くる年よい年（に）……2006Review

　今年も残すところ、あと4時間弱になりました。しかし、年末年始、特に大晦日だというのに、本当に地上波テレビはNHKも民放キー局も「これは絶対見たい、見逃せない」と思えるような番組が数えるほど以下に減ってしまいましたね。こんなときはつくづく、スカパー！に加入していて（気がつけばもう契約してから丸５年が経過しましたが……）よかったと思います。

　私にとって、今年は仕事は引き続き順調に推移し、私生活はまあ穏やかとはいいませんが（笑）大きな変化もない年でした。ただ、全仕事に占める出版物（雑誌・書籍等）の割合はやはり減ったと思います。仕事量じたいは増えているのですが、印刷関係だけは横ばいなのです。まあ、私自身、雑誌はコンビニ、書籍もネット通販で購入することが圧倒的に多くなりました（細木オバハンや「国家の品格」のようなしょーもない出版物が紙資源を無駄遣いしているのを書店で見るとウンザリします）。

　さて、今年１年を個人的に振り返ってみると……。

○１月
　年明け早々、近藤貞雄さん（元中日ドラゴンズ、横浜大洋ホエールズ、日本ハムファイターズ監督）が亡くなったのは本当にショックでした。さらに今年は、バック・オニールさん（ニグロリーグ野球博物館理事長）、そして元TBSアナウンサー渡辺謙太郎さんなど、直接お目にかかり、貴重なお話もお聞かせいただいた野球関係者の訃報にたびたび接し、精神的にはしんどい年でした。
　当Blogをlivedoorからgooに変更したのもこの月でした。確かに大変なスキャンダルだったとは思いますが、根幹であるネット事業でユーザーの目に見える形で業務に影響があっては、継続利用をためらわざるを得ませんでしたね。

○２月
　当Blogで荒川静香選手に関してのエントリーが最多アクセスを記録。そのあともエントリーにはいろいろ貴重なご意見をコメントとしてお寄せいただき感謝しています。ただ、やはり露出度が増えたためか、あまり歓迎できないコメントもいくつかあり、やむをえず削除したものもあったのは残念でした（ただ、文面はすべて保存してあります）。
　下旬にはヤンキースのキャンプ地タンパで松井秀喜選手にインタビュー。貴重な機会を与えてもらった週刊ヤングジャンプ編集部の日向記者、そして松井選手とヤンキース広報の広岡勲さんには本当にいくら感謝の言葉があっても足りないくらいです。

○３月
　ワールドベースボールクラシック（WBC）で何度も崖っぷちにたたされながら日本チームが優勝。決勝をJSPORTSで担当したのがスカパー！の僚友・節丸裕一アナウンサーだったこと、そしてもっとも望んだ日本とキューバの決勝だったこともあわせて、本当にうれしい出来事でした。

○４月
　スカパー！MLBライブコメンタリーとして３年目のシーズンが開幕。公式戦最初の担当となったマリナーズ対エンゼルス戦で、城島健司のメジャー初本塁打を近藤祐司さんと生でお伝えできたのは光栄でした。
　所属する「野球文化學會」で幹事に就任。

○５月
　スカパー！MLBのPR番組「On The Field」に出演。スタジオで顔が出る放送は初めてだったこともあり、司会のレッド吉田さんやスタッフの皆さんにご心配をかけるほどの緊張ぶり（笑）。その反動で、７月の出演時にはコスプレ実況でおなじみのナベチョクこと渡邉直樹アナウンサーから借用した（ウソです。本当は自前！）ヤンキースのユニフォームを着用して出演するという暴挙を犯す（笑）。
　その渡邉アナとのコンビで今季５号本塁打を伝えた直後、松井秀喜選手が左手首を骨折し、読売ジャイアンツ時代からの連続試合出場が途切れる。今でもそのときのビデオは正視できないほどつらい出来事だった。

○６月
　フィラデルフィア、NYにメジャー取材旅行。フィラデルフィアではフィリーズ勤務のNed伊藤さんに大変お世話になる。NYでは昨年に続いてヤンキースのマイナー１Aスタッテンアイランド・ヤンキースを取材。開幕戦を観戦する。

○７月
　知人の知らせで、こそこそと、しかも事実に反する記述も多い私の悪口を書いていたBlogと、よりによって私の名前をかたって反論のコメントを（私が絶対にやらない匿名での投稿で）書き込んでいたダブル愚か者の存在を発見。問題のBlog管理者は私が警告を与えると、卑怯にも証拠隠滅のためにエントリーをすべて削除しやがった。オレにいいたいことがあるなら、（舐めるようにして私のBlogや公式サイトを閲覧してあら捜しをしていたのだから）堂々とコメントなりトラックバックなりしてきやがれ！
　ほかにも粘着質の後出しジャンケン人間やネットファシストのコメントに少々迷惑させられる。

○８月
　下旬から何かと多忙になり、申し訳ないことに当Blogの更新が目に見えて滞りはじめる。

○９月
　松井秀喜、故障者リストから復帰。

○10月
　カージナルス対タイガースのワールドシリーズ第４戦の実況（録画）を、菊田康彦さん、吉本靖アナとの「ラテン中近東『濃い顔』トリオ」で担当。1977年、初めて全国中継されたYankees対Dodgersのシリーズで完全にメジャーにのめりこんだ菊田さんや私にとってはまさに感無量の瞬間であった。
　
○11月
　特に何のイベントもなく○○回目の誕生日を迎える。公称「同年齢」のフリオ・フランコ（メッツ）の肉体を、渡米時にシェイスタジアムのロッカールームにて間近で見たが、腕の太さが私の太ももぐらいあるのに、ウェストは一回りぐらいしまっていて、すっかり落ち込んでしまった。アイツは絶対「改造人間手術」を受けているな（笑）。

○12月
　松坂大輔、井川慶らの来季メジャー行きが決定。スカパー！MLBの視聴者や、私のメジャー関連記事を目にする人たちも当然増えることが予想されるだけに、来季はさらにいい原稿、いい放送を心がけたいと、今から身の引き締まる思い（あくまでも「思い」だけなのが情けないんですが＝笑）。

　社会情勢などを振り返ってみれば、いじめ問題をはじめ、痛ましい出来事の多い一年でもありました。ただ、「来年はいい年になってほしい」というのではなく、私たち一人一人が「いい年にするんだ」という気持ちで臨まなければならないと、新年を前に決意を新たにしている次第です。

　では、2007年もなにとぞよろしくお願いいたします。

 

　Baseball Contributor
 　上田　龍