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第壱百五拾話の推奨BGM。
http://jp.youtube.com/watch?v=XiqoHfkq4p8
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りんが第一連隊に入り数ヶ月。
エステンブルグの襲撃さえなければ平和そのもののファンブルグ国。
空には真っ白な雲と青い空が広がり、
冬には珍しい暖かな風と日差しが城下の町を活気付けている。
仕事も板についてきたりんは、今日はクルス、アメルと共に城下の巡回警備をしていた。
とは言え、平和な日が続く城下警備はほぼショッピングに等しい。
クルス『りん(゜Д゜)まだか?腹へったぞ 向こうの露店いこうぜ』
アメル『どの店・w・?』
りん『あぁーあれほしぃ~><』
りんの目に留まったのは、今年流行りの服ニット、ムートンだ。
服屋から離れられないりんが待ちきれないクルスとアメルは周囲の食べ物屋を見回している。
クルス『お・・・ハンバーガー店があるな・・(゜Д゜)』
アメル『マックもいいけどあそこの中華のお店のがいい・w・ノ』
りん『あぁー・・黒と紫は品切れかなぁー_ノ乙(、ン、)_やっぱり人気あるんだなぁー』
この時期は先行して春ものが売りに出されており、ブーツ、帽子、ブレザーなど
ファッションに気遣う女の子にとっては目移りが激しくなる季節である。
クルス『・・・そうだ!りん(゜Д゜)!王様にさ、新しい仲間いれろって言われてんだよ!誰かめぼしい奴みつけるべ』
店頭の服を体にあてがい、鏡をみつつ品定めをしているりんは、
品物を凝視しつつ意識半分で答えている。
りん『そうだね~こういうときしか勧誘できないからね~・・・』
クルス『昼飯どこで食うか決めながら勧誘するか(゜Д゜)』
アメル『勧誘はクルスくん頼んだノωノ』
クルス『アメルも声かけるんだよ(゜Д゜)』
アメル『えぇー(´゜д゜`;)』
やっとウィンドウショッピングが終わったのか、りんはクルスとアメルの場所へ戻ってきている。
りん『おまたせ^^今度あの服買いにこよっと』
アメル『おかえり・w・勧誘とお昼ご飯探しだってさ』
りん『了解^^』
クルス『おしっいくか(゜Д゜)』
ファンブルグ東町の大通りには、昼時となると東洋や西洋の食べ物など枚挙に遑がないほどたくさんの食べ物が並んでいる。
うまそうな香りが歩行者のいい宣伝の役割であり、店頭に出ている店員たちも
客への声かけを絶やしていない。
人通りが多く賑やかなこの道で、りんとクルスとアメルは歩行者と何度もぶつかりそうになりながら、昼ご飯の場所と軍兵勧誘できそうな人を探し歩いている。
クルス『あの男なんかいいんじゃないか(゜Д゜)?』
クルスはいかつい男を発見し、わかるように指差している。
クルス『あいつ(゜Д゜)強そうでいいんじゃないか?』
アメル『あぁーあぁいうタイプは案外軟弱くんが多いよーwー』
根拠があるのか、アメルは人を見抜けると得意げに語っている。
りん『アメルわかるのw?』
アメル『わたしは兵士を見る目があるんだからーwーフ』
クルス『ほんとかよw』
すると、スラッと足の長い女の子が3人の目の前を横切るのだった。
りん『あっ!!この女の子・・・・魔法強そうじゃない?』
アメル『うーんーwーあのタイプは打たれ弱い子だから訓練中に逃げ出すタイプかも』
りん『うーん・・言われて見れば・・・』
クルス『・・・・なんでわかるんだ(゜Д゜)?』
アメル『さぁ・・・才能かもーwー』
クルス『いまいち信用しがたいw』
次に3人の目に飛び込んできたのは、背丈こそ小さく幼げであるが、
一際存在感のある女の子であった。
りん『あの子は?実は強かったりして・・』
アメル『う~んーwー強い・・・かも・・・』
クルス『・・・・あの子か(゜Д゜)』
クルスは声をかけようと近づくと、その子は3人の視線に気づいたのかこちらに視線を送り返している。
******『^0^?』
クルス『あの~・・・今ファンブルグ軍の兵隊勧・・』
******『きゃっナンパっ><!!すいません!!!hanaはこれから塾に行かないといけなくてっ^0^;!!失礼しますっ!!!!』
クルス『・・・・・(゜Д゜)』
りん『ぶwwww』
アメル『ww』
何かと勘違いをして即断りの返事をしたその女の子は、
そそくさと人ごみの中に消えていく。
クルス『最後まで聞けよ・・・(゜Д゜)』
りん『まぁまぁ^^;』
アメル『とりあえずご飯食べよ・w・ノ腹が減ってはなんちゃらだよ!!』
りん『戦はできぬね^^;』
なかなか勧誘を成功しない3人は、アメルお得意の虫食われ諺を皮切りに、空腹を満たすことを優先し、食べ物処を探すことにしたのだった。