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眩しい太陽・・美しい月・・そして世の中所詮金でちゅ

伝説の獅子たちが活躍する笑い泣き感動ありのアクションストーリー (c)2008hiyoko.現在原画製作中!

第壱百拾八話

2008-11-10 | ~回想の章(りん編)~
    ~回想の章(りん編)~


ヒュルルルルルルルルルルルルルルルルルrrr・・・・・・

ガシャッ!!!!



ヒュルルルルルルルルルルルルルルルルルrrr・・・・・・

ガシャッ!!!!



ヒュルルルルルルルルルルルルルルルルルrrr・・・・・・

ガシャッ!!!!


『ん・・?』

『すいません・・・今火をお付けします・・・』

『うむ・・・・・』



何かが家中のいくつかの行灯や松明を倒し、次々と各部屋は真っ暗になってしまっている。木と煉瓦で造られた、当時の時代としてはかなり立派なその家でも、それらの火が消えてしまうと月光のみに頼る他ない。



『あら・・誰か~!!行灯が消えてしもうた~!!火をつけてくれないか~!!』

『・・あれ・・こっちもだぁ~!!誰かぁ~!!』



各部屋で火を欲しがり、あるものは暗がりの中歩き、どこかに勢いよく体をぶつけてしまっている大きい物音がしている。



『そっちも行灯倒れたのか!?・・・(ドガッ)ぁ痛!!!』

『ぉ~い!!こっちもだ!!早くきてくれんか!!』

『他の部屋も消えているらしいな』

『そのようですね。今つけます・・・ぇっと・・替えは・・こっちに・・』




ヒュルルルルルルルルルルルルルルルルルrrr・・・・・・

ドサッ!!!!



ヒュルルルルルルルルルルルルルルルルルrrr・・・・・・

ガサッ!!!!



ヒュルルルルルルルルルルルルルルルルルrrr・・・・・・

ドサッ!!!!


『・・・・ん?・・なんだ今の音は?どうした!?』

『・・まさか・・・』

『・・これはもしや・・まずいっ!!早くファンブルグ自警団を呼ぶんだ!!』

『はぃぃぃぃ><!!!!!ひぇぇぇぇ~!!!!』



ヒュルルルルルルルルルルルルルルルルルrrr・・・・・・

ガサッ!!!!


ヒュルルルルルルルルルルルルルルルルルrrr・・・・・・

ドサッ!!!!


・・・・・・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。




様子がおかしいと近隣からの連絡がありファンブルグ自警団が呼ばれ、その現場に着くと、その家のものは全員息絶えていたのだった。


被害にあった家は、煉瓦と木で組み立てられた大きな3階建ての造りになっており、裕福層であろう、かなり大きな豪邸であった。
幅200m高さ数10mの大きな谷川に囲まれ、一本の橋のみで繋がれている岩場に建っている。

被害者の外傷は、首にできた切り傷のみ。それぞれが各部屋の行灯は倒れ、寝室でそのまま被害者は倒れ、建物への傷は皆無であり、争った形跡も見当たらない。まったくの犯人の懇請は残されていなかった。



自警団員『・・また・・ですね・・・。』

自警団長『・・うむ・・・・・・・・。』



その日は、いつも以上に蒸し暑い夜。自警団長の嫌な予感は的中していた。
以前にも同じような事件が起きており、一向に犯人は捕まらないでいる。



ファンブルグ自警団。

それは、国外からの侵略ではなく、国内での問題ごと、事件事故を取り締まっている専門の機関。この時代での警察としての役割を担っている。

そしてその機関でさえわからない難解な事件、犯人の捕まらない未解決事件に関しては、ファンブルグ兵第一連隊第一小隊の一部の精鋭に依頼するという形式を取られていた。




自警団長『半径50m以内に誰も人を近づけるな!!物証もさわるな!・・・トカマク様らをお呼びするんだ・・。』

自警団員『はっ!』




暫くすると、トカマクやクルス、アメル(現ハプティ)ら精鋭小隊が到着した。



自警団長『おつかれさまでありますっ!!!!』



クルスは、この頃は既に第一連隊に復帰し、今回の精鋭小隊にも選ばれている。
国外の戦いでさえ忙しい最中、精鋭小隊として自警団の助太刀仕事も従事しており、疲れた顔で、面倒臭そうに頭をかきながら馬を降りた。



クルス『全く・・・面倒くせぇな・・(゜Д゜)何があったんだよ・・』

自警団長『はいっ!!また・・例の事件が・・・我々の範疇を超えている案件です・・』

トカマク『わたしは被害者の外傷を見るわ!!アメルの班はすぐに指紋を!!クルスの班はすぐに足跡の検知を!!!自警団は物証が落ちてないかもう一度よくみて!!』

自警団長『はっ!!』

アメル『はぃ・w・ゝ!!!』

クルス『ぁいょ(゜Д゜)ゝ』



何回か同じような事件は取り扱っていたが、
今回もまた、精鋭小隊の力でも目立った物証も見つけることはできていないようだ。



クルス『くそ・・・またか・・足跡がないぞ(゜Д゜)!!!来るとしたら・・・
この橋だけなんだけどな・・・』

トカマク『家の中にもなかった!?』

クルス『あぁ・・・(゜Д゜)』




すると、トカマクは家を囲んでいる数10mの深い谷川を上から覗き込むように見ている。



トカマク『・・・・・。』

クルス『ここは登ってこれないだろ・・。』

トカマク『・・・・そうね・・』




アメルも検知が終わり、トカマクの元へきた。



アメル『トカマク様!!・・・指紋は家の人間のみみたいですね・w・;
犯人と思われるようなものは何もありませんでしたっ!』




トカマク『・・・・・・。』

クルス『・・あの切り傷、随分きれいだな・・武器はなんだ(゜Д゜)?』

アメル『それわたしも思った!!鋭利な刃物だとしてもあそこまで
きれいに切れるのかなって・w・;』

トカマク『・・・争った形跡がないのよね・・・』



この事件は今まで何回か起きていた事件にいくつか合致しているのだった。
足跡がなく、指紋もなく、物証も落ちていなく、争った形跡もなく、
首に切り傷を残し被害者は亡くなっている。

トカマクらでさえ頭を悩まされる事件が、当時何件も起きていたのだった。



クルス『・・・同一犯だな・・・(゜Д゜)』

アメル『なんか共通点が他にないのかな・w・;』




そこへ、再度物証を調査していた自警団長がトカマクたちのところへきた。




自警団『・・トカマク様!!・・やはり・・物証は何もありませんでした・・・全く・・・・痕跡が残されておりません・・・・』

トカマク『・・・・・・。』