ある退職教師のつれづれなるままに

38年間の教職26.3.31退職
4月1日再任用。自分の目でみたこと感じた事など
つれづれなるままに記します。

2019-26 愁いの王ー宮澤賢治

2019年04月02日 | 日記

元号が1日に公表された。れいわ令和。5月1日から。
発表直後は違和感を感じたものだったが1日過ぎると歓迎ムードに流された。

さて、この憂いの王。
この映画は宮澤賢治の生涯を描いた作品だ。俳優は一般人。

全カットモノクロームであり、台詞を言う人物を写さないオフスクリーン手法なそうだ。

製作に6年の年月を要した作品だ。
監督は盛岡出身の吉田氏。4時間の長時間台詞は後付け。

台詞が大変読解力が必要で集中して聞いていたため終わった後は
1冊の哲学書を読んだような疲れが残った。

逆に風景が美しくそして当時の住まいやしきたりなど
よく表現されていたと感じた。

1896年(明治29年)の大地震の4日前に生まれた賢治。裕福な家庭で育った。
盛岡農林学校に進学したとき法華宗経と出合い生涯信仰するようになる。

教師の4年4ヶ月。生徒にとっても賢治にとっても至福の時間。最愛の妹トシの死。
2年後に出版された「春と修羅」童話集「注文の多い料理店」当時全く売れなかった。
教師を辞め自給自足の農民へ。そして1933年3・3に三陸大地震。
その年に賢治は37歳で亡くなる。

賢治は37年間の生で大地震を2度うけているのだ。
この事実は震災のあった8年前、当時図書館専任司書教諭をしていた
私自身も気づいていたことだった。

この作品を上映するに当たって
賢治の心を今に偲び、3,11で亡くなった方々に祈りを捧げたいと主催者が語っていた。
コメント
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