音楽という食物

ジャズ系を中心に好きな音楽について

Morten Schantz Segment

2011-01-10 23:25:01 | ジャズ



2年位前から聴いているのですが、これ超ーカッコいいのです。アホみたいに言ってしまいますが,そういう感じの音楽です。

いわゆるクラブ系ジャズとして扱われていますが(個人的にはTSUTAYA系と呼んでいます)、この手の作品の中では唯一埋もれることなく聴き続きている作品です。

ベースになるのはHeadhuntersやRTF、Weather Reportあたりだと思うのですが、その時代以降のフュージョンやファンクの要素を確かな技術で演っています。ありがちと言えばありがちな路線。そしてクラブ系にありがちな女性ボーカルやラップが入ってきますが、この盤に関しては全く嫌でない。

思うにこの作品はシーンの切り替えが物凄く上手い。演奏に勢いがあるというのもありますが、曲のつながりや流れがすごく動的なんでしょう。この辺がクラブ系というならばその存在は甘く見れないという感じです。しかもその軸になる肝心の演奏はしっかり聴かせる力を伴っています。

リーダーのMorten Schantzのピアノは特徴こそ薄いものの真面目に上手いし、いや相当上手いし、ギターやテナーも顔を出すたび良いと思わされる。そして一番気に入っているのはJesper Thomsenというドラマーです。この人が効いているのでこのユニットは特に良いなぁと感じるのだと思うのです(ネットで検索してもこの人やこのグループはほとんど引っかからないのですが。これ以降の作品も無いようだし。調べが甘いかもしれませんが)。

しかし一番の肝はアルバム全体の構成力と、各曲それぞれのきめ細かなアレンジやソリストの配し方が良いのだと思います。非常に聴きやすい演奏群ですが、隅まで神経が行き届いているおかげで無駄な部分を感じないし、各パートが皆よく聴こえる。普段はトリオ以下の編成を好む自分ですが、ここまでしっかりやってくれたらこういう音楽も大賛成です。


真面目に何回も聴くと聴き易過ぎて「しばらく良いかな」、となるんですがたまに聴くと「超ーカッコいい」、となります。個人的にはたまに無性に飲みたくなるペプシやDr.ペッパーの様な存在に近いかもしれません(Dr.ペッパーほどのクセは無いかな、、、)。







Morten Schantz Segment
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1. Segment No.1
2. Herbie’S Habit
3. Ease
4. Transcended
5. Launch From The Cape
6. Sunny Sky
7. Segment No.2
8. Riddled In The Maze
9. Odyssey Of The Reptor
10. Segment No.3
11. Cheater’S Postcard
12. Segment No.4
13. River Negro
14. Tension-Release
15. Third Place Is Pretty Damn Good For A Guy Outside The Hood


Morten Schantz Segment:

Morten Schantz-piano.fender rhodes.hohner D6 clavinet.synthesizers&vocoder
Kasper Wagner-tenor.alto&soprano saxophones
Daniel Davidsen-electric guitars
Morten Ankarfeldt-electric bass
Jesper Thomsen-drums
Anna Landin-vocals



With:

Mark Jackman-percussion(2.3.4.5.7.9.10.11.13)
Thomas Caudery-trumpet(5.12)
Maria Bertel-tromborn
Ataf-rap(2)
Kristian Thomsen-flute(4.9.10.11)&backing vocal(6)
Frederik Juul Hauch,Andress Kahne,Mille-hand claps



2004年作品