なんせ中国4000年の年季が入っていますからw
こういったスローガンなんぞで治るくらいなら苦労はしないと思うのですがww
*(゜▽゜)))ヵヵヵ
【サーチナの視点】―(6)
最近の中国の街頭スローガンや主要メディアの紙面には「国際形象」という文言が目立つ。2001年末のWTO加盟以来、年々増えているようだ。「形象」は他人の目に映る色や形。つまり印象、イメージのことである。したがって「国際形象」とは「国際的なイメージ」にほかならず、「中国(人)の『国際形象』を重視し、マナーの向上に努めよう」という文脈で使われることが多い。
■実際の「国際形象」はどうか
こうしたスローガンや標語に加えて、中国共産党の中央精神文明建設指導委員会と国家観光局は9月、礼儀・礼節の国としての「形象」を守るためのガイドライン「中国公民旅遊文明行為規範」を制定した。当局がこのような社会道徳規範を制定することは異例だが、標語類を掲げるだけでは不足ということだろう。
それもそのはず、いまや世界中の観光地にあふれる中国人旅行客の様々なマナー違反、すなわちところ構わず痰を吐く、手鼻をかむ、煙草を吸う、あるいは行列に割り込んで我先に乗り物に乗り込むなどといった行為に対して国際的な批判が高まっているのである。日本においても同様で、高速道路のサービスエリアでは、用足しに並ぶ人々の行列に、大挙して割り込む中国人団体客の姿がみられるという。抗議されても、言葉が通じないのをいいことに何食わぬ顔をして動かないグループもあるというから、実際の「国際形象」は礼儀・礼節とはあまりにもかけ離れているといわざるを得ない。
誰であれ、外国へ行けば、少なくともその国の流儀を尊重し、最低限の公衆道徳を守らねばならないことはいうまでもない。事前に相手の国の生活習慣や考え方を多少は学ぶことが望ましいし、現地に着けばそれらを尊重する姿勢が求められるのは当然だ。しかし残念ながら、そんな姿勢で海外に出かける中国人旅行者は極めて少数にすぎない。
■社会全体の奮起を
インターネット人口も急速に膨らみ、海外情報の入手にさほど不自由しなくなった国の国民が、マナーの悪さをこれほど指摘されるのはやはり問題だ。このような現状に至った歴史的、政治的あるいは文化人類学的な理由はいくつも挙げられるだろうが、中国が既に「世界の中の中国」になってしまっている以上、それらは免罪符として通るはずもない。
今回のガイドライン制定は公共の場でのマナー改善に真剣に取り組む関係当局の姿勢の表れであり、むろんそれ自体は評価されてもいい。しかし問題は中国の一般大衆がどう受け止めるかだろう。かつて東京オリンピックを間近に控えていた頃の日本には、尾篭(びろう)な話だが、男性の立ち小便姿がいたるところで見られ、これに対して国際的な批判が相次いだ。しかし当時の日本国民はこうした批判を「恥ずかしいこと」と受け止めるところがあった。いつしか「立ち小便は国の恥」というスローガンが国民の間で唱えられるようになり、結果的にはマナー全般に対する社会的な意識が大いに向上した。
08年に北京でオリンピックを開催する中国においても、このような全国民レベルのマナー向上意識の高揚を期待したい。この度のガイドライン制定がそのきっかけになれば何よりだが、いずれにしても、このままでは「衣食足りても礼節を知らず」という「国際形象」が定着しかねない。中国自身が生んだ2500年前の聖人を泣かせることのないよう、中国社会全体の奮起を促したい。
(サーチナ・中国情報局) - 10月3日18時40分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061003-00000009-scn-cn