KISSYのひとりごと

日々感じたこと、ドライブ日記やDVDのレビューなど…徒然なるままに綴っています。

「抑止力」という名の欺瞞

2010-05-19 10:51:27 | 在日米軍問題

 米軍普天間基地の県内移設を公言している鳩山首相。このこと自体が公約違反の何者でもないのですが、鳩山氏が口にする「海兵隊の抑止力」とはいったい何でしょうか。

 「抑止力」とは、「抑えとどめること。また、ある行動を思いとどまらせること」(goo国語辞典)とあります。日本の首相の言葉ですから「日本有事」の「抑止力」として海兵隊が必要だということでしょう。しかし、今日の国際社会において「日本有事」などということが、現実的な問題としてありえるのでしょうか。

 拉致問題や、不審船、核開発疑惑など、たしかに北朝鮮の行動に問題があることは否定しません。けれども北朝鮮が日本に対して戦争をしかけてくるなどという話は、非現実的ではないでしょうか。 そもそも「抑止力」というなら、仮に北朝鮮が軍事行動を起こそうとしたときに、それを思いとどまらせる「力」を持っていなければなりません。しかし、在沖海兵隊は、1年の大半を沖縄の外で作戦行動にあたっている部隊であり、「即応力」として役に立つのかどうかも疑問です。

 そういう意味で、興味ある発言をしている方がいらっしゃいます。

http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2010/01/post_478.html

 氏のおっしゃるとおり、「抑止力」「即応力」を考えれば、沖縄よりもグアムの方が地政学的にも優位なのは明らかです。それなのに、なぜ、沖縄なのか。

 答えは明瞭。沖縄に部隊を展開しておいたほうが「安上がり」だからです。「思いやり予算」をふくめ、米軍にこれほどまでに予算をつぎこんでいる国はほかにはありません。日本が1年間に在日米軍のために使っている経費は、第2位のドイツの倍にもなるのですから。

 60年安保から50年の節目の年、在日米軍基地のありかたもふくめ、新しい日米関係をどうするのか、国民的な大討論が必要な、いえ可能な時代になったといえるのではないでしょうか。

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