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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

猫は今のコロナ禍をどう見ている?(6/10 五感と喜怒哀楽)

2021-05-21 | 第二章「五感と体感」

縄文時代という余り分かっていない時代の小説を書こうとしている中で、夏目漱石の「吾輩は猫である」を読み始めているのだが、とても勉強になる。私も含めて日本人は比較文化的な見方がどうも弱い。その中で厳しい英国留学を経験した漱石先生の吾輩は猫は、私達の日常と猫のパラレルワールド?を描いていて、本当に参考になる。

たとえば、先生(吾輩の主人)の子供二人が当時貴重だった砂糖を皿の上に出してなめようとしているときに、姉と妹が公平に砂糖にありつこうと皿に公平になるようにスプーンで出していたら、先生に見つかり戻されるシーンがある。その時の次の言葉。「・・・人間は利己主義から割り出した公平という念は猫よりまさっているかもしれぬが、知恵は猫より劣っているようだ。・・・」

今の世のワクチン騒ぎや五輪騒ぎ。コロナ禍という異常事態というか大きな変化というか、そういうときの混乱は、社会人として仕事をしてきた人にとってはどこか思い当たるようなふしがあるだろうし、賛否は別に為政者に対して感情移入するのは当然なのだと思う。そして、それを見つめる別の視点。

五感を大事にし、神のうちにいる猫(前回のブログ)には、砂糖をすぐになめるという幸福への道は明らかで(味覚は幸福感に一番近いかも)あり、人間社会のへんな不幸への道が悲しくみえるのだろう。しかし、人も7歳までは神のうちで、自分の心を静観すれは猫の真実へ眼も持ち合わせているはずなのに。

さて、こころの中の世界について。U先生の「生き甲斐の心理学」では人格形成論を学び、自分の生育史をいろいろ吟味する。そんな中の過去の記憶。だいたいにおいて記憶(あるシーン)は五感と結びついて保存されているようだが、その原材料に私は何か物語をつけて自らを打ち立てているようである。幸福な物語や悲しい物語を作って、それを現在に活かしているようなのだが、五感に基づいた記憶は物語に従属するものではなく、あるとき(例えば年をとってから)五感に基づいた記憶は別の物語に再構成されることがあるようだ。

例えば私の18歳の高校時代の時のあのシーン。何故、そのシーンが記憶されているかは実に神秘的であるが、それは当時の自分の感情とも結びついて初めは記憶されたのだろう。感情というのは多様でつかみどころがないようであるが、仮に分解でき分析できるものとするといろいろと見えてくる。

虹は希望を表すようで7色から成り立つと日本人の多くは考えるが、ある本を読んでいたら、時代により文化によりまったく違うように解釈されているらしい。7色ではなく3色だったり、希望ではなく不吉な予兆だったり。

高校生の時のあの記憶(シーン)。あのときの感情は、虹のように分けると劣等感、罪悪感、アイデンティティの喪失、・・・だったか。ただ、今の私はそのシーンを当時と異なる角度で思い出せる。年を経て経験を積み、あるいは生き甲斐の心理学を学ぶ中で、今では罪悪感や劣等感が拭われ、それから先の自分の人生も知っているので自己混乱感もさほどではない。しかし、何故か思い出すそのシーン。

今のコロナ禍の中で、私達も3.11と同じかそれ以上の危機の中にいるのかもしれない。縄文時代の後期になると、環状集落は離散し、恐らく何らかの悲劇が覆い、地域を縁に強力なアイデンティティ、絆を作った時代でもあったのではと思う。ひょっとしたら、そんな時代と今は重なるのかもしれない(また、妄想か)。

そのシーンを今思い出すのは、自分が今生きるための新たな物語との関係なのかもしれない。年をとったものの責任といったこともあろう。

6/10 五感と喜怒哀楽

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