【翻訳会社】インターブックスの翻訳外注ノウハウ

外国語の対応にお困りの方のために、「翻訳を外注する」上で役立つことを語っています。

やさしい日本語

2020-05-13 08:59:18 | 日記
こんにちは
【翻訳商社】マンです

「やさしい日本語」

って
お聞きになったことありますか?

読んで字の如くで恐縮ですが
まだ十分に日本語がわからない人
たとえると(日本人の)子どもでも理解できるような
平易な日本語表現のことです

具体的には

1)簡易な表現を用いる
2)文の構造を簡単にする
3)漢字にふりがなを振る

といった工夫をすることで
日本語を伝わり易くまた
わかり易くするものですが
たとえば

再度 → もう一度(いちど)
余震 → 後(あと)からくる地震(じしん)
避難所 → ひなんじょ or みんなが逃(に)げる ところ
炊き出し → たきだし or あたたかいたべものをつくってくばる
亀裂の入った壁 → 壊(こわ)れた壁(かべ)    

今朝 7 時 7 分に関東地方を中心に広い範囲で強い地震がありました
 ↓
きょうの あさ 7時(じ)7分(ふん) 
関東(かんとう)地方(ちほう)で 
大(おお)きい 地震(じしん)が ありました

デマ → うその話(はなし)
ライフライン → 電気(でんき)ガス 水道(すいどう)
 めちゃめちゃです → 壊(こわ)れて います

といった表現に改めることです

1995年の阪神・淡路大震災の折に
言葉に不慣れであったがために
情報収集ほか災害対応に大変ご苦労された
在留外国人の方々のために
考案されたそうです

それから25年を経た今
総務省の「在留外国人統計」によると
在留外国人は約283万人
国籍は195か国にも上ります
(2019年6月現在)

できることなら
それら195か国からの方々にも
日本人に対してと同様平等に迅速に
情報が行き渡るようにすべきであり
それはつまり

"すべての方々の母国語に対応する"

ということですがさすがに
195にも上る多言語への同時翻訳と発信は
時間的にもコスト的にも
現実的ではありません

またWikipediaによると

「英語よりも日本語の理解力が高い在留外国人がマジョリティである」

という調査結果もあり

「英語(一言語)での発信さえ(日本語と)同時にしておけばいい」

という状況でもありません

それがゆえに
近年とみに耳や目にすることの多い
「やさしい日本語」
ですがこれは私【翻訳商社】マンからすれば
強力なライバルでもあります

しかしながらこの
「やさしい日本語」
その存在意義は弊社の経営理念である

世界との円滑なコミュニケーション
そして相互理解を

とぴったり合致していること

そして繰り返しますが
195言語同時翻訳が現実離れしていること
などを考えるとせめてこの
「やさしい日本語」
もっと普及して欲しい
なんなら弊社も事業化して普及に一役買いたい
くらいの勢いで

「できるかぎり多くの在留外国人に正確な情報が、平等に迅速に届けられること」

願わずにはおれません

行政機関(の公示物)を中心に普及が進んでいるので
「やさしい日本語」
機会あれば是非
ご覧いただきたいと思います