hanana music
http://www.youtube.com/watch?v=GCs0Nq_Aa2o
オムー『はじまるぞ…=ω=.;』
アメル『・・・ゴク・・(・w・´;)』
ファラン『はて、どれほどの力があるかーω■』
クルス『楽しみだな(゜Д゜)』
3万の観客に囲まれたhananaたちは既に威風堂々と構えに入っている。もうそこに迷いは微塵も感じられない。互いの伝説の獅子としてのプライドを懸けた戦いである。
今までにない動きをみせている少女。それは何十年と修行を積み続けた僧侶のように、背筋をピンと伸ばし、寸分狂いもない詠唱とその手捌き。hananaもエビちゅと同じく、魔方陣を自らの手で空中に作り上げていく。
hanana『リンダ・・・ダルタ・・・リカブロ・・』
シューーーーーーーーン・・・
ピピピピッ
エビちゅの攻撃詠唱を表す真っ赤な魔法陣とは違い、その魔方陣は青く輝き、頭上に幾つも浮かび上がっている。
変装王様『おっほっ(■ω■.)!陣を描いておる!』
トカマク『間違いない。クレリック、回復魔術師だわ。』
りん『あの子の魔方陣・・すごく綺麗・・・』
と同時。石畳のリングを踏みしめながらエビちゅへ猛突進するボルケノゴーレム。その地響きは会場だけではない、南町一帯まで響いている。獲物を慄かせるには十分すぎる眼光だ。
ボルケノ『グワンゴォォォォォ!!!!』
ズシーン!ズシーン!ズシーン!!
顎をあげた表情を崩さぬまま、エビちゅは両手を挙げ攻撃詠唱を放つ。
エビちゅ『レグレッファイアッ\( ̄◇ ̄ )/!!』
ドゥルドゥドゥルドゥル!!!
エビちゅがいるやや後方空中に浮かぶ無数の魔法陣から形成され、一瞬にして頭上に放たれた魔法火炎。360度敷き詰められている観客席の頭を舐めるように大きな弧を描き、hananaへ向かっている。
ギュイーーン ギュギュギュイーーーーーーーン
エビちゅの炎の進む勢いにより、りん達の髪も巻き上げられる。
オムー『ぐぉっ≫ω≪.!』
クルス『危ねっ(゜Д゜;)』
アメル『うぁっ(>w<´;)』
リングから発されたのは気迫あるゴーレムの声。会場の観客席に決して飲み込まれない強い気組みある掛け声は、hananaの士気をもあげる役目だ。
ボルケノ『グフーーーングッ!!!!』
エビちゅの体を覆うほどの大きな手が握り締められたボルケノの拳は大きい。一挙にエビちゅへ距離を詰めたボルケノと後ろを走るhanana。上方からエビちゅへ押し潰すように向けられたボルケノのパンチがエビちゅへ向かうと、
ボルケノ『ファガァァァァァーーーッ!!!!』
ドゴーーーーーーーーーーーーン!!!
煙と共に石畳のリングを粉砕し辺りに破片を撒き散らせた。
アナウンス『ボルケノ選手の攻撃ぃ~!!!』
観客は今までとは違う攻防に興奮冷めやらず、歓声の声が止まることはない。
『わぁぁぁぁああああぁぁぁ』
『ああああああああああぁぁぁ』
エビちゅ諸共粉砕するはずだったボルケノの拳は空を斬ったようだ。ボルケノ自身にもその感触はわかっていた。
ボルケノ『ゴフッ!?』
hanana『ボルケノさん!!右だ!!!』
ボルケノの右腕の横にかわしたエビちゅがいる。
エビちゅ『フンッ( ̄ω ̄ )くらいなちゃい』
ギュギュギュギュイーーーーーーーーーーン!!!
すると観客席を大きく迂回した無数の炎が既にhananaを捉えていた。
ドゴーーン!!ドゴドゴドゴドゴーーーーーーーーーン!!!!
リング一帯に黒煙が大きく出来上がる。
アナウンス『おぉっとぉ~!!!エビちゅ選手の火炎があたったぁ~!!』
オムー『はぇぇ=ω=.;』
アメル『やられた(・w・´;)!?』
りん『焦げ臭いわね・・ダメージがあったのかも・・』
闘技場を十字に切る通路からは吹き抜けとなる風がリングを吹き込んでくる。作られた黒煙の煙はすぐに掻き消され、魔法火炎の直撃した様子が見えてきた。
そこには、丸くなり、hananaから魔法攻撃から守るボルケノの姿があるのだった。怒涛のように会場を渦巻く歓声は尚大きくなる。
アナウンス『またもボルケノが身代わりになったぁ~!!』
『おおおおおおおおおおおおぉぉぉ』
『わぁぁぁぁぁああああああぁぁぁ』
またもその体は致命傷を負っていたが、作られた青く輝く魔方陣のひとつを操りすぐさま詠唱をするhanana。
hanana『キュアエクストリーーーーームッ><!!!』
今までに聴いたことのない心地のよい高鳴りと共に、青い濃霧を走らせ、みるみるうちにボルケノの傷が癒えていく。
ボルケノ『ゴフ・・・グフンガ・・ゴワ・・ゴワゴワ!!!!』
hanana『このまま攻撃だ!ボルケノさん!!』
ボルケノ『ガッフッ!!!』
避けて距離を取るエビちゅを追うようにボルケノはジャンプをした。その両手は鉄槌攻撃の振りかぶりを空中にてしている。
ボルケノ『グォーーーーーーーーーッフッ!!!』
突如エビちゅの真上に太陽の光を大きく遮り現れたボルケノの姿に、余りの防御から攻撃への展開の速さにエビちゅは驚きの顔を隠せない。
エビちゅ『( ̄ω ̄ ;)!?』
バゴーーーーーーーーーン!!!!
hanana『やったっ!!』
しかしそこにあるのはエビちゅの残像。ボルケノの目は必死にエビちゅの姿を追っている。
ボルケノ『ゲグングッ!!』
hanana『!?』
シュパッ
一瞬、hananaの横に乾く弾いた音が僅かに聞こえた。
hanana『ぇ?』
それはエビちゅの素早いステップによる地面との接地音。時既に遅し。エビちゅはhananaへ間近へ接近しているのだった。
エビちゅ『チェストォッ( ̄◇ ̄ )!!』
決して長いとはいえないエビちゅの突き上げの蹴りがhananaの顎を捉える。
ガコッ!!
hanana『ぐぁっ><!!』
その状況に気づいたボルケノも後ろを振り向き、大きな拳を振り上げ、荒々しい声でエビちゅへ振り下ろした。
ボルケノ『グアガァァァァ!!!!』
エビちゅ『く( ̄ー ̄;)』
皮一枚でエビちゅの体の数倍の大きさをもつ拳を避けるエビちゅ。
しかし慣性による首から下げられていた装飾品は、いまだ元いた位置に残り、ボルケノの制空権に触れていた。
ブンッ!!
ピッ!!
粉砕された地面と共に、エビちゅの首輪が地面一帯に散らばる音を残している。
ドゴーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!
バラッ パラパラパラパラ・・・・
コロコロコロコロ・・・・
尻餅を付きやっとの思いで避けたエビちゅは首跳ね返り起きにて体勢を立て直した。
ドテンッ!
シュパッタタッ!!
エビちゅ『まだまだでちゅ( ̄◇ ̄ ;)ノ!!』
次なるエビちゅの火炎が四方八方から飛んできたが、ボルケノは手の平、足、全身にてhananaから炎を防いでいる。
ボルケノ『グンゴォーーーーーーーーーーー!!!!』
ギュイーーーーーーーーーーン!!
ドゴーーーーーーーーーーン!!
アナウンス『ボルケノ選手!足で防いだぁ~!!』
ギュギュギュイイイイーーーーーーーーン!!
ドゴゴゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーン
アナウンス『腕!足!胴体!顔面!!全て防いでいるぅ~!!』
hananaを守る為にダメージを負い続けるボルケノと自身への回復魔法の手をhananaは休めていない。
hanana『・・・キュアエクストリーーーーーーーーーームッ><!!』
瞬時に回復させる今までにない術に会場は我を忘れて歓声を送っている。hananaたちはエビちゅの攻撃力により押されていたが、時間と共にエビちゅは距離を縮められ、ボルケノの拳に捉えられてきていた。
hanana『そのままパンチだ><!!ボルケノさん!』
ボルケノ『ガングォォォォ!!!』
バコーーーーーーーーーーーーン
ボルケノの豪腕の攻撃に、石畳のオクタゴンリングは徐々に原形をなくさせており、かろうじて避けるエビちゅの息は荒い。
エビちゅ『とっ・・・はぁ・・はぁ・・( ̄◇ ̄;)』
クルス『つぇぇじゃねぇかあいつら(゜Д゜)』
りん『すごいコンビネーションね!』
アメル『エビちゅと互角(・w・´)!?』
オムー『いや、むしろ押してるな=ω=.;』
変装王様『やるのぉ(■ω■.)』
アナウンス『先程の少女が!少女とゴーレムがエビちゅ選手を圧倒している~!!!!』
『おおおおおおおおおおおおぉぉぉ』
『わぁぁぁぁぁああああああぁぁぁ』
hanana『・・はぁ・・はぁ・・ボルケノさん・・あと一息だよ!』
ボルケノ『・・グフゥ・・・グフゥ・・・』
王様『世の道しるべとしてあの少女に受け継がれたのじゃろう。天は清き心を見極めたりーωー』
母『すごぃわ・・すごすぎる・・』
父『hanaが、伝説の獅子なんて・・これ夢じゃないよな?』
湖乃『お姉ちゃんかっくいぃ~(^0,^♯)!!!』
ファラン『エビちゅめーω■さすがじゃ。覚醒させたか・・よく見定めた・・あの少女こそ第六の伝説の獅子クレリックの使い手じゃな』
エビちゅ『はぁ・・ふぅ・・やりまちゅね・・( ̄◇ ̄;)』
息を整えつつ、hananaたちへ話しかけるエビちゅにhananaは意気揚々と答えている。
hanana『ボルケノさんをいじめる人は許さないでしっ!!!』
エビちゅ『エビちゅのシナリオでは覚醒させることだけでちた( ̄ω ̄;)決して・・決してエビちゅが負けるなんてシナリオは存在しまちぇん( ̄◇ ̄;)!!!。』
hanana『わたしは・・ボルケノさんを守る!!!』
ボルケノ『グフッ!!』
エビちゅ『しょうがないでちゅ( ̄ω ̄;)禁じ手を使いまちゅか・・・。』
エビちゅは徐に袖中に隠されていた数珠を取り出し、両手にぶら下げ詠唱を唱え始めた。
エビちゅ『フンダラバンダビオ~~\( ̄ー ̄ )/~ブヂダラバダラアビオ~エガビガバラダビオ~デダラバダランバビバラバビオ~・・・・』
エビちゅ『!?』
ボルケノ『!?』
アナウンス『両者体勢を立て直しているぅ~!!おぉ~っと~!エビちゅ選手またも詠唱を続けたぁ~!!』
熱狂している観客席に紛れたファランと偽名を使っている王様は、その何かに気づくのだった。
ファラン『ん!?・・・・おぃ・・うそじゃろ・・・ーω■;?』
一方、王様に変装を依頼された男もその何かに気づき始めていた。
変装王様『むぁ(■ω■.;)!?・・な・・なにをしておる!!あやつ!!』
前の観客を押しのけ、リングにいるエビちゅへ見入っている変装王様。その狼狽えにトカマクも動揺している。
トカマク『ど、どうされたんですか!?王様!?』
エビちゅ『リガンダウルデルアバラビオ~・・・覚醒ができれさえすれば国の為にもなるでちょう・・ただ・・エビちゅのプライドは誰にも踏み躙れまちぇん・・さっさと降参すれば良かったんでちゅ・・・~\( ̄ー ̄ )/~』
hanana『!?』
ボルケノ『!?』
他の者達も二人の様子の変わりぶりが解せていない。
クルス『どうした(゜Д゜)?』
オムー『なんだ=ω=.?』
アメル『(・w・´)?』
りん『まさか・・あの呪文は・・・』
エビちゅ『ドテンドアバラビオ~・・思い知るがいいでちゅ・・・・~\( ̄ー ̄ )/~』