第2回文学講座 芥川龍之介が13日に行われ出席してきた。
今回は1)地獄変 2)鼻 3) 芋粥について。
1)*地獄変
●大正7年5月「東京日日新聞」「大阪日日新聞」両夕刊に連載。
●権力者大殿VS*絵仏師良秀の確執を柱に、良秀が愛する娘を犠牲にしてまでも、地獄絵を完成するまでを描く作品。
K講師の、究極の考えである、人生のための芸術か?、芸術のための人生か?に深く感動した。
芸術のための人生!
大きな犠牲を払っても、打ち込めるものが有るという幸せ?不幸せ?という問いには直ぐには答えを見つける事が出来ない。
芸術家としては、本望かも知れないが人としては失格の烙印を押される。
不朽の名作を残した良秀は如何なのであろうか?
この問いは、いつまでも心に残っている。
*地獄変
地獄の恐ろしい責め苦の有様を描いた図
*絵仏師
僧籍にあって、主に仏教絵画の制作や仏像の彩色などに従事した専門職。
2)鼻
●大正5年2月「新思潮」掲載 。夏目漱石に激賞される
●長さ*5,6寸の長鼻を持つがゆえの僧内供(ないぐ)の苦しみ悲しみ、治療後の短くなった鼻の心理状態とそして、元の長さに戻った時の安堵感。
●人とは何と不思議な生き物であるか?今、今、この時が一番幸せではないのかの問いかけに聞こえる?
●先日、「鼻」がテレビ放映され、観賞したばかりである。
*約15.15cm~18.18cm
*1寸は約3.03Cm
3)芋粥
●大正5年9月「新小説」掲載。
●芋粥を腹いっぱい食べたいと思っていた唯一の願望が叶った時の主人公五位の喜びと戸惑いと悲しみ?
●人とはなんと身勝手な生き物である事か、改めて感じる。
次回は10月21日。
「或る阿呆の一生」でこちらも楽しみです。