最後に現れた巨大な海賊船。
しかし甲板では大きな爆発と怒声が聞こえている。
既にそこでは戦闘が行われているようであった。
ドーーーーーーンッ!!!
『あああぁぁぁ!!!』
『うぉぉぉおおおぉ!!!』
りん達の船に乗り込んだ敵艦隊の隊長は訝しげに頭を傾げた。
『…なんだ…何が起きてる?』
『わかりません。母船との連絡が先ほどから途絶えております。』
ドゴーーーーーーーンッ!!!
『そこだぁ~!!!』
『うぉぉおおあぁぁ!!』
母船からは火の手が上がり、聞き覚えのある怒号と共に海賊兵らは海へ投げ飛ばされるように吹き飛ばされている。
りん『…え…う…嘘でしょ?』
ハプティ『っ!!!』
よろめきながらクルツは海賊母船の甲板を眺めると息を呑むように驚いた。
クルツ『っ!!!』
敵兵の群がる足元に倒れながら、その脚の隙間から垣間見るその船上には見に覚えのある姿があった。
まだ動ける他の者達も、徐々に母船にて共に戦う者が誰であるか気づき始める。
エビちゅ『まさか( ̄◇ ̄;)!!』
王様『……う…ぐ…。』
hanana『っぁ!!!!!』
それは大きく、優しく、強い背中。
大きく肩を揺らし息を整えていたその男は鎧などは着ていない。
もはや気組みのみで動いていると思える程に傷だらけのその体の持ち主は苛立ちと僅かな安堵を覚えていた。
片方の顔をこちらへ向け舌打ちをし、八重歯を出し悪戯な笑みを浮かべながら言った。
『チッ!油断しやがって!』
もう疑う余地はなかった。その太く低い声。
満身創痍とはいえど、その姿形は忘れるものはいない。
クルツ『クルス兄ちゃんキタ━━━ヽ(*´□`)ノ゛━━━ァ!!!!!!』
りん『くーちゃん!!!!!!』
ハプティ『クルスくんだー\(^o^)/!!!!』
hanana『クルスさ~んヾ(≧∇≦*)ノ!!!』
エビちゅ『なかなかドラマチックな登場でちゅね( ̄◇ ̄;)!!!』
ポケットからMP回復薬を取り出し、hananaへ投げた。
hanana『(ノ。^0^)ノ[●]パシッ』
受け取った瓶を一気に飲み干すhanana。
hanana『ウグッ…ウグッ…ウグッ…プハー♪\(*´▽`)o゜★*:・。☆』
エビちゅ『なかなかの飲みっぷりでちゅね( ̄ω ̄ )』
クルス『呼んだか(゜Д゜)?hanana』
hanana『はいでしぃ~ヾ(≧∇≦*)ノ!!約束覚えててくれたんですねぇ~!!』
大地に足を力いっぱい踏みしめ、両手に青白いエネルギーを溜め込んでいるhanana。
hanana『ピースファーラー!!!!!!!!!!』
詠唱と共に両腕を上げると空いっぱいに広がる青い霧が皆を包んだ。
すぐさまオムーや透くんたちを蘇らせ、瀕死状態であった王様やエビちゅたちも全回復している。
オムー『おっ!!クルスがいる(=ω=.;)なんでだっ!?』
透くん『ありがとう…クルスさん…。』
クルスはポケットからさらにMP回復薬を取り出し、エビちゅへも投げた。
クルス『ほらよ(゜Д゜)』
エビちゅ『( ̄ω ̄ )ノ[●]パシッ…もらわなくても勝てまちたが、一応もらっておきまちょう』
するとこちらを向いているクルスの後ろから図体の大きい敵海賊兵が斧を振りかぶっており、
それにいち早く気づいたオムーは叫び知らせた。
オムー『…ックルス!!!!うしろだぁ~(≫ω≪.;)!』
グサッ!!!!
鈍い音が聞こえてくる。
しかしクルスの戦いを楽しむかのような笑みは消えていない。
オムーに言われるも前、クルスは剣を逆手に持ち替え後ろの敵の腹めがけて串刺していたのだった。
オムー『っ!!!』
クルス『…てめぇらと一緒にするな…俺の辞書に油断という文字はねぇ』
振り返り様、クルスは相手を一瞬で両断する。怒号と共に。
クルス『うぉぉぉおおおおおおおぉぉぉぉ!!!!』
一筋の光が見えてくる。
元いた仲間も加わり、一向は自分達に再び力を呼び戻し戦い始めた。
オムー『よっしゃぁ~(≫ω≪.)!!!本気出すお!!!』
hanana『いくでし><!!!!』
ハプティ『っしゃぁああぁ!!』
エビちゅ『エビちゅの逆襲のはじまりでちゅ( ̄ω ̄ )!』
さっちゃん『ぼくも戦います!!』
クルツ『うぉぉおおぉおお(>Д<)!!』
ヌコル『微力ながらわたしも戦います!』
透くん『わたしもがんばる!!!』
りん『さぁ!!みんなっ!第二ラウンドの始まりよ!!!』