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皮膚病(尋常性乾癬、アトピー)専門神戸寶元堂薬局ブログ

尋常性乾癬、掌蹠膿疱症、アトピー治療専門の寶元堂薬局です。

スイカの種は実は薬!「西瓜仁」の秘密

2025-08-20 07:44:57 | 出張相談

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スイカの種は実は薬!「西瓜仁」の秘密

夏の風物詩といえば、真っ赤に熟れたスイカ。冷やしたスイカを頬張ると、火照った体が一気にクールダウンしますよね。日本では「スイカ=果肉を食べるもの」というイメージが強いですが、実はその“種”にも古くから薬効があることをご存知でしょうか?漢方の世界ではスイカの種を**「西瓜仁(せいかにん)」**と呼び、利尿や解毒に働く生薬として珍重されてきました。普段は捨ててしまう種が、実は夏の不調に役立つ“宝物”だったのです。


◆西瓜仁とは?

「西瓜仁」は文字通り、西瓜(スイカ)の仁(種子)を指します。漢方や中医学の古典にはすでに登場しており、特に清熱利尿(体の余分な熱と水をさばく)や解毒作用を持つと記されています。

夏の暑さで体にこもった「熱」、そして湿気や水分の摂りすぎで生じる「水毒」。これらを取り除くのに、西瓜仁はとても優れた働きをするのです。


◆西瓜仁の効能

中医学的にまとめると、西瓜仁には次のような作用があります。

  1. 利尿作用
     体内の余分な水分を排出し、むくみを改善します。特に夏は冷たい飲み物を取りすぎて体が「水滞」しやすい季節。スイカの果肉自体も利尿作用がありますが、種にはさらに強い力が秘められています。

  2. 清熱解毒作用
     体にこもった熱を冷まし、炎症やのぼせを鎮めます。例えば、暑気あたりや夏バテによる発熱感、イライラなどにも応用されます。

  3. 血の巡りを良くする
     西瓜仁には油分が含まれており、血流をサラサラにする働きもあると考えられています。中国では心血管系のトラブル予防にも利用されることがあります。


◆身近な利用法

「でも、スイカの種なんて硬くて食べられないのでは?」と思う方も多いでしょう。確かにそのままでは消化に悪いので、薬用に使う場合は乾燥させてから煎じるのが一般的です。

例えば――

  • 種を天日干しでよく乾燥させる

  • 殻を軽く割って中身を取り出す

  • これを煎じてお茶のように飲む

すると、むくみや口の渇き、夏のほてりを和らげる“漢方茶”になるのです。

また、民間では炒って食べる方法もあり、ナッツのような香ばしい味わいが楽しめます。これは栄養補給や便通改善に役立ちます。


◆夏の体にぴったりな理由

夏は「暑さ」と「湿気」という二重のストレスが体にかかります。東洋医学では、暑さで消耗するものを「気陰両虚(きいんりょうきょ)」、湿気で停滞するものを「水湿(すいしつ)」と呼びます。

  • 暑さで“体液(津液)”が不足 → のどの渇き、だるさ、熱感

  • 湿気で“水分代謝”が停滞 → むくみ、食欲不振、下痢

この両方に対応できるのが、実はスイカであり、さらにその種=西瓜仁なのです。まさに「果肉も種も丸ごと薬」といえる食材ですね。


◆西瓜仁と似た生薬たち

西瓜仁は単独でも使われますが、他の利尿・清熱系の生薬と組み合わせることも多いです。

  • 冬瓜仁(とうがにん) … 冬瓜の種。やはり利尿・清熱作用がある。

  • 薏苡仁(よくいにん/はと麦) … むくみ取りの代表格。肌荒れにもよい。

  • 赤小豆(あずき) … 利尿・解毒に優れ、夏の薬膳に欠かせない。

これらと合わせることで、夏の体調不良をより効果的に整えることができます。


◆現代的な見方

栄養学的にも、西瓜仁にはカリウムや不飽和脂肪酸が豊富に含まれています。カリウムは余分な塩分を排出してむくみを改善、不飽和脂肪酸は血流改善やコレステロール低下に役立つとされています。

つまり、昔からの漢方的効能だけでなく、現代科学的にも「体に良い」ことが裏づけされているのです。

スイカを食べるとき、多くの人が種を「ジャマなもの」「吐き出すもの」と思っています。しかし漢方的な視点では、種こそが夏に必要な薬効を持つ“お宝”なのです。

今年の夏は、ぜひ「西瓜仁」を意識してみてください。食べ終わったスイカの種をちょっと集めて乾燥させるだけで、むくみや夏バテに効く天然の漢方茶に早変わりします。

「果肉で涼を取り、種で体を整える」――。スイカはまさに、丸ごと人を元気にする自然からの贈り物といえるでしょう。

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「金魚鉢の水」と「体の水毒」は似ている!?

2025-08-19 06:40:12 | 出張相談

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「金魚鉢の水」と「体の水毒」は似ている!?

──停滞した水は濁って悪化する。体内の“余分な水”と湿邪の例え話──

夏祭りの屋台で金魚すくいをしたことがある方なら、あの金魚鉢の光景を思い浮かべられるかもしれません。澄んだ水に赤や黒の金魚が涼やかに泳ぐ姿は、真夏の風物詩のひとつです。しかし、もしその水を何日も換えなかったらどうなるでしょうか。水はにごり、藻が生え、やがて金魚は元気を失ってしまいます。

実は、この「金魚鉢の水」と私たちの体の中にたまる「余分な水」=“水毒(すいどく)”は、とてもよく似ているのです。漢方では、体の中をめぐる水の流れが滞り、湿気やむくみ、重だるさとなって現れる状態を「湿邪(しつじゃ)」と呼びます。金魚鉢の水がにごってしまうように、体の中でも水の流れが滞ると、不快な症状が次々と出てくるのです。

■体の中の「水の流れ」

私たちの体は約6割が水分でできています。この水分は、血液やリンパ液として全身をめぐり、細胞に栄養や酸素を届け、老廃物を運び出しています。本来ならばスムーズに循環しているはずの水ですが、夏は湿度や冷たい飲食物、冷房による体の冷えなどが重なり、巡りが悪くなりやすい季節です。

その結果、体に余分な水がたまり、「むくみ」「体の重だるさ」「食欲不振」「頭痛」「下痢」などの症状が出やすくなります。これが漢方でいう「水毒」や「湿邪」の影響です。まさに、換水を怠った金魚鉢のように“よどんだ状態”になってしまうのです。

■金魚鉢の水が濁る理由と体の不調の共通点

金魚鉢の水が濁る原因は、いくつかあります。水の交換を怠ったり、餌の食べ残しが底にたまったりすると、水はすぐに悪化します。外からの熱や日光によって藻が繁殖し、酸素不足となり、金魚の健康を脅かします。

同じように、人の体でも「飲食の不摂生」や「運動不足」「冷房による代謝低下」が重なると、水のめぐりが滞ります。とくに夏場の“冷たいビール”や“アイスクリーム”は胃腸を冷やし、消化吸収を弱めることで水分処理の能力を落とします。すると、水が体内に停滞し、むくみやだるさが生じるのです。

つまり、金魚鉢の水の濁りと、体の水毒には同じ構造があります。
「循環が止まる → 濁る・よどむ → 生き物の活動が弱る」
この流れが、金魚鉢の中と人の体で共通しているのです。

■どうすれば「水」を澄ませられるか?

金魚鉢であれば、定期的に水を替え、餌を与えすぎないことが大切です。さらに、水草を入れて酸素の循環を助ける工夫もあります。

人間の場合はどうでしょうか。
漢方的に大切なのは「脾(ひ)=消化吸収を担う臓器」を守ることです。脾がしっかり働いていれば、水は余分に滞ることなく、体の外へと排泄されます。逆に脾が弱ると、水分を処理できなくなり、水毒が体内にたまりやすくなります。

ここで役立つのが、古来から「健脾(けんぴ)」を目的に使われてきた生薬や漢方薬です。

  • 白朮(びゃくじゅつ)、茯苓(ぶくりょう):余分な水を取り除き、胃腸を整える

  • はと麦、小豆:薬膳でおなじみ、利尿を助ける食材

  • 五苓散(ごれいさん):体の中の水はけを良くし、むくみや頭重を改善

これらを取り入れることで、体の水も金魚鉢の水のように「澄んだ流れ」を取り戻せます。

■夏の養生ポイント

冷たいものの摂りすぎに注意
 胃腸を冷やすと水が処理できなくなる。常温や温かい飲み物を意識的に。

  1. 発汗と代謝を促す
     軽い運動や入浴で汗をかき、滞った水を外へ。

  2. 水分補給は「質」にこだわる
     ただの水を大量に飲むのではなく、麦茶やハトムギ茶、スープなど「消化にやさしい水分」を選ぶ。

  3. 早めの漢方でリセット
     「むくみ」「頭重」「食欲不振」が出てきたら、五苓散や平胃散などの漢方を上手に取り入れる。

金魚鉢の水が澄んでいれば、金魚は元気に泳ぎ続けられます。人間の体も同じで、水の流れがスムーズであれば、代謝が整い、心も体も軽やかに過ごせます。しかし一度水が停滞し始めると、にごりが広がり、健康を大きく損ねる原因となります。

今年の夏は、金魚鉢をのぞきながら「私の体の水もよどんでいないだろうか?」と考えてみてください。もし少しでも“にごり”を感じたら、養生や漢方で早めに流れを整えてあげること。それが、湿気の多い日本の夏を元気に乗り切る秘訣です。

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お盆明けの“だるさ”は「脾」と「肝」の疲れ

2025-08-18 11:30:17 | 出張相談

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お盆明けの“だるさ”は「脾」と「肝」の疲れ

──帰省・人づきあい・食べすぎ飲みすぎで弱る内臓。夏後半にこそ養生を──

お盆休みが明けると、「どうも体がだるい」「眠っても疲れがとれない」「胃腸の調子が落ちている」という声をよく耳にします。休暇でリフレッシュしたはずなのに、逆に体が重い──。その背景には、単なる“夏バテ”以上の要因が隠れています。漢方的に見ると、この時期特有の「脾(ひ)と肝(かん)」の疲れが大きく関わっているのです。なぜお盆明けに不調が出やすいのか

お盆といえば、帰省や旅行、親戚づきあいなどで生活リズムが乱れがち。さらに会食の機会も多く、揚げ物や冷たいビール、甘いお菓子など“胃腸に負担のかかるもの”を口にする機会が増えます。

日本の夏は湿度が高いため、ただでさえ胃腸(漢方でいう「脾」)が疲れやすい時期。そこに飲食の乱れが重なれば、「脾」がオーバーワークになり、消化吸収力が落ちて“だるさ・むくみ・食欲不振”へとつながります。

また、久しぶりに会う親戚や友人との人づきあいで、気疲れや精神的なストレスを抱える方も多いでしょう。この「ストレス」の影響を大きく受けるのが「肝」です。肝は気の流れをコントロールする役割があり、ストレスが強まると気の巡りが滞ってイライラ、不眠、頭痛などにつながります。

つまり、お盆明けのだるさの正体は「脾と肝」のダブル疲労。これを放置すると秋以降の体調不良の温床になってしまうのです。


「脾」と「肝」の役割を知る

漢方でいう「脾」は、西洋医学でいう胃や消化吸収系を含む概念。飲食物からエネルギーを作り出す“土台”であり、元気の源です。脾が弱ると「食べても力にならない」「水分代謝が落ちてむくむ」「朝から体が重い」といった症状が出やすくなります。

一方「肝」は、西洋医学の肝臓とは異なり、“気や血の流れを調整するシステム”を指します。感情のコントロールにも深く関わり、ストレスが強いと肝が滞り「イライラ・落ち込み・不眠・頭痛」などが現れます。

つまり、お盆明けに出やすい“胃腸の疲れ”と“精神的な疲れ”は、まさに脾と肝の弱りが合わさった状態だといえるのです。


養生のポイント

① 食養生

・冷たい飲み物や生ものは控える
・おかゆや温かいスープで胃腸をリセット
・山芋、とうもろこし、枝豆、小豆など「脾を補う食材」を意識
・しそ、みょうが、しょうがなど香味野菜で気の巡りを改善

② 生活習慣

・寝不足解消のため、できるだけ早めに就寝
・軽い運動やストレッチで気血を巡らせる
・深呼吸や散歩で気分を整え、肝のストレスを和らげる

③ 漢方薬の活用

症状に応じて、以下のような漢方薬が用いられることがあります。
・脾の疲れに── 補中益気湯(ほちゅうえっきとう):体力の低下や食欲不振に
・水分代謝の乱れに── 六君子湯(りっくんしとう):胃もたれや食後の膨満感に
・肝の疲れに── 加味逍遙散(かみしょうようさん):ストレス性の不眠やイライラに
・脾と肝の両方に── 逍遙散(しょうようさん):女性に多い気疲れや情緒不安定に

夏後半こそ“立て直し”のチャンス

お盆明けは、残暑の厳しさに加えて心身の疲労が一気に表面化する時期です。しかし、ここで脾と肝を立て直すことができれば、秋の体調を大きく左右します。逆に、だるさを放置していると「秋バテ」「風邪をひきやすい」「夏の疲れを引きずる」といった不調が長引きかねません。

夏の終わりに、胃腸をいたわり、ストレスをゆるめること。それが、秋を元気に迎えるための最大の養生法といえるでしょう。

お盆明けのだるさは単なる夏バテではなく、「脾」と「肝」の疲労のサイン。
・暴飲暴食や冷たいもの → 脾を弱らせる
・人づきあいやストレス → 肝を乱す

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「冷やしすぎ注意!かき氷は薬?毒?」

2025-08-05 07:20:40 | 出張相談

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「冷やしすぎ注意!かき氷は薬?毒?」

――江戸の庶民が一生に一度食べられるかどうかの貴重品であった氷。それが令和の今では、誰もが気軽に楽しめる夏の風物詩「かき氷」として親しまれています。しかし漢方的に見ると、この“ひんやりスイーツ”には「薬」としての側面と「毒」としての側面が存在します。ここでは、歴史と漢方の視点を交えて、かき氷の功罪を考えてみましょう。


◆ 江戸時代の氷は「薬」だった

現在のように冷凍庫が当たり前にある時代では想像しにくいですが、江戸時代の氷は夏の庶民にはほとんど手に入らない貴重品でした。冬の間に山で切り出した氷を氷室に保存し、夏に少量ずつ大名や富裕層に献上されたのです。当時は氷を口にできること自体が「薬」としての価値を持ち、熱にうなされる病人や、高熱を出した子どもの回復を助けるものと考えられていました。つまり「氷=命を救う可能性のある薬」だったのです。


◆ 現代のかき氷の魅力

現代では、ふわふわの氷に色鮮やかなシロップや果物を添えて、インスタ映えするスイーツとして大人気。火照った体を一瞬で冷やし、暑さで食欲を失っているときでも、かき氷なら不思議と口に運べるという人も多いでしょう。その清涼感は、酷暑の夏を楽しく過ごすための“癒し”でもあります。


◆ 漢方的に見る氷の働き

東洋医学では、氷や冷たい飲食物は「清熱(熱を冷ます)」という働きを持ちます。熱中症の手前の状態で、体が火照り、喉が渇き、汗が止まらないときなど、一時的に熱を鎮める目的では役立ちます。まさに江戸時代に「薬」とされた理由はここにあるわけです。

一方で、冷たいものを過度にとると「脾胃(消化器系)」の働きを傷つけます。漢方でいう「脾」は食べ物を消化し、気や血をつくる大事な臓腑。その脾は冷えにとても弱く、冷たい氷を大量に摂取すると、胃腸が働きを失い、「食欲不振」「下痢」「だるさ」といった“夏バテ症状”の原因になってしまうのです。


◆ 「薬」にも「毒」にもなる境目

では、かき氷を「薬」として楽しむにはどうしたらよいでしょうか。ポイントは「量」と「食べるタイミング」です。

  • 量を控える:一度に山盛りを食べるのではなく、数口だけで満足する。

  • 体が火照っているときに限定する:運動後や入浴後など、体温が高くなっているときには、少量のかき氷が気持ちよく作用します。

  • シロップやトッピングに工夫する:甘すぎるシロップは胃腸に負担をかけます。果実を使った自然な甘みや、ショウガ・黒蜜などを加えると、胃腸の冷えをやわらげてくれます。

こうした工夫をすれば、「毒」ではなく「薬」としての側面を享受できるでしょう。


◆ 夏の冷え対策と漢方

冷たいかき氷を楽しんだ後に「お腹が重い」「体がだるい」と感じる方には、健脾作用のある漢方がおすすめです。例えば:

  • 六君子湯(りっくんしとう):胃腸虚弱で食欲不振に。

  • 平胃散(へいいさん):胃が重く、湿気で消化力が落ちたときに。

  • 補中益気湯(ほちゅうえっきとう):夏バテで全身がだるいときに。

これらは、冷たいものや湿気によって弱った脾胃を立て直し、体力の回復を助けてくれます。


◆ 「涼」と「養生」のバランスを

かき氷は単なるスイーツではなく、歴史をたどれば立派な「薬」でもありました。しかし、食べ過ぎれば逆に体を弱らせる「毒」ともなります。これはまさに東洋医学の基本である「過ぎたるは及ばざるがごとし」の考え方と同じです。

今年の夏も猛暑が続きます。かき氷を楽しむ際は、「体を潤すご褒美」として少量を味わい、その後には温かいお茶を一杯添えてみるのもおすすめです。涼を取りつつ、胃腸をいたわる。その小さな工夫が、夏を健やかに乗り切る秘訣となるでしょう。

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江戸の暑さ対策と、漢方的“落とし穴”

2025-08-05 03:24:11 | 出張相談

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江戸の暑さ対策と、漢方的“落とし穴”

─「打ち水」は本当に体にいいのか?湿邪と夏の体調管理─

夏の風物詩といえば、風鈴、うちわ、蚊取り線香、そして「打ち水」。
打ち水は江戸時代から庶民の間で広く親しまれてきた“涼の知恵”で、玄関先や路地、店先に水をまくことで、地面の熱を冷まし、涼しさを呼び込む風習です。打ち水によって立ち上る水蒸気が気化熱を奪い、周囲の温度がわずかに下がる…そんな昔ながらの“天然のクーラー”として、エコな取り組みとしても再評価されています。

しかしこの打ち水、漢方的に見ると「一つの落とし穴」があるのです。


打ち水が“湿邪”を呼ぶ?

漢方には「六邪(りくじゃ)」という、自然界の影響によって体に不調をもたらす要素があります。風邪(ふうじゃ)・寒邪(かんじゃ)・暑邪(しょじゃ)・湿邪(しつじゃ)・燥邪(そうじゃ)・火邪(かじゃ)がそれにあたり、夏に最も注意すべきとされるのが「湿邪(しつじゃ)」です。

湿邪とは、湿度の高い環境に長時間いることで体内に“余分な水分”がたまり、気や血の巡りを妨げる状態。身体がだるくなったり、胃腸の働きが低下して食欲が落ちたり、むくみ・頭重感・関節の痛みなどを引き起こす原因になります。

さて、この湿邪は“空気中の湿度”だけでなく、「打ち水」によって人工的に生じた蒸気からも発生することがあるのです。

特に、風通しの悪い場所や、湿度の高い日本の夏においては、打ち水で地面から立ち上った蒸気が空気中にこもり、かえって周囲の湿度を上げてしまうことがあります。これが体にまとわりつくと、まさに湿邪のリスクが増すのです。


では、打ち水はNGなのか?

決してそんなことはありません。
打ち水には多くのメリットがあるのも事実で、やり方やタイミングを間違えなければ、むしろ心地よい自然の涼しさを体感できる素晴らしい習慣です。要は「どう打つか」が重要です。

以下に、漢方的な視点から見た“正しい打ち水”のコツをご紹介します。


【1】おすすめは「朝か夕方」

気温が最も高くなる日中(13時〜16時頃)に打ち水をすると、水分が一気に蒸発して、周囲の湿度を急上昇させてしまいます。これが湿邪の原因になります。

おすすめは朝の出勤前や夕方の帰宅後。特に夕暮れ時は、陽の気が落ち着き始め、風が通る時間帯。打ち水の蒸気もすぐに風に流され、蒸し暑さを生まず、気の流れもスムーズになります。


【2】「玄関・ベランダ」はOK、「室内周辺」はNG

打ち水はあくまでも屋外で、風通しのある場所で行うのが鉄則です。特におすすめは玄関先やベランダ、庭先など。逆に、屋内の勝手口や人通りのない裏手など、空気のこもる場所では湿気がこもってしまい、逆効果です。

マンションなどで風の流れが少ない場合は、扇風機で風を送ってあげると、湿気を拡散しやすくなります。


【3】体が湿邪に負けないための“漢方的養生”

湿度が高くなる夏は、体の内側から湿邪に対抗することも大切です。以下のようなポイントを意識してみましょう。

◎ 食材で「脾」を助ける

湿邪は消化器官=「脾」を傷めやすく、食欲不振や胃もたれを引き起こします。はと麦、とうもろこし、冬瓜、小豆、生姜、陳皮など、水分代謝を助ける食材を取り入れましょう。

◎ 漢方薬で“余分な湿”を抜く

体が重だるく、むくみが気になる方には「五苓散」「防已黄耆湯」「苓桂朮甘湯」などの漢方が体質に合う場合があります。冷房で足腰が冷えるタイプには「当帰四逆加呉茱萸生姜湯」なども効果的です。

◎ 汗をかいて巡らせる

適度な運動や半身浴で汗をかき、“気”と“水分”を巡らせることも大切です。汗をかくことは、体にたまった“湿”を外に出す自然なデトックス法。逆に、冷房でずっと体を冷やし、汗をかかない生活が湿邪の原因になります。


江戸の知恵を、令和の養生に活かす

打ち水は、江戸の人々の知恵が詰まった美しい風習です。しかし、時代や気候、生活環境が変わった現代では、「ただ水を撒くだけ」では体にとって負担となることもあります。

大切なのは、“涼”と“湿”を見極めるバランス感覚。打ち水の伝統を守りながら、現代の生活に合った形で楽しむことで、私たちの暮らしに自然な調和をもたらしてくれるはずです。

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麦茶は身体を冷やす?それとも温める?

2025-08-04 03:20:49 | 出張相談

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麦茶は身体を冷やす?それとも温める?

─意外と知らない「平性」の秘密と、夏に役立つ漢方的アレンジ─

夏になるとどの家庭でも冷蔵庫に常備される麦茶。香ばしく、さっぱりした飲み口は、暑さで疲れた体にスッと染みわたりますね。熱中症対策としても「とにかく水分を」と言われるこの時期、麦茶をがぶがぶ飲んでいる方も多いのではないでしょうか。

けれども、漢方の視点から見ると、「冷たい麦茶」は少し注意が必要なのです。


麦茶は“冷やすお茶”ではない?

一般に、麦茶=体を冷やすお茶というイメージが定着しています。たしかに、冷蔵庫でキンキンに冷やした麦茶を飲めば、物理的に体温は下がるように感じます。しかし、漢方では、食材や薬草の「性質(五性)」によって体への影響を見ます。

麦茶の原料である大麦は、「平性(へいせい)」という分類に入ります。これは「寒」でも「熱」でもなく、中庸で偏りがないという意味。つまり、麦茶自体には“冷やす作用”はあまりないということになります。

このため、麦茶は夏に飲んでも冷えすぎることなく、比較的安心して飲めるお茶なのです。


なぜ「冷やす」と思われているのか?

麦茶が「体を冷やす」と言われるようになったのは、おそらく“飲み方”に原因があります。
麦茶そのものが平性でも、「冷蔵庫で冷やした状態で飲む」ことによって、胃腸を直接冷やしてしまい、体が冷えることにつながります。

特に女性や高齢者、冷え性の方、汗をあまりかかない方などは、冷たい麦茶を飲み続けることで「脾胃(消化器系)」が弱り、食欲不振・下痢・むくみなどの原因になることも。
冷えと湿気が重なると、体内の水分代謝がうまくいかなくなり、「水滞(すいたい)」や「湿邪(しつじゃ)」による不調が起きやすくなります。


夏にぴったりの麦茶の“漢方的アレンジ”

では、どうすれば麦茶をより健康的に、漢方的に楽しめるのでしょうか? おすすめは、次のような簡単なアレンジです。

◎ 生姜をほんのひとつまみ

体を温める代表的な食材「生姜」を、麦茶にほんの少し入れるだけで、平性の麦茶が「微温性」の飲み物になります。特に冷房による冷えや、手足の冷えが気になる方にはおすすめです。生姜の香りが加わることで、気の巡りも良くなり、むくみや倦怠感の改善にも。

◎ 常温またはホットで飲む

胃腸が弱い人には、麦茶を「冷やさずに飲む」だけでも効果があります。朝起きて一杯の温かい麦茶を飲むことで、体内のめぐりが良くなり、一日のスタートがスムーズになります。ホット麦茶は、意外と香ばしさが引き立ち、リラックス効果も◎。

◎ はと麦や陳皮をブレンドして薬膳茶に

むくみや肌トラブルが気になる方は、「はと麦(ヨクイニン)」をブレンドすると利尿・美肌効果がアップします。また、「陳皮(ちんぴ/みかんの皮)」を入れると、胃腸の調子を整え、食欲不振や消化不良にも良いアレンジティーになります。


麦茶を“養生の一杯”に変える発想

何気なく飲んでいる麦茶にも、体にやさしい可能性がたくさんあります。
ただ水分をとるのではなく、体質や体調に合わせて、少しだけ意識を変えてみることで、麦茶は“夏の漢方的飲み物”として力を発揮してくれるのです。

「冷やす飲み物」というイメージにとらわれず、自分に合った飲み方を選ぶこと。それが、漢方における“未病を防ぐ”という発想につながります。

今年の夏は、ただの麦茶を“薬膳麦茶”にアップデートしてみてはいかがでしょうか?

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実は“赤紫蘇”が夏の漢方薬だった!

2025-08-03 08:16:59 | 出張相談

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実は“赤紫蘇”が夏の漢方薬だった!

─赤しそジュースはただの健康飲料じゃない─

夏の定番ドリンクとして人気の「赤しそジュース」。さっぱりとした酸味と、鮮やかな赤色が食欲をそそるこの飲み物、実は漢方的にも非常に理にかなった“夏の養生薬”だったことをご存じでしょうか?

赤しそは、漢方では「蘇葉(そよう)」という名前で知られ、古くから薬用として使われてきた歴とした生薬です。もともとは主に青じそを指していたものですが、赤しそにも同様の薬効があり、とくに夏に体調を崩しがちな方には心強い味方になります。

 

その効能は大きく分けて三つあります。

一つ目は、「発汗解表(はっかんげひょう)」と呼ばれる作用。簡単に言えば、体にこもった熱を汗とともに発散させてくれる働きです。夏は外気温が高くても、冷房の効いた室内で体が冷えてしまい、汗をかく機会が減ることで体内に熱がこもりがち。赤しその発汗作用がそのアンバランスを整えてくれます。

 

二つ目は「理気(りき)」作用。しその爽やかな香りは、気の巡りを良くし、ストレスや緊張で滞った“気”を動かしてくれます。これにより、夏にありがちなイライラや倦怠感、さらには食欲不振の改善にもつながります。

 

三つ目は「解毒(げどく)」作用。しそには毒素や余分なものを外に出す働きがあり、湿度や冷たいものの摂りすぎで“水毒”が溜まりやすい夏の体にはぴったり。むくみや下痢などの不調にも効果が期待されます。

さらに、赤しそに含まれるアントシアニンやポリフェノールなどの抗酸化成分は、紫外線による肌のダメージや老化の予防にも役立ちます。まさに「飲む日焼け止め」ともいえる存在なのです。

 

毎年なんとなく赤しそジュースを飲んでいた方も、今年からは“薬”として意識して取り入れてみてはいかがでしょうか? 体の内側から整えるこの一杯が、あなたの夏バテ対策の決め手になるかもしれません。

 

赤しそジュースの材料 (作りやすい分量)

【リンゴ酢を使って作るレシピ】                              【クエン酸を使って作るレシピ】

赤しそ … 50枚ほど                                          赤しそ … 50枚ほど

水 … 1リットル                                                 水 … 1リットル

砂糖(※) … 60〜80g                                         砂糖(※) … 80〜100g

リンゴ酢 … 150ml                                        クエン酸(食用)… 小さじ一杯

※砂糖はなんでもOKですが、クセもなくさっぱりした甘みのグラニュー糖で作るのもおすすめです。

赤しそジュースのレシピ/作り方

赤しそをため水で洗う

お湯に赤しそを入れて煮出す(5分)

赤しそを取り出して、砂糖を加える

粗熱をとり、クエン酸かりんご酢を加える

冷蔵庫で冷やす

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漢方専門寶元堂薬局楽天市場店 開局致しました。 漢方薬1日分〜販売しております。お気軽にお買い求めいただけるようになっています。 まだまだ商品登録中ですが、 宜しかったら是非、覗いてみてください。

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住所:〒神戸市中央区籠池通4-1-6


どんな人が“危険な熱中症”になりやすい?

2025-08-02 15:15:31 | 出張相談

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どんな人が“危険な熱中症”になりやすい?

東洋医学的に見ると、次のような体質の方が重度の熱中症に陥りやすいと考えられます。

タイプ

特徴

漢方的リスク

気虚タイプ

疲れやすく、汗が止まらない

汗と一緒に“気”が消耗し、倒れやすい

陰虚タイプ

体が乾燥しやすく、のぼせやすい

体の潤いがなくなり、“内熱”で意識もうろう

老人・虚弱タイプ

脈が弱く、食欲もない

気・血・津液すべてが不足しやすい

こうした体質の方は、日頃からの体力養生と、“汗をかいたら水だけでなく“気”も補う”意識が非常に重要です。

食事と漢方で、命の“水”と“気”を守る

真夏に倒れないために、日常的にできる東洋医学的ケアも大切です。

  • 気”を補う食材:米、山芋、はちみつ、豆腐、かぼちゃ
  • 潤い”を補う食材:白きくらげ、梨、すいか、れんこん、麦茶
  • 軽い塩分+糖分:梅干し、黒糖、はちみつドリンクなども◎

汗と一緒に失われるのは“命の気”

現代では「水分補給」が叫ばれますが、東洋医学ではそれだけでは不十分だと考えます。
汗とともに失われる“気”をいかに補い守るか――ここが命を分けるカギになるのです。

ふらつき、めまい、息切れ、異常な眠気や倦怠感があれば、それは「熱中症のサイン」であり、「気」が失われ始めている証拠かもしれません。

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今年の夏も、安全に、健やかに乗り切るために――
水と一緒に“気”を補う、東洋医学の知恵をぜひ日常に取り入れてみてください。


暑すぎて怒りっぽい…それ、“肝火上炎”かも?

2025-07-30 08:45:03 | 出張相談

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暑すぎて怒りっぽい…それ、“肝火上炎”かも?

梅雨が明け、夏本番。朝から太陽がギラギラと照りつけ、気温は連日35度超え。エアコンをかけても部屋の中がじんわりと暑く、外に出れば吹く風さえ熱をはらんでいます。

こんな酷暑の中、こんな気持ちになっていませんか?

  • ちょっとしたことでイライラする

  • 家族に八つ当たりしてしまう

  • 感情がうまくコントロールできず自己嫌悪に

  • 頭にカーッと血が上るような感覚になる

それ、もしかすると“気のせい”ではないかもしれません。
漢方の視点から見ると、それは「肝火上炎(かんかじょうえん)」という状態かもしれないのです。


「火」のエネルギーが頭に昇る ― 肝火上炎とは?

東洋医学では、人間の身体は「気(き)」「血(けつ)」「津液(しんえき)」のバランスによって健康が保たれていると考えられています。
なかでも「肝(かん)」という臓腑は、感情と密接な関係を持ち、特に「怒(いかり)」の感情をつかさどるとされます。

暑さやストレス、睡眠不足などが続くと、「肝」に熱がこもりやすくなります。この熱が“火”となって上半身に昇ってしまう状態が、「肝火上炎(かんかじょうえん)」です。

【肝火上炎の典型的な症状】

  • 怒りっぽい、短気になる

  • 顔が赤くなる、目が充血する

  • 頭痛やめまいがする

  • 耳鳴りや不眠、歯ぎしり

  • 口が苦く感じる

まさに「カーッと頭に血がのぼる」ような症状ですね。
このような状態では、自律神経も乱れやすく、心身ともに消耗しやすくなります。


猛暑×ストレス=肝火の暴走?

今年の夏は異常とも言える暑さ。気象庁の発表によると、全国の猛暑日(35度以上)は過去最多レベルとのこと。
この気温の高さ自体が、体内に「余分な熱=実熱(じつねつ)」を生み出しやすくします。

さらに、冷房の効いた部屋と炎天下の外を行き来する生活、職場や家庭での人間関係のストレス、寝苦しさによる睡眠不足なども重なると、まさに「肝火」が勢いを増す条件が揃ってしまうのです。


そんなあなたに漢方薬という選択

怒りっぽくなるのは「性格」ではありません。
体内のバランスが乱れている「体からのサイン」かもしれません。
ここでおすすめしたいのが、肝火を鎮める漢方薬です。

◼ 抑肝散(よくかんさん)

もともとは「子どもの夜泣きや癇癪」に用いられていた処方。
近年では大人のイライラ、怒りっぽさ、神経過敏にも広く使われています。

適応例:更年期のイライラ、介護ストレス、怒りの感情を抑えられないとき

◼ 竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)

体の中にこもった「余分な熱=実火」を取り去る作用に優れた処方です。
口の苦み、尿の異常、目の充血など「熱が上に昇ったサイン」があるときに。

適応例:顔が赤くなる、頭に血がのぼる、イライラして口が苦いとき

◼ 加味逍遙散(かみしょうようさん)

女性のための“気・血・肝”を整える処方。
ストレスによるイライラ、気分の落ち込み、月経前の情緒不安定に使われます。

適応例:情緒の波がある方、更年期、PMS、ストレス性の不調


肝火をしずめる夏の過ごし方

漢方薬とあわせて、日常の過ごし方でも“肝火”をやさしく鎮めていきましょう。

● 睡眠をしっかりとる

「肝」は夜の休息で回復します。とくに23時~3時は「肝の時間」とされるので、その時間にはしっかり眠っておきたいところ。

● 酸味をとり入れる

酢の物や梅干し、レモンなどの酸味は「肝」をやさしく養い、過剰な熱を冷ましてくれます。

● 冷やしすぎに注意

熱を冷ましたいからといって、キンキンの飲み物やエアコンの直風には要注意。体の外側だけ冷えて、内側の“熱”はこもりがちに。

● 緑のものを多くとる

「青」は五行で「肝」に対応する色。ほうれん草、小松菜、ピーマンなど、青菜系の野菜は「肝」の養生にぴったり。


まとめ:怒りっぽいのは、体の声かもしれない

気温が高いと、感情も乱れやすくなります。
でも、それは「性格が悪い」のではなく、「体のSOSサイン」。
そんな時こそ、漢方のやさしい処方で体の中から整えてみませんか?

「最近ちょっと怒りっぽいかも…」と思ったら、ぜひ一度ご相談ください。
あなたの“心とからだ”に合った漢方をご提案いたします。

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雨の日に頭が痛い…それ、“湿邪”のせいかもしれません。漢方でひもとく「気圧」と「水毒」の関係とは?

2025-07-29 07:50:08 | 出張相談

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雨の日に頭が痛い…それ、“湿邪”のせいかもしれません。漢方でひもとく「気圧」と「水毒」の関係とは?

雨の日、なんとなく頭が重い、ズキズキと痛む、気分もすっきりしない――そんな体調不良を経験したことはありませんか?
低気圧のせい?季節の変わり目だから?気のせい?――いいえ、それ、実は漢方でいうところの「湿邪(しつじゃ)」が関係しているのかもしれません。

◆“湿邪”とは何か?

漢方では、自然界の気候や環境の変化が身体に影響を与えると考えられており、それを「外邪(がいじゃ)」と呼びます。湿度の高い時期に体調が悪くなる原因は、まさにこの「湿邪」。
湿邪は体に余分な“水分”として入り込み、気(エネルギー)や血(栄養)、水(体液)の巡りを悪くしてしまいます。

特に湿邪は重たく、粘り気があり、停滞する性質を持つため、体に留まると「むくみ」「だるさ」「関節痛」「頭重感」「めまい」などの症状を引き起こすことが多いのです。

◆「頭痛」と「湿邪」の関係

では、なぜ“雨の日の頭痛”に湿邪が関係しているのでしょうか。

湿邪が体に入り込むと、体の水の流れが滞りやすくなります。その結果、「水毒(すいどく)」と呼ばれる、余分な水分が体にたまった状態になり、特に頭部への巡りが悪くなると「頭痛」や「頭重感」が生じるのです。

また、低気圧によって副交感神経が優位になると、血管が拡張し、神経が刺激されて偏頭痛を起こしやすくなるというメカニズムもあります。漢方ではこれを「気(き)」の巡りが滞っているとも捉えます。

さらに、もともと「脾(ひ)」=消化器系が弱い人は湿邪の影響を受けやすく、体内に余分な水をため込みやすい傾向にあります。雨の日に頭が痛くなるという人は、脾の弱さも一因かもしれません。

◆体に溜まった“湿”を追い出すには?

では、湿邪を追い出し、頭痛を予防・改善するにはどうすればよいのでしょうか?
漢方的なアプローチを3つご紹介します。


1. 「利水(りすい)」の漢方薬を取り入れる

体にたまった余分な水分を排出する働きがある「利水薬」が有効です。たとえば:

  • 五苓散(ごれいさん):水の巡りをよくし、むくみや頭痛、めまいに効果がある漢方薬。特に雨の日の頭痛にぴったりです。

  • 猪苓湯(ちょれいとう):利尿作用が高く、体内の水分バランスを整えてくれます。

  • 防已黄耆湯(ぼういおうぎとう):水太りタイプの人や、だるさ・関節痛がある人におすすめです。

症状や体質によって適した漢方薬は異なるため、専門家のアドバイスを受けて選ぶのが理想です。


2. 食養生で“湿”をためない食生活を

梅雨時期や雨の日は、体に余分な水分がたまりやすいため、「湿」を溜めないような食生活を意識しましょう。

おすすめ食材:

  • ハトムギ:利尿作用があり、むくみ解消に効果的。

  • 小豆:水分代謝を高める。甘く煮るより、塩ゆでやスープで。

  • とうもろこしのひげ(南蛮毛):実は利尿作用があり、お茶としても使われます。

  • ショウガやネギ:体を温めて湿を追い出す作用があります。

逆に避けたいのは、冷たいもの、生もの、脂っこいものなど。これらは体を冷やし、水の巡りを悪くしてしまいます。


3. 日常のちょっとした工夫も大切に

  • 湿度管理:除湿機やエアコンのドライ機能を活用して、部屋の湿度を下げるだけでも、体調の安定につながります。

  • 足湯や温かい飲み物:特に朝起きたときや、外から帰ってきた後などに体を温めると、湿の停滞を防げます。

  • 適度な運動:ストレッチや軽いウォーキングで、体の水分代謝を促しましょう。

「雨の日に頭が痛い」は、決して気のせいではなく、体の中に余分な水が溜まり、巡りが悪くなっているサインかもしれません。

そんな時こそ、漢方の知恵が役立ちます。
「湿邪を追い出す」「脾を補う」「水をさばく」――これらの考え方を取り入れることで、梅雨時の不快な症状も、少しずつやわらいでいくはずです。

不調を感じたら、体からのサインを見逃さず、未病(みびょう=病気になる前の段階)をケアしていきましょう。
雨の日も、心と体が軽やかに過ごせますように。

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