の石数が多いので、黒AやBで先に攻めていれば普通ではあります。
白5まで突き抜く事になっては白がリードしました。
しかし白1は打たない方が良かったでしょう。
黒2と軽快に進出したのが好手で、ここに石が来た事で黒△の動き出しを狙われる事になりました。
また、白1のツケに構わず黒2、4と封じ込めたのも良い判断です。
この線が繋がって黒手厚くなりました。
下辺で勢力を築いてから黒△へ打ち込み、良い流れになっています。
右辺で白は実戦的に渡り、勝負はこれからです。
しかし黒1に対して白2ではAが本手でした。
黒にチャンスが来ました。
少々露骨ですが、黒1から決めて行くのがわかりやすい打ち方でした。
黒9と分断しては成功です。
白8では9と渡るでしょうが、実戦より良かったでしょう。
実戦は筋良く黒1のツケでした。
これで白困ったかと思いきや、白2と読みの入った手で対抗!
白8まで無事渡る事になっては黒の仕掛けは空振りしました。
本局の名場面と言って良いでしょう。
細かい勝負になっていますが、黒1が痛恨の一手でした。
ダメを詰めてしまったので・・・
白5まで先手で利かされてしまいました。
黒△が無ければ黒6と受けなくても大丈夫でした。
最後は白1から3の切りが鮮やかな決め手になりました。
黒6でAと打ちたいのですが、白6と打たれて攻め合い一手負けになります。
最後まで黒△に祟られてしまいました。
女子の方も非常にレベルが高く、また気合も十分でした。
団体戦で優勝した辻さんにより勢いがあったのでしょう。
辻さんには最高の夏になりましたね。
これで3日間に渡る高校生の熱い戦いが幕を閉じました。
来年はどんな選手達が出てくるのか、今から楽しみですね。
明日は碁聖戦第3局が行われます。
第2局は井山碁聖の圧勝でしたが、村川八段も互角に戦える力を持っているはずです。
ぎりぎりの勝負を期待しましょう!
昨日に引き続いて高校選手権のニュースです。
本日は個人戦が行われました。
熱闘の結果、男子優勝は津田裕生さん、女子優勝は辻萌夏さんとなりました。
おめでとうございます!
それでは対局の模様を振り返って行きましょう。
なお、決勝は団体戦と同じく幽玄の間で中継されました。
男子決勝、黒番は松本直太さん(島原高等学校)、白番は津田裕生(浦和高等学校)さんです。
白1、3が隅へのサバキを拒否して頑固な打ち方なら、黒4もまた頑固!
黒A周辺なら普通ですが、ハネツギを拒否して相手の注文を外しました。
気合と気合が激突した場面です。
左下の戦いで黒の動きがやや重かったか、白△と打って白好調の流れになっています。
しかし、白1と狭い所に行ったのは考えすぎでしょう。
黒4と切られては薄くなりました。
黒1の下がりを無視して白2は好感覚、対して黒3も気合良くボウシ!
この手はたぶんノータイムだったでしょうね。
戦いが進む中、黒1が凄い手!
黒Aの封鎖を狙っています。
勢い白1と反撃して激戦になっています。
手の解説は余計ですね。
両者の気合を感じ取ってください。
黒は左辺の白を取りに行く展開になりました。
黒3ではAがより厳しい筋で、そちらなら取れていたかもしれません。
とはいえこの後攻め合いになり・・
ここまで進みました。
一体どうなっているのでしょうか?
黒からダメを詰めて行ってみましょう。
最後はこの形になり、白1と取ってコウです。
白がAと繋げばセキ、黒がコウを取った状態でBと打てば攻め合い黒勝ちです。
白だけに負担の重いコウで、こんな手が残っては黒優勢と思われました。
しかし、持ち時間が無かったのでしょう。
打ち切りか、秒読みがあったとしてもかなり短い時間のはず。
切羽詰まった状況でミスが出て、最後は黒時間切れ負けとなってしまいました。
実は15年前に私が優勝した時も時間切れ負けで決着しています。
そのせいか、翌年から秒読みが付くようになったと記憶しています
しかしこれも対局者同士が極限まで力を出し切った結果です。
決勝戦にふさわしい熱い戦いでした!
女子決勝、黒番は福島みのりさん(渋谷教育学園幕張高等学校)、白番は辻萌夏さん(戸山高等学校)です。
白1の打ち込みに黒2でお返しするとは、すごい気迫です。
左辺は白の石数が多いので、黒AやBで先に攻めていれば普通ではあります。
白5まで突き抜く事になっては白がリードしました。
しかし白1は打たない方が良かったでしょう。
黒2と軽快に進出したのが好手で、ここに石が来た事で黒△の動き出しを狙われる事になりました。
また、白1のツケに構わず黒2、4と封じ込めたのも良い判断です。
この線が繋がって黒手厚くなりました。
下辺で勢力を築いてから黒△へ打ち込み、良い流れになっています。
右辺で白は実戦的に渡り、勝負はこれからです。
しかし黒1に対して白2ではAが本手でした。
黒にチャンスが来ました。
少々露骨ですが、黒1から決めて行くのがわかりやすい打ち方でした。
黒9と分断しては成功です。
白8では9と渡るでしょうが、実戦より良かったでしょう。
実戦は筋良く黒1のツケでした。
これで白困ったかと思いきや、白2と読みの入った手で対抗!
白8まで無事渡る事になっては黒の仕掛けは空振りしました。
本局の名場面と言って良いでしょう。
細かい勝負になっていますが、黒1が痛恨の一手でした。
ダメを詰めてしまったので・・・
白5まで先手で利かされてしまいました。
黒△が無ければ黒6と受けなくても大丈夫でした。
最後は白1から3の切りが鮮やかな決め手になりました。
黒6でAと打ちたいのですが、白6と打たれて攻め合い一手負けになります。
最後まで黒△に祟られてしまいました。
女子の方も非常にレベルが高く、また気合も十分でした。
団体戦で優勝した辻さんにより勢いがあったのでしょう。
辻さんには最高の夏になりましたね。
これで3日間に渡る高校生の熱い戦いが幕を閉じました。
来年はどんな選手達が出てくるのか、今から楽しみですね。
明日は碁聖戦第3局が行われます。
第2局は井山碁聖の圧勝でしたが、村川八段も互角に戦える力を持っているはずです。
ぎりぎりの勝負を期待しましょう!