上田龍公式サイトRyo's Baseball Cafe Americain  「店主日記」

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タカノリよ、このままで終われるのか?

2005年11月04日 | Baseball/MLB
今年最下位を脱出し、3位に浮上した横浜ベイスターズ。多村仁、村田修一ら若きパワーヒッターが顔をそろえ、これからの数年が楽しみなチームではあるが、その陰で、かつての連続首位打者・鈴木尚典の存在感がすっかり薄くなった。一昨年は.311、19本塁打と主砲らしい働きを見せたものの、若手の台頭や自身の不調・故障などもあって、昨年から出場機会が減り、2004年は80試合で.267、わずか40安打、今季はさらに65試合と出番が少なくなって、17安打、.215と、かつての彼を知るものにとっては信じがたい成績に終わった。
来年の誕生日を迎えてもまだ34歳で、老け込むような年齢ではないが、内川に続いて若手の吉村も外野に挑戦するチーム状況では、レギュラー奪回はさらに難しくなるだろう。
元木大介の場合は、しょせん野球よりも巨人のブランドが好きだっただけの男だから、その引退は惜しくもないが、鈴木は違う。決してホームランバッターではないが、それでも常時出場すれば安心して三番を任せられるし、98年の日本シリーズでMVPに選ばれたように大舞台にも強い。
ベイスターズにしても、このまま彼を高給のベンチウォーマー、一軍半にしておくのは、得策ではないはずだ。
ならば、鈴木自身、他球団に新天地を求めるべきではないだろうか。少なくとも私は、「タカノリよりタカアキを大事にした」観のあるチームにいても仕方がないと思えてならない。
ディフェンス面の弱さはあるが、別にパ・リーグに行ってDHになれとまでは言わない。ただ、自分の出番があるチームを探すべきだと思うのだ。
ちなみに、鈴木尚典の今季終了時までの通算成績は、4434打数1362安打、打率307、本塁打139、666打点である。40歳まで現役でプレーして、今後、年平均100安打以上打てば、2000本安打、通算3割も決して不可能ではない。
レギュラーでプレーできるチャンスは誰にでも与えられるものではない。彼は一度それを失ったが、しかし過去の実績と余力を考えれば、再び第一線で活躍し、タイトル争いに名を連ねる可能性は十分にある。そうした機会を彼は無駄にすべきではないし、また球団経営者もそのチャンスを与えるべきである。

上田龍公式ホームページ「Ryo's Baseball Cafe American」
http://www.k2.dion.ne.jp/~ryoscafe/


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