高橋靖子の「千駄ヶ谷スタイリスト日記」

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7月22日 ココ事情

2005-07-24 | 千駄ヶ谷日記

ココとめぐりあったとき、ペットショップの店員さんは、「おとなしくて、頭が良くて、丈夫な、とっても飼いやすい犬種です」といった。
おとなしい、というのは大ハズレ。頭が良いというのは、何を基準にするのか、わからない。
そして、こういう単純な言葉ではわからなかったこの犬種(イングリッシュ・スプリンガー・スパニエル)のさまざまな大変さと付き合ってきたが、唯一、丈夫というのはアタリだった。

そのココも、盛夏に突入したとたん、一日お腹をこわしてヘロヘロになった。
野生が強い犬なので、どんなことがあっても室内ではオシッコ関係はしないのだが、留守中粗相をして、私が帰宅して始末をしているあいだ深く恥じて、うなだれている。
あんまり具合が悪そうだったので、私はその夜に行くはずだった松尾スズキの「キレイ」をやめた。

ココの天国だった大家さんの庭で猫が出産をして、猫親子に庭を乗っ取られてしまった。

母親の猫は、のらの苦労を一身に背負って、ものすごく猫相が悪い。子猫は2匹とも、愛らしいけど、片方の猫は、すでに片目がつぶれている。
庭に入るときはココに、「猫ちゃんが可哀想だから」と一応の説明をしてリードをつけたまま入る。いつもは自由に走り回っていたココもそこらへんに存在する猫の匂いをくんくん嗅いで、おとなしくひとまわりする。
ある日、私はうっかりリードをはずしてしまった。
駆け出したココとベランダにいた子猫が至近距離で対面した。背中を丸めて必死にフーっと威嚇する子猫をじっとみて、ココはすーっと方向転換した。
ココが何かを察して譲歩するのをみたのは、こちらとしては初めてだったので、すごくほめたたえたら、「いやー、それほどのことでも、、」と照れている様子。
あれっ、ココって頭よかったのかも、と思った。

写真(撮影・Yacco) 9日頃、調子が悪かった時のココ