自警団や軍のエリート小隊である第一連隊の面子にも関係していた。
トカマクが考えていたのは第一発見者の合図で一気に囲い込み、
その場から逃げられないよう円陣形で包み込む作戦。
第一連隊のプライドを賭けたこの戦略の第一発見者は誰が選ばれることになるのだろうか。
もうすぐ夜明け間近。東の雲は若干赤色に明るんできている。
風も冷たく、トカマクらの疲労もピークに達していた。
トカマク『(・・・あと少し・・あと少しで町の際に・・もう少しで出てくるはず・・)』
精鋭小隊に自警団も加わることで町の端から端までゆっくりと穴のない捜索が行われており、
着実に追い詰めている。
クルス『(・・・でてきやがれ・・・(゜Д゜)』
衛兵1『(・・もし私が見つけたらすぐ叫ぼう・・・一人じゃ絶対勝てないーー;)』
各々が家の間の一本道をゆっくりと進み、どこかに潜んでいないか左右を見回している。
朝になろうとしているその町は捜索隊以外誰も起きてはおらず、家の明かりも消え、
ただ馬の歩く足音が響いているだけであった。
アメル『うぅ・・・>w<暗いしさぶいし最悪だぁ・・・』
衛兵2『(あと少しで町の際かなぁ・・このまま出てこなかったりして・・
だとしたら本当にすごいよなぁ・・)』
すると、衛兵2に信じられない光景が目に入ってくるのだった。
家と家に挟まれた一本道。
どこからきたのか、憧れの人が突如目の前に現れている。
衛兵2『・・・・・え!?・・・・・り・・・・りんさん!!!!』
りん『ぁ・・おはよう^^衛兵2さん』
大して驚く様子もなく、りんは平然と挨拶している。
衛兵2にとっては、まさかこの場所で会うとは思ってもいなく、
全く予想にしていなかった為、驚きを隠せていない。
衛兵2『・・・ぇ・・・ぁ・・・ぉは・・ぉはようございますっ!!』
りん『こんな朝早く何してるの?』
その風貌はたとえ夜でもいつもと変わりが無く美しい。
体のラインを自然と浮き立たせているその水色のカジュアルウェアは溜息がでるほど
綺麗に着こなしている。
衛兵2『・・ぁ・・ぇっと・今・・連続犯人を捜索しているんです。
ぇっと・・・・りんさんは?』
りん『わたしは早朝散歩だよ^^家がここから近いから』
衛兵2『あ!いいですねっ!!ウォーキングなんですね^^ははっ!』
衛兵2は会えた嬉しさと驚きでやや混乱したまま返事をしている。
衛兵2『・・じゃなかった!!!今この辺歩いていると危ないです!!
犯人がうろついているかもしれないんですよっ><!!』
りん『え!?・・そうなんだ・・どうしよ・・・そろそろ帰った方がいいかな・・』
衛兵2『そうですね!そっちの僕が歩いてきた方面は捜索済みです。
気をつけて帰ってください><!!』
りん『うん^^ありがとう。頑張って下さい。』
衛兵2『はは^^ゝ任して下さい』
衛兵2は、りんが見えなくなるまでその後姿を見続けている。
帰り道が心配であった事と目に焼き付けたい程見とれてしまう事が加わり、
より一層りんへ向けられた視線をはずす事はできなかった。
まさかの運命的な仕事場以外での出会いに衛兵2は嬉しくてたまらなく、
りんが見えなくなるまで衛兵2はずっと見送っている。
衛兵2『(・・りんさんにこんなに朝早くこんな場所で出会えるなんて^^
ついてるなぁ・・ぼくは・・)』
暫くすると、綺麗な朝焼けが顔を出してきている。
太陽光が地球大気で散乱することにより発生するこの現象は夕焼けと同じ原理だ。
若干夕焼けより朝焼けのほうが赤みが弱いのは,チリが夕方のほうが多いためらしい。
その日の朝焼けの赤みは弱く、トカマクらの目に映っていた。
砂漠を一望できるその場所の町の最西端で小隊や自警団らは集まっている。
トカマク『・・・・みんな異常はなかったの!?』
クルス『うちの班の奴らは誰もみてないらしいな(゜Д゜)』
アメル『うちの班も何も発見できなかったそうです・w・;』
衛兵1『うちの班もです・・』
衛兵2『うちの班も誰もみていないそうです・・』
夜明けと共に最果ての場所まで到着した精鋭小隊や自警団たちは、
とうとう最後まで犯人らしき人物を発見することはできなかった。
トカマク『・・・これは一体・・どういうことなの・・』