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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

「感情」は生命40億年の精華!(感情から観たゆるし 3/10)

2012-09-05 | 第四章「愛とゆるし」

 爽やかな秋の気配を感じる。視覚をはじめ人間の持っている五感に感謝であるが、実は最近の脳科学では感情も、知覚の一種と考えられているようだ。

 さて、先日、朝一番で多摩動物公園に行き、昆虫館でハキリアリのコーナで足をとめ、素晴らしい展示を見学した。沢山のアリが、展示場の葉を切り取り、巣に運んでいく。そういう展示だが、見ていて本当に不思議な想いがした。ハキリアリは各々の個体のためだけでなく、他の個体に共感したりする不思議さを持っている!

ハキリアリの動画:http://www.youtube.com/watch?v=yjE_5r7NC0E

 最近、アントニオ・R.ダマシオ氏の「感じる脳」(ダイヤモンド社)を読み返しているが、前頭葉を物理的に損傷した患者の方々の研究などから、ダマシオ氏は次のように言及している。

 「情動と感情の完全性が人間の正常な社会行動に必要なことは、ほとんど疑問の余地がない。」 同書205ページ

 「共感、愛情、当惑といった社会的情動は、ある種の動物にも単純な形で存在することは知られているが、もし人類が、そのような社会的情動で他者に反応するという能力をもたない個体群から発達していたら、この世はいったいどうなっていただろうか。」同書205-206ページ

 地球上に生命が生じ進化し始めたのは40億年前と言われている。そして原始的なバクテリアも免疫反応から苦と快を識別して生きながらえて来たのだろうが、生命が進化するにしたがい、高度な感情(愛や共感のような領域)まで持つようになってきたのだ。私は、動物公園のニホンザルやチンパンジーから、本当にそうだなと実感する。

 「生き甲斐の心理学」は、そういった<感情>を臨床心理学の伝統から大切にしてきた。湧いてきた感情には深い意味がある(まあ、40億年の歴史が背景にあるのだろう)。そして、その解釈が的確にできれば、それこそ叡智でもって問題を乗り越えることができるのだ。

 嫉妬や激しい怒り。こうした感情に震えおののくのではなく、自分を責めるのではなく。何故、そうした感情が湧いたのかを深く考える。そこがポイントである。先日お話した、等価変換創造理論にも似ていて、青虫(暗い感情)は叡智を尽くせば蝶(明るい感情)になる。勿論、人間個人の知恵は限られている、どうしても新しい観点が持ちにくい。それ故悩むのだ。そこを「生き甲斐の心理学」の知識で乗り越えたり、支援してもらったりする。

 感情から観るゆるし 3/10

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