高橋靖子の「千駄ヶ谷スタイリスト日記」

高橋靖子の「千駄ヶ谷スタイリスト日記」

7月24日 日曜の朝

2005-07-25 | 千駄ヶ谷日記
4時半にココに起こされ、7時ぐらいまで雑事をする。
それから、週間ブックレビューと新日曜美術館を見るのが楽しみなのだが、昨日の地震騒ぎで疲れたのか、2度寝をしてしまった。

新日曜美術館の「イサム・ノグチ」を観つつ、まだまだ心の中に日曜日の朝の静寂が残っているのを確認する。
植田正治写真展「HOMAGEー植田正治に捧ぐー(福山雅治、菊地武夫、堀内誠一)」を鳥取でやっているのを知った。
こういうとき、ふらりと観に行きたい。せめて、パンフレットとか図版を手に入れられたら、、、と思う。
家が写真館だったので、私は小学生の頃、「写真ニュース」みたいな業界誌で、徳島の立木写真館、鳥取の植田写真館、茨城の山中写真館といった存在を知っていた。
立木写真館は、写真家の立木義浩さんの実家だったし、植田さんの作品は「朝日カメラ」でも観ていた。
子供の頃の我が家には、私が読んだり観たりしたい本の量が、絶対的に少なかったから、印刷されているものは何でも眺めていたのだ。
80年代に菊地武夫さんが植田さんに依頼して「砂丘モード」と言うパンフレットを作ったときは、永久保存版だと思ったんだけど、いつの間にか失くしてしまった。
鳥取に行きたいな。

日曜日の心の静寂は、簡単に消えてしまうものだから、なるべくそっとキープする。それは、夏なのに秋の朝のような涼しさを含んだ風、もう少し時間が経つと賑やかさを求めて街に出かけてしまうから、その一瞬前のちょっとした孤独感。心の中では、ルー・リードの「サンデー・モーニング」が鳴っている。

写真 (撮影・Yacco) 誕生日にもらった蘭と、北欧土産にもらった鈴蘭の手刺繍のクロス。