3日目。5月1日。土曜日。道の駅はなわの朝。今日も5時半から大声で話をしている車中泊の人間の声で目が覚めた。
カップめんとコーヒーの朝食をとる。
道の駅の建物には、雪除けのような庇がついていて、ここにたくさんのツバメがいた。その数があまりにも多いので、場所をとりあって争いになっている。ツバメはおだやかな鳥だと思っていたので、攻撃しあっているのを見て、びっくりしてしまった。
今日の目的地は、ツーリングマップル(TM)に、林道天国と書かれている、いわき市北部の林道群だ。ナビでルートを検索すると、山中の一般道を直線的にゆくのと、北上して矢吹からあぶくま高原道路にのる大回りの道がしめされる。バイクを積んで山道を延々とゆくのは辛いので、有料道路をつかうことにした。
あぶくま高原道路から磐越自動車道にはいり、いわき三和ICでおりる。国道49号線沿いに車をとめておけるスペースをみつけてセローをおろした。気温は15℃だ。昨日は薄着をして寒い思いをしたので、今日は冬用のジャケットに防風パンツをはいた。
今日の1本目の林道は三大明神林道で、モトスポーツランドしどき、というモトクロス・コースの近くである。
モトクロス・コースがどんなところなのか、興味があるので見にゆくことにする。林道の入口を通りすぎて奥にゆくとモトスポーツランドしどきについた。受付の方に声をかけて見学をさせてもらう。車庫にはレンタルのモトクロス・バイクがたくさんおいてあった。
コース図をみると、右がモトクロス・コースで、左は林間エンデューロ・コースとなっている。
エンデューロ・コースは高低差のある荒々しいものだ。ここを全開で走るのは相当の度胸がいると思う。私も若いころだったらできたが、今はできない。年をとると飛ばしたいとは思わなくなるのである。
これからコースを走ろうとしているライダーたちが準備をしている。ここではバイクからウェアまでレンタルできるそうで、手ぶらでモトクロスが体験できるそうだ。
『モトスポーツランドしどき』から引き返して三大明神林道の入口についた。
三大明神林道は落葉や枝のたくさん落ちている道だ。
舗装部分もかなりあって走りやすい。ここでスマホの緊急地震速報が鳴りだした。バイクをとめると大地はゆれたが大したことはない。宮城県沖が震源の地震だった。
4、2キロで丁字路にぶつかった。
林道、三大明神線の基点がたっている。
丁字路を右折して椚合折松林道にはいる。道は少し荒れていた。
水たまりも多い。
また丁字にでる。左は登山口となっているからルートは右だ。ここで地図を見ていると神奈川ナンバーのセローにぬかれた。彼はまよわずすすんでいったから、道を知っているようだった。
林の中をすすみピークをこえると視界がひらけた。
大規模な伐採地にでたのだ。山が裸になっている。この地域はこのような伐採地が点在していた。
また丁字路にぶつかった。ここは折松林道の分岐だろうと判断して右にゆくことにする。
右折すると深ジャリの急坂だ。そこを上ると広場があり、その先は道が極端に悪くなる。
廃道のような雰囲気だが、進めるので先にゆく。
しかしこの道はどう見ても正しくない。大きな水たまりで引き返すことにした。
来た道を引き返し、右折した丁字路を左方向に下ってゆく。すると別の林道にぶつかった。ここに看板があり、右が折松林道だとわかった。左は折松にくだるルートである。
折松林道は林の中をゆく。上り下りがありカーブをぬけてゆく。すすむとY字路にでた。左の木に赤テープが巻いてあるが、右の道のほうが整備されているので右折する。
林の中のジャリダートをゆく。やがて大規模な伐採地にでた。男たちが作業をしているかたわらをすすむ。
しかしY字から3、9キロで通行止めになってしまった。こちらは作業用の道路だったようだ。
来た道を引き返し、Y字にもどって赤テープのまいてある左のルートをゆく。山を下ってゆくが道の手入れはよくない。こちらが硯石林道のようだが、すぐに通行止めになってしまった。
行き止まりの道ばかりを走っているが、これが楽しいのだ。水たまりをよけて、ヌタ場をこえ、ジャリ道のカーブをまがる。山の中を好きなように探索して、冒険をしているような気分なのである。深山を放浪するのは楽しい。これは私の先祖が山深い土地の出身者だからだろうか。遺伝子の中に深山を好む因子が組み込まれているのかもしれない。
雲がわいてて風がふいてきた。冬用のジャケットと防寒ズボンでちょうどよい気温だ。時間は12時前になったので、山を下って昼食をとることにする。折松に下る。TMには佐川商店という食料品店があるとコメントされているが、なくなったようだ。県道20号線をくだり、食堂がないのでコンビニで昼食を手に入れた。
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